山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ムクドリ

2009-02-27 22:01:08 | Weblog
地味な黒っぽい体に、オレンジ色の嘴と鶏のような足が目立つ鳥です。

冬季には、セグロセキレイや渡り鳥のツグミと一緒に畑地にいて餌を探しているのをよく見かけます。

比較的人里に多く見られ、非繁殖期は群れですごし主に昆虫やミミズなどを食べますが、昆虫の少ない冬季には

木の実なども食べます。

全体に野暮ったい感じのする鳥ですが、ひょうきんな動きと表情には心を和ませるものが有ります。


ムクドリ <スズメ目 ムクドリ科>
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ヤシャブシ(夜叉五倍子)

2009-02-26 19:38:02 | 植物(木本)
平安時代、人が亡くなった時に着る喪服の色は「鈍色」(にびいろ)と呼ばれる鼠色で、喪の重さにより

黒に近い色から薄鼠色まで何段階かに染め分けられていたそうです。

妻の喪は3か月、夫の場合は1年間濃い色の喪服を、また故人との関係が深いほど濃いものを着たといいます。

この鈍色を出すのに使われたのは、主に矢車(やしゃ)などのタンニン系染料で、原料にはタンニンを多く含む

このヤシャブシの果穂やクヌギの樹皮が用いられていた様です。

化学染料が主流の現在では、このヤシャブシが染料に使われることはほとんどありません。

ところが近年になって、このヤシャブシは別なところで注目を浴びるようになりました。

それはこのヤシャブシが、今や国民2人に一人と言われ、国民病となった感のある花粉症の一翼を担い始めたからです。

特に関西では阪神地区で砂防や緑化に植栽されたものが多く、数年前から住民に花粉症被害が出ています。

ヤシャブシ花粉症の主な症状は果実アレルギーで、リンゴやモモなどバラ科の果実を食べると「かぶれ」が出るので

要注意です。なお五倍子(ふし)というのはウルシ属のヌルデにできる虫瘤から作る黒い染料のことです。

夜叉五倍子はその代用品で、果穂を夜叉に見立てての命名と思われます。

ヤシャブシ <カバノキ科 ハンノキ属>



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サンシュユ(山茱萸)の花

2009-02-22 22:56:08 | 被子植物離弁花

秋に真赤な実をたくさん付けていたサンシュユの木の花芽が開いて

中から黄色い花が顔を出してきました。

秋には赤い実を付けることでアキサンゴという別名で呼ばれたりしますが、

今度は黄色い花を枝いっぱいに咲かせて、別名もハルコガネと呼ばれます。

完全に開花すれば判りますが、今は一つの花に見えている蕾は、4枚の花弁を持った

小さな花の集まりです。


サンシュユ <ミズキ科 ミズキ属> 原産地中国 


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ウグイス

2009-02-21 22:23:05 | Weblog
木津川の河川敷を歩いていて、今年初めて聞いたウグイスの声「ホーホケキョ」

藪の中から声はすれども、姿は見えず・・・

声を頼りにようやく見つけ、何とか1枚だけ撮らしてくれたのがこの写真です。

藪の中なので前景、背景とも最悪ですが、そこは鳥の中の貴公子ウグイスのこと

凛々しい姿は流石です。

ウグイス色というと、一般的には緑色がかった色を指しますが実際のウグイスは

いわゆる「ウグイス色」ではありません。

低木やススキなどの藪を好み、虫を捕って食べます。


ウグイス <スズメ目 ウグイス科>
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シメ

2009-02-20 21:02:25 | Weblog
ムクノキなどの高い木の梢に止まっていると、短い尾と太い嘴、ずんぐりとした体形ですぐにそれと分かります。

この太い嘴は、木の実を割って食べるのに好都合。

生活型は冬鳥に分類されてはいますが、一部は渡りをせずに留まります。

明るい林に住み、渡りの時期に小さな群れを作ることもありますが、冬は単独で暮らすことが多いようです。



シメ <スズメ目 アトリ科>


このズングリ体形は、木の下にいても分かりやすい


お得意の振り向きのポーズ、何処となく愛嬌があります
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セグロセキレイ(背黒鶺鴒)

