山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

葛の花と赤とんぼ

2008-09-29 21:44:41 | 昆虫

城陽市の西端を緩やかに流れる木津川。その河原のいたる処に繁茂している葛が紅紫色の花を咲かせています。

この花が咲いているのを見ると、少しづつ忍び寄ってくる秋を感ぜずにはいられません。

足元に視線をおとし、そっと耳を澄ませると、クサヒバリやカネタタキなどの虫たちが小さな声で語りかけてくれます。

ふと横に目をやると、赤とんぼが翅を休めていました。少しづつ役者が揃ってきた様です。

木津川秋物語第一章の始まりです。春から夏にかけて数限りない感動を与えてくれた小さな草花や昆虫たちは

この秋どんな姿を見せてくれるのでしょうか。筋書きのないドラマ・・・木津川秋物語



この赤とんぼはショウジョウトンボと言います。漢字で書くと猩猩蜻蛉となりますが、猩猩は能楽にも登場する
伝説上の動物で全身が真赤な毛で覆われていて猿に似た姿をしています。

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オオスカシバ

2008-09-28 17:42:58 | 昆虫
オオスカシバ<スズメガ科 ホウジャク亜科>

鶯色の太い胴体で花から花へと忙しく移動しながらホバリング(空中静止)して吸蜜しているのは、スズメガの仲間
オオスカシバです。名前の通り翅は鱗粉がなく透明で、ホバリングの早い動きで見えないほどです。

一か所に留まる時間が短いので泣かせです。適当に来てくれそうなポイントに焦点を合わして、来たらラッキー
という待機作戦が有効


シャッタースピードを速くすれば翅を捉えられたのだが、最初だから・・・まっいいか



目は鳥のような格好で愛嬌がある
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ウラギンシジミ(秋形)

2008-09-27 21:52:03 | 昆虫
ウラギンシジミ <シジミチョウ科>

久し振りに木津川の河原に降りて草花の撮影をしていると、すぐ傍に美しい翅を広げて止まっている蝶を見付けました。
翅裏を横から見ると白粉を塗ったように純白色をしていて、どうやらウラギンシジミの様です。
取り敢えず翅表を見せてくれている間に慎重に近ずき、シャッターを切りました。翅裏は止まっていた時間が短くて
残念ながら撮る余裕はありませんでした。もう一度会えればよいのですが・・・
家に帰ってから調べたところ、これは秋型の♂蝶で翅が鋭く尖った形をしているところが特徴だそうです。

まさに翔ぶ宝石!


僅かに白い縁取りがあるため、まるで合成写真の様にくっきりとした姿で写っています。
写真に特別な加工は行っていません。
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ボントクタデ

2008-09-27 13:04:21 | 双子葉離弁花

ボントクタデ <タデ科 タデ属>

ボントクというのはあまり聞き慣れない言葉ですが、和名のボントクはポンツク(愚鈍者)の意味からきている様です。
このポンツクという言葉を辞書で見ると《名・形動》間が抜けていること。また、そのような様や人・・・と説明しています。
それでは何故、このタデがポンツクを名に冠せられたかと申しますと、ホンタデと似た葉なのに全く辛味がなくて使いもの
にならないということに由来しています。
このポンツクという言葉を頻繁に使う北九州地方では、相手に対してさほど侮蔑的な意味はなく、どちらかというと
「鈍くさい奴だけどどこか憎めない」といったニュアンスで使われているようで、某菓子メーカーが名物の人気商品に
「ぽんつく」となずけていることからも、そのことは伺い知ることができます。
このように日本語では通常のことばで表現しきれない部分を逆の言葉に置き換える手法がよく使われます。
このタデに名前を付けた人も「とっても可愛くてしょうがない」という意味を込めてポンツクと表現したのかもしれません。



