6~7月に花を咲かせる椿の仲間です。
別名はシャラノキと呼び、日本ではこれがお釈迦様が亡くなられた時に傍らに咲いていたという
沙羅双樹だと信じられていたようです。
本物の沙羅双樹は世界の熱帯に自生するフタバガキ科の高木でこれとは似ても似つかない
全く別の植物。
さて、では何故沙羅双樹ではないこの植物が沙羅双樹と呼ばれるようになったかというと
話はこうです。
昔、ある僧侶が釈迦入滅に由来するこの花は、きっと日本の山にも咲いているはず
と意を決し、沙羅双樹探索の旅に出ました。
数年後とある山中でこの花を見付け、これこそが長年探し続けた沙羅双樹に相違ないと
確信し世に出したのがそもそものきっかけ・・・
これが、美しい誤解だか故意による捏造?だかは別にして後々まで伝わったようです。
ナツツバキ <ツバキ科 ナツツバキ属> 落葉高木
公園の芝生などに生えるアヤメ科ニワゼキショウ属の帰化植物。
原産地は北アメリカ南部で、日本国内への侵入は比較的新しく、1980年代の後半に
京阪神地方~山陽の各地で見られるようになり、現在では日本国内のほとんどの地域で
見られるようになっています。
従来の淡青色や淡紅色係のニワゼキショウが園芸種として輸入されたのを起源とするのに
対して、こちらは輸入された洋芝の種子の一部に混入して各地に広がったと思われます。
従来のニワゼキショウが比較的、場所を選ばず生えるのに対して、本種はほとんど洋芝の
植えられている環境のみに育ちます。
いわゆる半日花で、咲いているのは午前中のみ。
朝の散歩がてら、お近くの公園の芝生で、こんな黄色いニワゼキショウが咲いていないか
探されてみてはどうでしょうか。