2009-02-18 23:18:41 | Weblog
セグロセキレイは市街地の河川近くや公園でも普通に見られるセキレイの仲間です。

好奇心が強く、公園などでは人の居る近くまでやってくることもよくあります。

生息環境が同じで外観も似たハクセキレイとは、顔が黒く、白い眉斑があるので

見分けられます。

前掲のキセキレイと違い、地面を歩きまわって小さな昆虫を探しています。

♂は♀よりも上面が黒く、眉斑は太くはっきりしているとされていますが見分けるのは困難

尾をいつも上下に振っていることから、オビンコ、イシタタキなどの地方名があります。



セグロセキレイ <スズメ目 セキレイ科>



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キセキレイ(黄鶺鴒)

2009-02-17 23:20:36 | Weblog
キセキレイは人里ではやや少なく、山間の渓流でよく見かけるセキレイの仲間です。

同じ科で人里でよく見かけるセグロセキレイやハクセキレイが陸で採食するのに対して

主に川の浅瀬で長い尾を振りながら小さな水生昆虫を捕えて食べています。

繁殖期は縄張り意識が強く、つがいで縄張りを守り、侵入する他の鳥に対して攻撃を加えます。

春羽はこのように全体に灰色で、腹面の黄色も淡いのですが、夏羽の♂は喉元が黒くなり背中の

灰色部分も黒くなります。また腹面の黄色い部分も色が濃くなってきます。


キセキレイ <スズメ目 セキレイ科>




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ホシゴイ(星五位)

2009-02-16 22:32:10 | Weblog
ゴイサギの幼鳥をこう呼ぶのだそうです。

黒褐色に白い斑点が全体にあるところから、星のゴイサギ→ホシゴイということでしょうね。

成鳥の胸や腹は淡灰色、背中は黒色、頭部に白い冠羽があり、

この幼鳥とは同じ鳥とは思えないほど全く違った姿をしています。

夜行性で、夕方になると採食場へ向かい、魚やザリガニなどを食べて夜明けにねぐらに戻ります。

しかし幼鳥とはいえ、この猛禽類の様な鋭い目、正にド迫力!

昼間は橋の下などの暗い場所でじっとしています。


ゴイサギ(幼鳥)  <コウノトリ目 サギ科> 別名ホシゴイ     黄色い虹彩は成鳥では赤くなります



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テングチョウ初見参

2009-02-15 17:49:48 | 昆虫
昨日からのポカポカ陽気です。

こんなに暖かいと蝶まで翔ぶんじゃないかなぁ・・・などと考えながら林道を歩いていました。

ふと足元に目を落とすと、落ち葉の上に何かが翔んできて止まりました。

ま・ま・まさか~・・・そうです。そのまさかの蝶ではありませんか。

しかも当ブログ初見参!!  テングチョウさんです。

これは成虫越冬組なんでしょうね。

あまり暖かいので冬眠から目覚めたんでしょうか

ま、取り敢えず本年の昆虫ネタ第一号を祝して

関係ないっ!<怒>・・・(女房殿)

そういえば、ただいま6か月目標の断酒中でした・・・シュン






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ジョウビタキ (常鶲)