美しさはサクラタデに勝るとも劣らない

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アメリカセンダングサ

2008-09-26 19:36:40 | 双子葉離弁花

アメリカセンダングサ <キク科 センダングサ属>

名前を知らなくても、草藪の中のくっつき虫としてお馴染みの草花です。

でも今の内ならまだ大丈夫、くっつきません。

それどころか、こうして見ると結構個性的な美しさがあり、色んな花との組み合わせで

生け花としても楽しめると思います。

くっつき虫としての本領を発揮するのは10月中旬から、瘦果はくさび形で、先端に2個の刺があり

衣服やペットの毛にくっつくと、かなり厄介なことになります。愛犬との散歩時は特にご用心




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ツユクサ両輪咲き

2008-09-23 23:05:12 | 単子葉類

ツユクサ <ツユクサ科 ツユクサ属>

ツユクサの花が最盛期を迎えています。
この時期に群生している姿は本当に美しいものです。図鑑などでは、この両輪咲きの花
を掲載しているのをあまり見かけませんが、2枚の苞葉の中には全て2個の蕾があって
これが完全な開花の状態です。2輪の中で先に咲くのは下の花で同時に開花するのは
約10%位ある様です。


う~ん 撮る角度が難しいねぇ



なんとなく・・・ミッキーマウスっぽく



さらに横からもう一枚

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ミントで朝食を

2008-09-22 21:46:52 | 昆虫
ようこそレストランミントへ!
本日最初のお客様は、イチモンジセセリ様でございますか。
今日はお一人でいらしゃいますね。
当店自慢の新鮮なミントジュースを用意しております。
ささ、お好きな席でごゆっくりとお召し上がりください。




おやおや、ヤマトシジミ様でしたね。いつも仲の良いことで



あのぉ~そこ予約席なんですけど・・・で、あなたは?えっ! シロオビノメイガさん
あなた夜専でしょう。こんな処で蜜なんか吸ったりして・・・困りますよ




ツマグロヒョウモン様、いつもの指定席でごゆっくりと、えっ!今日は奥様はいらっしゃらない。
それでハネをのばそうってわけですか。





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イチモンジチョウ

2008-09-19 20:10:36 | 昆虫
イチモンジチョウ <タテハチョウ科>

名前の付け方がよく論議されるらしい。

同じタテハ科の蝶類で、2本のスジがある蝶をフタスジチョウ、3本のスジがある蝶を

ミスジチョウと名づけているのに、どうしてこれだけがヒトスジチョウじゃないのか?

スジが通らんぞ!ということらしい。何にでも文句を付ける人がいるものだ。

ワタシ的には、他の2種に「スジ」が付こうが付くまいがこの名前で一向にかまわない。

だいいち、その方が語感がよい。

それよりも問題はこの模様、はたして一文字に見えるのか?と言うとそうでもない。

私には逆八文字形にしかみえないのだが・・・・



蝶類は普通、止まる時には翅を閉じるが、タテハ科の蝶は日差しの弱い所では翅を広げて

太陽熱を吸収しやすくしている。気温の低い午前中は動きも鈍く、翅表は撮りやすい。

翅裏は、明るいオレンジ色をしているのだが、この時は残念ながら撮れなかった

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京都・大文字山トレッキング

2008-09-14 21:11:34 | 登山記録
<9月14日>

先月の初めに結婚式を挙げたばかりの息子夫婦を大文字山のトレッキングに誘いました。

2人とも登山の趣味はないのですが、まずはトレッキングで山歩きの楽しさを知ってもらおうという試みです。

連絡をとったところ、かなり乗り気の様子、午前10時に京都市営地下鉄蹴上駅の改札口を出た処で

落ち合うことにしました。

予定どおり、10時に改札口を出た処で息子夫婦と合流、駅の外へ出て国道に沿って山科方面へ少し歩くと

レンガ造りのトンネルがあり、その横に「京都一周トレイル」の標識が建っていました。

このトンネルをくぐり右折して坂道を登ると、小さな公園に明治の初め琵琶湖からトンネルを掘って京都に水を引いた

田辺朔郎の銅像があります。

   

