某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

鯊(はぜ)の怨念

2009-12-31 18:19:07 | ぼやき
 おせちの真似事でもと思ってスパーに行った。鯊の佃煮がうまそうだなと見ていたら、ほっぺたがチクリと痛んだ。
 あれは昭和29年の秋、先輩に連れられて鯊釣りに行った。舟に乗って釣ったから良く釣れた。しかし、一匹私の針を飲み込んだ奴がいた。あがると、船宿?で釣ったばかりの鯊を天麩羅にしてくれた。大喜びで食べていたら、ガリッと何かが歯に挟まった。私の針だった。「私の釣った鯊だ」と奇遇にびっくりした。先輩は「二度もやられて、その鯊は恨んでるぞ」と無意味な脅しをかけてきた。全部僕らが釣ったのだから、皆平等に恨まれているはずだ、と反論したが、受け付けてもらえなかった。
 その夜、別の会合があって、遅刻すまいと急いで駆けつけた。汗だくで、顔をハンカチで拭いたらザクッと来た。釣り針がほっぺたに刺さった。

 沙魚釣るや水村山郭酒旗の風  服部嵐雪 
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