入院中に『シルバー川柳』というのを読んで面白かった、というメールを頂いた。特に気に入ったものとして次の三首があげられていた。
「起きたけど 寝るまでとくに 用もなし」
「老後にと のこした夢も 夢のまま」
「手遅れの 人で混み合う 美人の湯」
前にも『シルバー川柳』が面白い、というメールを別の方から頂いていた。面白いことに、例に挙げられていた最初の句は同じだった。
「起きたけど 寝るまでとくに 用もなし」
「飲み代が 酒から薬に 変わる年」これはメールの主が男性だからだろう。ちなみに 上は女性からのもの。
「中身より 字の大きさで 選ぶ本」『シルバー川柳』は一ページに一首だけ印刷してあるという。
私の先生も晩年に川柳を作られた。
「ちかごろは 出すだけでよい 顔になり」シルバー世代の悲哀。
さる著名なマルクス経済学者が戦時中治安維持法違反で牢屋に入れられた。その折隣の房にもひとがいるのを知って作った。
「秋深し 隣は何を した人ぞ」悠々としたものだ。
泥棒か強盗か。二字変えただけで芭蕉の名句が牢屋の川柳になった。弟子が感心して「先生、句集を出しましょう」と言った。「これ一つだけだからだめだよ」と先生。この先生が長く牢屋に入っていたら、芭蕉の本歌取りといった面白い川柳が沢山出来たかもしれない。
「起きたけど 寝るまでとくに 用もなし」
「老後にと のこした夢も 夢のまま」
「手遅れの 人で混み合う 美人の湯」
前にも『シルバー川柳』が面白い、というメールを別の方から頂いていた。面白いことに、例に挙げられていた最初の句は同じだった。
「起きたけど 寝るまでとくに 用もなし」
「飲み代が 酒から薬に 変わる年」これはメールの主が男性だからだろう。ちなみに 上は女性からのもの。
「中身より 字の大きさで 選ぶ本」『シルバー川柳』は一ページに一首だけ印刷してあるという。
私の先生も晩年に川柳を作られた。
「ちかごろは 出すだけでよい 顔になり」シルバー世代の悲哀。
さる著名なマルクス経済学者が戦時中治安維持法違反で牢屋に入れられた。その折隣の房にもひとがいるのを知って作った。
「秋深し 隣は何を した人ぞ」悠々としたものだ。
泥棒か強盗か。二字変えただけで芭蕉の名句が牢屋の川柳になった。弟子が感心して「先生、句集を出しましょう」と言った。「これ一つだけだからだめだよ」と先生。この先生が長く牢屋に入っていたら、芭蕉の本歌取りといった面白い川柳が沢山出来たかもしれない。