展示してあるインクラインの船を横に見て、石橋を渡ると日向(ひむかい)大神宮の参道になります。

この参道を約15分登ると少し広くなった場所があり、左に日向大神宮の社殿に登る階段がありますが、ここは

「京都一周トレール東山」の標識に従って直進します。いよいよここから本格的な登りです。


復元されたインクラインの船                      日向大神宮の社殿へ登る石段
   

さあ、ここからが本格的な登り                     ジグザグ道を登って細尾根へ向かいます。
   

尾根道に出た処で小休止                        ここから暫くは明るく平坦な道が続きます
   

一旦登り、小さいピークの手前で右に下る巻き道を降ります。   七福思案処と名づけられた分岐点に到着しました。
   

尾根道を北へ、三角点目指して                   三角点から見た京都市街
   

大文字の火床へは急な下り坂が続きます。          ようやく火床に到着。持参した焼き鳥&いなりずしで昼食
   


大文字の最上段火床での記念写真。背景は140万人の市民が暮らす京都市街


大文字の中心にある火床は十字形                  弘法大師を祀った大師堂
   

「大」の字の右払いの火床                       左払いの火床
   

右払いの火床に沿って鹿ケ谷へ                    鹿ケ谷への下りは緑が美しいクヌギの森の中を歩きます。
   

京都市内からみる東山の山並みは優雅で何か心に安らぎを与えてくれます。

京都に住む人なら、一度はあそこを歩いてみたいという気持ちを持ったことのある人は多いでしょう。

毎年8月16日に行われる大文字送り火で有名な大文字山はそんな願いを叶えてくれる山です。

今回、我が家のニューファミリーを誘っての山歩きは天気にも恵まれ、楽しい一日になりました。


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昆虫についての閑話~身につまされる話

2008-09-13 20:25:20 | 昆虫
このトンボ、正確にはアオモンイトトンボとよぶらしい。

腹部の側面が淡緑色、尾の前後がコバルト色をしていて美しい。川辺の草むらでよく見るイトトンボだ。

交尾をしている姿をよく見るとオープンハートの形をしている。これもまた微笑ましい。

問題は、何れが♂で何れが♀なのかということだ。

で、調べたところが、どうやら下になって首根っこを押えられ、二つ折れになって微妙な体勢で止まっているのが♂

上で涼しい顔をして平然と止まっているのが♀ということだった。どこの世界でも♂というのはたいへんなものなんだ。

身につまされる話でした。


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双六岳登山~私と女房の遅い夏(その4)

2008-09-08 23:03:54 | 登山記録
雨との戦い・人との温かい触れ合い・美しい山の自然との触れ合い
色んな想い出を心に残して今回の山行はやがて終わろうとしている。

弓折尾根を下り切って小池新道に入ると道は徐々に平坦になってくる。
やがてワサビ平小屋だ。このあたりのブナ林にも色んな興味深い草花が見られる。

サラシナショウマ



ミヤマクルマバナ



ようやくワサビ平小屋まで帰ってきた。ここで鏡平山荘で買った弁当を食べる


ワサビ平小屋で昼食を済まして、小池林道を新穂高温泉へ向かって歩きながら
双六岳という山の名が妙に気になった。「この山、なんで双六なんだろう・・・」
旅は今振り出しに戻ろうとしていた。


ノリウツギ


夏から秋に向かうこの過渡的な時期を英語ではlete summer(晩夏)と言うそうだ。
毎年、お盆休みを避けてこの時期に温泉旅行を兼ねて登山をしている。

何時の頃からかこの山行の計画のことを2人でlete summerと呼ぶようになった。
今年で8回目になる。

女房も去年60歳の誕生日を迎え、これで二人そろって還暦という人生の大きなハードルを超えた
ことになる。思えば有難いことだ。

あと何回のlete summerを続けられるのだろうか?肉体的老化現象に伴って、少しづつ山の程度は
下げなければならないだろう。それでもいい、あと3年いや5年位は続けたいと思うのだが・・・・
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双六岳登山~私と女房の遅い夏(その3)

2008-09-07 08:15:24 | 登山記録
<8月31日>
午前5時起床、外を見るとかなり天気は回復している様だ。
それでも槍ヶ岳の左の肩から出るという御来光は拝めそうにない。
小屋の外に出てみたが、この時期の早朝にしては気温は高く上着やセーター
を着るほどではない。

昨日の鏡池に行ってみた。朝風でわずかに波打っていて
昨日の様に山の姿を映す様な「鏡」の状態ではなかった。
逆さ槍はかなり条件が良くないと見られないようだ。

小屋に戻って朝食を済まし、天気予報を確認する。
このまま回復に向かってくれればいいのだが、午後から再び
天気はくずれ、大雨の恐れがあるという。ここで一つの判断にせまられた。

当初の計画では、ここから3時間で頂上へ行き、それから下山するというものだった。
しかしそれはあくまで好天が条件だ。迷った挙句に選んだのは、①頂上へ行くのはあきらめる
②午前8時までは弓折尾根を登れるところまで登り、そこから下山を開始する。の二点だった。
結果的に天気はくずれなかったが、この時点での判断は山行が終わった今でも正しいと思っている。

弓折の中段にて、昨日の雨の中シシウドガ原で合流した単独行の女性(右)と記念写真を撮る




弓折尾根をさらに上部へ向かう。この頃には空はかなり明るくなり
薄日がさしてきていた




弓折尾根はここから上部に向かうにしたがって左右にお花畑が広がる。
見られる高山植物も種類が豊富だ


ミヤマリンドウ                              イワギキョウ
  

カラマツソウ                               シシウド  
  
     
ヤマトリカブト                               ?
  