2009-02-13 23:48:22 | Weblog
これは♂のジョウビタキで腹面が美しいオレンジ色

♀は全体に灰褐色で腰から下がオレンジ色をしています。10月頃に日本にやってくる冬鳥で、

群れを作らず単独行動で同種同性で縄張りを争います。春の渡りを前につがいになることもありますが、

繁殖地は中国東北部やモンゴルなど大陸北部の様です。

比較的に警戒心は薄く、人のいる市街地の公園などにもよく現れますが、来月の初めには渡りが始まり、

見られるのもあと少しです。


ジョウビタキ <スズメ目 ツグミ科>       冬鳥




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カワセミ娘

2009-02-12 21:18:07 | Weblog
目が合うと思わずドキッとする様な、大きな黒い瞳、おしゃれで可愛いいカワセミのお嬢さんです。

近所の今池川でよく出会う私のお友達・・・

まだ魚をプレゼントしてくれる彼氏がいないらしく、一羽でせっせと魚取りをしています。

もうすぐ彼女にも恋の季節がやってきます・・・彼女のを射止めるのはどんな彼氏なんでしょうね

ひょっとして近いうちにツーショットが見られるかもしれませんね


カワセミ <ブッポウソウ目 カワセミ科>

背中がコバルトブルー、腹面がオレンジ色の美しい鳥。「飛ぶ宝石」とも呼ばれます。主に魚を食べ
高い位置から水中に飛び込んで獲物を捉えます。♂は♀に魚を贈って求愛し、つがいで崖などに
穴を掘って巣をつくります。♀は下くちばしが赤いことで見分けられます。

















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梅とメジロ

2009-02-11 12:44:58 | Weblog
梅とメジロ、何かセットメニューの様なタイトルになりましたが

この季節の両者の仲は、正に名コンビと言っていいでしょう

美しい梅の花から花へと飛びまわる可愛いメジロの姿は見ていて飽きることがありません。


メジロは一年中見られる留鳥で、本来それほど警戒心の弱い鳥ではありませんが、

この梅の蜜には目が有りません。警戒心など、どこ吹く風とばかり少々こちらが近付いても

夢中で吸蜜を続けています。

一方、梅の方は吸蜜に訪れる昆虫の少ないこの季節、花粉の媒介はメジロなどの吸蜜の

習性を持つ小鳥に頼らざるをえません。


昔から「梅に鶯」とよく言われますが、これはメジロをウグイスと勘違いしたものだと思われます

ウグイスの主食は小さな昆虫で、吸蜜に飛び回る虫のいないこの時期の梅の木にはほとんど

関心が無く飛んで来ない様です。


メジロ <スズメ属 メジロ科>








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エナガ(柄長)

2009-02-09 20:08:11 | Weblog
エナガは都市近郊でも木の梢を飛び回っているのをよく見かける小鳥です。

シジュウガラの群れなどに混じることもありますが、小さな体にしては長い尾を持っているのが特徴。

繁殖期以外は群れを作り、夜は身を寄せ合って枝に止まります。

繁殖期にはツガイで縄張りを持ちますが、他の個体がヘルパーとして子育てに参加する事もあります。

鳴き声は「ジュリリィ・ジュリリィ」「ちりりりぃ」と一年中鳴き、さえずりはありません。


エナガ <スズメ目 エナガ科>






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ツグミ

2009-02-08 19:05:16 | Weblog
ツグミは秋に繁殖地のシベリアから大挙して渡ってくる冬鳥です。

この小さな体で、遠いシベリアからの旅は大変だったでしょうね。


このツグミの団体旅行?日本に到着した後は自由行動のようで

群れを作っているのはあまり見たことがありません。


日本での越冬中はほとんど鳴き声を出さないことから、口をつぐむという意味で

「ツグミ」と名付けられたそうです。


3月~4月には再び群れを編成してシベリアへ帰り、そこで繁殖して10月~11月頃

再び日本へ帰ってきます。丁度、ツバメなどの夏鳥と逆のパターンで渡りをする鳥です。


1970年代以前には、カスミ網猟で焼き鳥の材料として大量に捕獲されていましたが

現在は鳥獣保護法により、ツグミを捕獲することも、カスミ網を使うことも法律で禁止されています。



ツグミ <スズメ目 ツグミ科>




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藪椿~凛として

2009-02-07 09:40:56 | 植物(木本)
椿には八重咲きのものや、斑入りのものなど園芸用に品種改良されたものも数多くありますが、

椿のもつ素朴な美しさからすればやはりこの藪椿が一番です。

梅と共に2月の代表的な花木ですが、この時期はまだ昆虫が少なく、花粉の媒介は主にメジロなどの

吸蜜の習性をもつ小鳥に依存しています。

たくさんある雄蕊の下半部は合体して筒状になり基部で花弁と合着します。

この花の美しさについては、江戸時代末期、日本を追放されたシーボルトが母国に持ち帰った花の一つで、

冬のバラとしてヨーロッパに紹介されたという歴史があります。



ヤブツバキ <ツバキ科 ツバキ属>






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