山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

アオダモ

2013-04-30 22:59:49 | 被子植物合弁花

初夏の山地で花を咲かす、モクセイ科の落葉高木アオダモです。

木材は野球で使われる木製バットの材として使われることが一般に知られていますが

初夏には枝に糸くずを纏ったような奇妙な花を咲かせます。

モクセイ科と言われてもピンときませんが、線形の花弁は4枚が1組で、一つの花冠を形成して

いるので、裂片の数が「4」ということでモクセイとの共通点があります。

雌雄異株で、翼果は2~3㌢。

和名は木を切って水に漬けると水が青くなることに由来します。

アオダモ<モクセイ科 トネリコ属> 落葉高木

アオダモ














アオダモ




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コチドリ(小千鳥)

2013-04-17 22:37:31 | Weblog

初夏に見られる、スズメより少し大きい小型のチドリです。

これも水田や木津川の河川敷で見ることのできる鳥ですが、やはり警戒心が強く、あまり近付いての

撮影はできません。

活動する時間帯は主に猛禽類などがいなくなった夕刻が中心。

繁殖期の初夏には水田地帯で「ピヨ、ピヨ、ピュー、ピュー」と澄んだ声で鳴きながら

飛び回る姿が観察できます。

親鳥は外敵が巣に近づくと、翼を広げ傷ついた仕草(擬傷)をして巣から注意をそらす行動を

することが知られています。

コチドリ<チドリ目 チドリ科> 夏鳥

コチドリ

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タシギ(田鴫)

2013-04-15 23:04:16 | Weblog

1年の前半の時の流れは早いもので、4月も今日で15日・・・

桜が終われば、季節も初夏の様相を見せはじめてくるんでしょうか。

昨日の夕刻、城陽市の西を流れる木津川沿いの荒洲地区の水田で、タシギが観察できました。

身近に生息する鳥の割には、個体数が少ないことと、特殊な生活形態から見る機会の少ない種類です。

冬には暖地に移動する鳥なので、生活型は冬鳥に分類されますが、ここ城陽で見られるのは

毎年、春から初夏にかけての短い期間です。

背中と頭部の縞模様が目だっていますが、イネ科植物などの枯れ草の中に身を潜める時には

非常に優れた保護色となり、見付けることが困難です。

警戒心がきわめて強い鳥で、餌を採るために水田に姿を現わすのはもっぱら夕刻。

長い嘴で泥中を探って好物のミミズや甲殻類などを食べます。

人の気配など、危険を感じると即座に「ジェッ」という皺枯れた声と共に飛び去ってしまうので

撮影には細心の注意が必要です。

タシギ<チドリ目 シギ科> 旅鳥または冬鳥

タシギ















タシギ

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カリン(花梨)の花

2013-04-13 09:42:05 | 被子植物離弁花

華やかな桜に背を向ける気は毛頭ありませんが

桜の花の仰々しさとは対照的に畑地の片隅でさり気なく咲くこの可憐な花・・・

歳のせいでしょうか?どちらかというと私の好みはこんな花です。

果実は固くて生食はできませんが、砂糖漬けや焼酎に漬けこんで薬用酒にする外、木材は

高級家具材や床柱に使われます。

カリン<バラ科 ボケ属> 落葉小木~高木

カリン

















カリン

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枝垂桜

2013-04-07 08:20:23 | 被子植物離弁花

夜来の激しい風雨にもめげず

幼児公園の枝垂れ桜が名残りの美しさを見せていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ツチハンミョウ

2013-04-04 22:56:57 | 昆虫

虫たちがうごめく様や、何かがもぞもぞと動くことを蠢動(しゅんどう)と言うようですが、

「もぞもぞと動く」という語感がぴったしなのがこの虫です。

蟻だか蜂だか、はたまたハネカクシの仲間なのか判らないような姿をしていますが、その何れでもありません。

 名前はツチハンミョウ(土斑猫)で、甲虫目・ツチハンミョウ科に属する昆虫です。

名前にハンミョウと付きますが、あの「道教え」と呼ばれる美しいハンミョウ(ナミハンミョウ)や、敏捷な

動きで狩りをするニワハンミョウとはかなり縁遠い種類の昆虫です。

春になると、広葉樹林の積もった落葉の間から姿を現わしますが、見かけは光沢があって固そうに見えているものの

ぶよぶよの柔らかい体、それに体とは不釣り合いな貧弱で細い脚、ハンミョウとは似ても似つかぬ鈍重な

動きで辺りを這いずりまわっています。 

ツチハンミョウ











 

まあよくもこんなに鈍い動作で、弱肉強食の昆虫界の中で生き延びられるものだと思われますが、こんな種類の

昆虫の防御策と言えば、先ず第一に考えられるのが「死んだふり」です。

昔の話ですが、営業会議などで、自分に攻撃の矛先が向けられそうになった時などの防御手段として?

私もよく使った手ですが(笑) 

ツチハンミョウも敵に襲われるとこの手を使いますが、この際に脚の付け根あたりの分泌腺から

致死量、僅か30mgという有毒物質カンタリジンを含む体液を分泌します。

もちろん、人がこの虫を食べる訳ではありませんが皮膚の柔らかい部分に、この体液が付着すると

水疱などの症状を伴った激しい皮膚炎を起こすので不用意に素手で捕まえるのは

避けたほうがいいでしょう。君子、危うきに近寄らずです。

 

 

 

 

 

 


 


ツチハンミョウの雌は、この時期に昆虫としては桁外れとも思える大量の産卵を行い、その数が

4,000~6,000個とも言われます。

羽化した1齢幼虫はアザミなどの花によじ登って、吸蜜に訪れる雌のハナバチを待機し、体毛などに取り付いて

巣への侵入を果たします。

侵入に成功した1齢幼虫は、ハナバチの卵や花粉などを食べながら、何度か変態を繰り返して

成虫に育ちますが、これほど多くの産卵をしながらも個体数がそれほど多くないのは、この特殊な

繁殖形態によるものでしょう。

首尾よく、ハナバチの雌に取り付ければいいのですが、他の昆虫に間違って取り付いた者は

死ぬより他に道はありません。 

のんびりと地面を這っているようでも、生きることの厳しさは、ここでも変わりなさそうですね。

ツチハンミョウ















ツチハンミョウ















ツチハンミョウ















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キブシ(木五倍子)

2013-04-02 22:29:02 | 被子植物離弁花

派手な花ではありませんが、早春の谷間で黄色い花を鈴なりに咲かせている姿は中々趣があって

茶花に用いられることもあります。

和名を仮名で書くと3文字、漢字では4文字ですが、五倍子(ブシ)はウルシ科のヌルデの葉に

できた虫瘤に含まれるタンニンを利用した黒の染料のことで、木五倍子(キブシ)は果実の熟した

ものを五倍子の代用品として使ったことに由来する名前です。

キブシ<キブシ科 キブシ属> 落葉低木

キブシ

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