山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

城陽の水生植物栽培

2008-06-28 11:17:17 | Weblog
城陽の豊かな地下水源を活かした地場産業の一つに、水生植物の栽培があります。
花卉園芸にも、水に恵まれたこの土地の特殊性が活かされているようです。

花菖蒲・蓮・睡蓮(すいれん)・カラー・カヤツリグサなどがその主なものですが、花菖蒲とカラーは
既に花の時期を過ぎていますので、その他の水生植物の一部を生産現場に訪ねてみました。



広大な蓮池のある水生植物の生産地域、豊に湧き出る地下水に恵まれています。
湿生植物・抽水植物・浮遊植物・浮葉植物など、取り扱われている水生植物は
国内外のものを含め500種類を超えているというから驚く          


鉢植えにされ、出荷を待つ蓮の苗




 
ビニールハウスの中で育てられている睡蓮、夜になると、花を閉じる。つまり、睡眠をとる蓮という意味で、睡蓮と呼ばれています。
ただし、これは温帯睡蓮の場合で、熱帯睡蓮の中には、夜に開花するものもあるということです。

 
      家庭でも栽培が可能なサイズに品種改良された小型の蓮。(小さいが睡蓮ではない)



 

カヤツリグサや、その他の珍しい水生植物も、ここでは栽培されています。今回収録できたのは、そのごく一部にすぎません。
今後、機会があればそういったものも紹介しようと思います。
コメント (2)
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行者還岳~花を求めて奥駈道を歩く

2008-06-18 22:52:19 | 登山記録
梅雨の中休みだ。ここ2~3日は、雨は降りそうにない。前回に続き再び大峰山系の山へ出かけることにする。
今回選んだ山は行者還岳だ。この山の初夏を彩る主役は何といってもシロヤシオなのだが、すでに花は終わったとのこと、
代わって登場する花を訪ねてみる。


サラサドウダン



ミヤマガマズミ



ヤブデマリ?ムシカリ?このての植物どうも判定が難しい


ウツギ

登山口に入ると、いきなりサラサドウダンの可愛い花が出迎えてくれた。このあたりは、色んな花が観察できて興味深い。
左に行者還トンネルの上の奥駈道へ登るコースの入り口が見えるが、荒れたコースのようなので、奥駈道出合までは前回、
弥山~八経ケ岳を登るのに通った道を登ることにする。ブナの木の緑が美しい。



途中、何度も休憩をとりながら少しずつ高度を稼ぐ。兎に角マイペース


岩陰に咲いていたヒメレンゲ。小さな花だが苔が覆うこの場所では存在感抜群


一時間程で奥駈道出合に着く。ここから今回は行者還岳を目指して左に進む。


明るい疎林が続く奥駈道。とにかく歩いていて気分がいい。



鉄山と鉄山のこぶ



木の間から垣間見る大普賢岳




石灰岩の岩塊が多い1486㍍峰まで来ると、いきなりクサタチバナの大群落に出会う。
大きな群落だが、ここでしか見られないようだ。この後のコース上では、一株もみかけなかった。


コースの両側に生い茂るバイケイソウ、蕾はついているが花が咲くのは10日ほど先になりそうだ。


このあたり、右手の大台ケ原方面の展望がすばらしい。



 
洒落たログハウス風の行者還避難小屋。眼前に行者還岳南壁が迫る


錫杖のレプリカがたつ行者還岳山頂。あまり展望はきかない。



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木津川堤防の散歩道

2008-06-11 22:20:34 | Weblog
私の住んでいる城陽市は、京都から五里、奈良からも五里の位置にあることから、五里五里の里と呼ばれてきました。
京都・奈良という有名な観光都市の中間にあるため、あまり知られていませんが、温暖な気候と豊かな水に恵まれた緑と
やすらぎのある美しい田園都市です。

木津川は、この町の西端を緩やかに流れる一級河川で、この川の河川敷に沿って様々な農作物が栽培されこの町の
栽培緑地を形成しています。私のお気に入りの散歩道です。


無花果(いちじく)
イチジクは城陽の特産品で、完熟したものが主に京阪神地方を中心に出荷されています。主幹二本を左右に水平に固定し、
枝を垂直に分岐させることにより、全体を低く保つことで、収穫しやすくする。この方法は「一本仕立て」とよばれています。

「無花果」と書いて”いちじく”と読むのは、かなり無理があるようですが、一説には、一本の木で一日一果が熟すので、
「一熟」、これが訛ってイチジクとなったとも言われていますが、実際のところ、語源は不明です。




いつもの散歩道
予定のない休日は、この木津川堤防に向かう道を歩きだすことからはじまります。
ここには、歩きながら体と心がリフレッシュできる解放的な空間があります。



堤防道路から見る城陽市内と東部丘陵地のパノラマ
ずいぶん都市化が進んだものだ



市の西端を緩やかに流れる木津川、左岸は京田辺市



河川敷では多種多様な草花が目を楽しませてくれる。




川沿いに広がる茶園。ここで造られたお茶は、香り、味、色の全てにおいて最高品質で、
その八割が碾茶(抹茶の原料)に、二割が玉露として使われる。



水を語らずして、この里を語ることはできない。この地にこんこんと湧き出る豊かな地下水。緑や太陽の輝きを映して流れる木津川。
山間の小さな川の流れ。その恵みを享けて豊かに育つ米、野菜、果物。それに美味しい地酒や豆腐など
この地の人たちは常に水と共に生きてきた。「水主神社」「荒見神社」など水の守り神が祀られているのは、この地に生きた人たちの
水に対する愛情と感謝の心を示すものだろう。



コメント (3)
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