ミヤマアキノキリンソウ                           ミソガワソウ
   

ヨツバシオガマ                              ミヤマニガイチゴ 
  

イワヒバリ




午前8時10分、弓折岳鞍部の手前より下山を開始する。
再び鏡平山荘へ戻り休憩する。ここの名物はかき氷
槍・穂高を眺めながら食べる味はまた格別だ



足元に飛んで来たキベリタテハ。ビロードのおしゃれなマントを着ているようだ


鏡平で30分ほど過ごした後、再び下山を開始する。
昨日は雨のため余裕を持って観察できなかった植物を見ながらの、ゆっくりとした下山だ。
登っている時には気付かなかった、色んな植物や昆虫が目に飛び込んでくる。


キヌガサソウ


クルマユリ


ミヤマキンバイ


秩父小沢


秩父沢  絶好の水場、ここの水は本当においしい


イタドリケ原  休憩するのに手頃な石のベッドがある


イタドリケ原で休憩した後、暫く歩くと下から10人位のパーティが登ってきた。
先頭の女性に「こんにちわ」と挨拶すると「アニョンハセヨ」と元気な声が返ってきた。
高山の少ない韓国からのツアーらしい。こちらも思わず後続のメンバーに「アニョンハセヨ」と挨拶した。
束の間の国際交流だ


ヒヨドリグサに停まるアサギマダラ


         この続きはまた明日
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双六岳登山~私と女房の遅い夏(その2)

2008-09-05 23:15:40 | 登山記録
ワサビ平小屋を出発して暫くすると、小池新道はゴーロ状の弓折尾根に入る。ゴーロといっても、
登山道はよく整備されていて歩き易い。特に道に迷う様な箇所もない。

弓折尾根を登る間、雨は間断なく降り続いていた。体力を消耗しない様に小刻みに休憩をとり、
汗で失われた水分を補給する様に心がける。とても落ち着いて食事をする気にはなれない。
食べたのはロールパン一個だけだ。

午後一時にシシウドガ原に到着。この頃より雨足は弱まり、視界も良好になってきた。左に大ノマ岳が見える。
ここで後方から登ってきた単独行の女性と合流する。
予定が遅れているので今夜は私達と同じ、鏡平山荘に泊まるとのことで意気投合する。

これより一時間半ほど登って、ようやく雨も小降りになってきた鏡池に到着した。
信じられない! ガスは全く無い。目の前に槍や穂高が堂々と姿を現しているではないか。


小雨の残る鏡池に到着



東の空が少し明るくなってきた


とりあえず鏡平山荘に入り、雨具を脱いでくつろぐことにする。
しかし最近の雨具はよくできていて思ったほど衣類は濡れていない。
汗で湿っている程度だ。改めて技術の進歩に気付く。
衣類を着替えてまず何はともあれ  だ。ここまでの健闘にカンパーイ

土曜日にしては宿泊する人は少ない。大雨予想でキャンセルする人が多かった様だ。
寝る場所に案内してもらったが、3人用のスペースを2人で自由に使ってよいとのこと、
雨で得をすることもあるもんだ。


午後4時頃、雨がほとんど止んだので、鏡池に戻ってみる。
池は名前の通り「鏡」の状態を取り戻していた。名物の逆さ槍が見えている。


左から南岳・大キレット・北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・ジャンダルム・木に隠れている部分に天狗の頭
・一番右に間ノ岳さらに右には西穂高岳も見えたがこの写真には写っていない


