山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

マルカメムシ(丸亀虫)

2015-06-25 09:50:28 | 昆虫

臭い虫として嫌われるカメムシの仲間ですが、渋い色で陶器のような光沢があり、あらためて眺めると

中々美しい昆虫です。

成長段階にもよりますが、成虫の体長は5-5.5㎜と、かなり小さい部類に入ると思います。

このカメムシが持つ最大の武器は、胸部第3節にある臭線から分泌される物質の強烈な臭気です。

小さくてもその臭いはカメムシの中でも比較的強い方で、採集する場合も小さいからといって、吸虫管を

使うことは禁物です。

クズなどのマメ科植物の茎を好んで食べ、夜間は灯火に誘われて人家に侵入するので要注意。

素手で触ると、手に付いた臭いは容易には取れません。

マルカメムシ<カメムシ目 マルカメムシ科> 

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ケラ(螻蛄)

2015-06-23 16:26:50 | 昆虫

奇妙な姿をしたこの虫はバッタ目コオロギ科に属する昆虫で、ケラ(螻蛄)と呼ばれています。

一般的には”おけら”の名で親しまれていますが、姿に馴染みがないのは、土中でミミズや草の根など

を食べて生活しているからでしょう。

しかし、この時期には水の張られた水田から退避して、地上に姿を現すことがよくあります。

6本の肢の内、前肢はモグラの前足のように平たい形で、土中を掘り進むのに特化しています。

全体の姿を見る限り、とても空中を飛べるようには見えませんが、広げると意外と長い後翅で、空中を

飛んでの移動も可能だそうです。(私は見たことありませんが)

 ケラ <バッタ目 コオロギ科>

さて、ところで競馬などの賭け事に負けて、お財布が空っぽになることを俗に「オケラになる」などと

申しますが、語源はやはり、この虫に由来しているようです。

この虫を前から眺めると両手を挙げてギブアップしている、つまりお手上げ状態に見えるとか?

で・・・実際に前から撮ってみました

ギブアップに見えるかどうかは御判断にお任せするとして、けっこう可愛い顔してますね

競馬に負けてこんな可愛い顔はできんじゃろ???

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ヒメシャラ(姫沙羅)

2015-06-20 18:00:07 | 被子植物離弁花

ヒメシャラはツバキ科の落葉高木で、近似種のシャラノキと共にツバキ科の樹木には珍しく、夏に開花する

ことからナツツバキ(夏椿)と呼ばれています。

日本では、これらの木が釈迦入滅時、臥床の四辺に咲いていたという4双8本の沙羅双樹であるとされて

きましたが、実際の沙羅双樹はフタバガキ科の常緑高木で、合板などに加工されるラワン等と同属の

熱帯植物のようです。

ヒメシャラ <ツバキ科 ナツツバキ属> 落葉高木

 

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ミナミアオカメムシ(南青亀虫)

2015-06-14 10:16:58 | 昆虫

カメムシの仲間は、いわゆる不完全変態で、孵化した幼虫は概ね成虫と同じ体形で成長し、蛹という

過程を通らず成虫になります。

しかし、模様や色はその間に同じ昆虫とは思えないほどの色んな変化を見せます。

この3枚の画像は、いずれもミナミアオカメムシの幼虫で、上段から順に、3齢幼虫、4齢幼虫、

5齢幼虫となります。

成虫はアオクサカメムシなどと同じ単色の緑色で、違いを見分けるのはかなり難しくなります。

こういった不完全変態をとげる昆虫の場合は、昆虫図鑑も、成虫の画像だけでなく、幼虫期の姿を併載するか

幼虫図鑑のようなものがあると便利なのですが、作った図鑑が売れるかどうかという出版社の事情から

考えるとかなり難しいのでは?

 

ところで、カメムシと言えば、敵から攻撃を受けた場合に発するあの悪臭が頭に浮かびますが、

中学生時代に、小型のカメムシを捕えるのに吸虫管という器具を使ったことがあります。

 筒型のガラスビンから2本のビニールチューブ出ていて、その一本を虫に近づけ、もう一本のチューブを

吸うことで、小さな昆虫を吸い取るというものですが、吸い取った瞬間に口中が悪臭に満たされ

喉の奥は毒ガスの刺戟でヒリヒリ・・・改めてこの虫の持つ化学兵器の威力を思い知らされたものです。 


ミナミアオカメムシ <カメムシ科 アオカメムシ属>

元々熱帯地域に住むカメムシですが、荷物や船舶などに伴って日本に上陸した帰化昆虫です。

稲に被害を与えるアオカメムシの仲間ですが、特定の植物を食べる単食性ではなく、幅広い植物の茎から

汁を吸って生きているようです。 

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ゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切虫)

2015-06-09 10:57:03 | 昆虫

都市近郊で最も普通に見られるカミキリムシの仲間です。

プラスチックのような光沢のある質感の前翅は、昆虫図鑑などでは濃紺色と記されていますが

私には黒色にしか見えません。どうなんでしょうか?

クワガタムシほどではありませんが、体長は50㎜ほどの堂々とした体格で、色艶も美しい昆虫ですが

子供達にあまり人気がないのは何処にでも居る駄物の性でしょうか。

食草の範囲は広く、茎、葉、根などを食べるため、無花果、梨、栗などの果樹に被害を与えます。

ゴマダラカミキリ <カミキリムシ科 カミキリムシ亜科>

 

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ラミーカミキリ(苧麻髪切虫)

2015-06-08 17:18:58 | 昆虫

如何にも外来昆虫といった名前のカミキリムシですが、我が国への侵入は古く、明治時代に

衣料用繊維を採る原料植物として中国から輸入されたラミー(苧麻)という植物にくっついて

上陸したものと思われます。

体長は15㎜程度で、淡青色と黒に綺麗に分かれたビロードのような質感のある前翅が美しく

成虫、幼虫共にラミー、カラムシ、ヤブマオ、ムクゲなどの茎や根を好んで食べます。

6月頃に道端に生えたカラムシの葉に止まっているのをよく見かけます。

ラミーカミキリ <カミキリムシ科 フトカミキリ亜科>

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キボシカミキリ(黄星髪切虫)

2015-06-07 18:01:42 | 昆虫

公園の桜の木で見つけた、体長25㎜ほどのカミキリムシの仲間です。

特徴的なのは、その4倍くらいもある長い触角でしょうか。体色は濃灰色の地に淡黄色のやや不規則な

斑点があります。

この極端に長い触角を持っているのが♂で、♀の触角はこれほど長くはありません。

幼虫はクワやイチジクの生木の芯を食べるので、我が城陽市の特産であるイチジクにとっては有害な

昆虫であることは間違いなさそうです。

 キボシカミキリ < カミキリムシ科 フトカミキリ亜科> 

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シャクナゲ咲く十文字峠へ

2015-06-03 18:07:04 | 登山記録

私にとって久しぶりの山行になりますが、2年前に一度登った奥秩父の甲武信岳です。

今回は、見ごろを迎えた十文字峠のアズマシャクナゲを見るのが目的で出かけました。

幸い、十文字峠のアズマシャクナゲは丁度見頃で、美しい花を存分に見ることができました。

出発地点の毛木平駐車場付近の雑木林に咲き乱れるコナシ(別名ズミ)の純白の清楚な花は

とても素敵で、華やかなシャクナゲの花とはまた別な感動を与えてくれました。

     

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