北穂高岳・涸沢岳・奥穂高岳・ジャンダルム・・・穂高連峰の核心部が一望できる豪華さ


北アルプスの盟主、槍ヶ岳・・・何処から見ても美しいその姿に魅かれる


小屋の前で槍ヶ岳を見上げる女房、二年前に登った時のことを想いだしていた。


午後五時「食事の用意ができました」という放送があり食堂に集まる。
普段なら混み合う山小屋の食堂も今日は空いている。入れ替えがないのでゆっくり7時まで同席の人達との
登山談義に花が咲き、 がはかどる。
今日一日「雨が降って厭だった」とか」「辛かった」とか昼間の雨の話をする人はここには居ない。
皆が分かっていることなのだ。そしてこの時間、ここに居る皆が幸せだった。

ところで、この小屋の食道は珍しく椅子がない。それがかえって家庭的なくつろぎを与えてくれるようだ。
ディナープレートに載った多国籍料理?もおいしい。一昔前の「食べられたらいい」という山小屋の夕食とは
隔世の感がある。



午後7時過ぎまで同席の人たちと飲みながら経験を交流したり、雑談を楽しみ
午後8時前、明日の天気を祈りながら就寝する。

       続きはまた明日
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双六岳登山~私と女房の遅い夏(その1)

2008-09-02 22:06:45 | 登山記録
私と女房の夏のレジャーは毎年、夏山登山です。
8年前のことになりますが、女房が私の古いアルバムを見て「一度高い山を登ってみたい」と言ったのがきっかけでした。
結婚するまでは、山岳会にも所属しさんざん山を登っていた私ですが、結婚すると同時に登山から足を洗っていました。

私にとっても久しぶりの登山再開で、この年に二人で登ったのは燕岳でした。
女房はこの時、初めて見た山の美しさが忘れられず、それ以来毎年この時期に登山を計画しています。
今年のリクエストは双六岳でした。



<8月29日>
今日が待ちに待った出発の日だというのに、天気予報は大雨注意報、東海地方では大水害が出ているとか。
それにも関らず、午前7時にマイカーで出発する。

名神高速道路→東海北陸自動車道→中部縦貫自動車道を経て正午ごろ高山市に到着した。
「古い町並み」で昼食の後、高山本町美術館に立ち寄り、「山下清・原画展」を鑑賞する。
この頃から雨がふりだした。早々に市内観光を打ち切り今日の宿泊地、新穂高温泉へと向かう。

  

新穂高温泉で予約を入れておいた「深山荘」         川に面した露天風呂は混浴湯・男湯・女湯、合わせて4面もあり
宿泊料金は一泊 14,000弱、と安価にも関わらず       雄大で開放感に満ちている。下山後の入浴は無料
飛騨牛の朴葉味噌焼き、岩魚の塩焼きなど12品も
ある夕食はかなり豪華 


<8月30日>
午前5時起床。窓の外を見ると雨は止んでいた。部屋のTVのスイッチを入れて天気予報を見ると相変わらず雨の予報が
出ているのだが、降り出しができるだけ遅くなることを期待して出発することにする。
朝食までは少し時間があるので、露天風呂に入った。食事の後7時30分、深山荘を出発する。

深山荘の駐車場からバスターミナルまでは10分強。ここから蒲田川に架かる橋を渡り、蒲田川左俣沿いの林道を登っていく。
道端の様々な草花が心を和ませてくれる。・・・それにしても雨が気になる。

 ツリフネソウ                               キツリフネ
   


 クサボタン                               ナンバンハコベ
  


  ミヤマコゴメグサ                            ヤブマメ
  



<お助け風>
林道を45分ほど歩くと、道の右端に下の画像の様な標識が目につく。冷風が出ているので、ここで火照った顔を冷やす。
このあたり何箇所か風穴があるが、特にここは風量が多いようだ。風穴の入り口付近でゴゼンタチバナが咲いているのを見つけた

                                      ゴゼンタチバナ 
  

お助け風で休憩をとった後、次のポイントであるワサビ平小屋へと向かう。小屋までの道はほとんど平坦だ。
先行する6人のパーティに笠新道の取りつきの水場で追いついたが、彼等は笠新道から笠が岳へ向かうらしい。

                                      ヤマハハコ
  

6人パーティと別れて10分ほど行くと美しいブナの林の中にワサビ平小屋が現れた。ここで今日最初の大休止をとる。



10分ほどの休憩の後、林道をしばらく行くと小池新道に取りつく。この頃から雨が降り出し
以後、鏡平山荘に到着するまでの間、強弱を繰り返しながらも雨は降り止まなかった。

         続きはまた明日
  


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