某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

まだ水がタダの国―アイルランド

2013-04-06 02:32:41 | ぼやき
 来年1月から水道料金を設定し徴収する、と準備をしている国がある。アイルランド。今まではどうしていたか。水道メーターがなかったからいくら使ってもタダだった。正確に言うと家屋の規模に応じて「水道料」も「徴収」していた。家屋税に組み込まれていた。昔、日本では電気代が定額で徴収されていた。あれに似ている。使用量とは無関係。だから、私の田舎では昼間から電気は付けっ放しだった。料金は同じだから消す必要がなかった。アイルランドでは水がそうだった。家が大きいからと言って水の使用量が増えるわけではなかろう(少しはちがうかも)が、水の使用量は水道料と無関係だった。今ダブリンでは給水制限をするほど水の問題が深刻になっている。
 1月から使用量に応じて料金を徴収するといっても、そのためには水道メーターを全戸に設置しなければならない。果たして間に合うか。あの国では先ず不可能だろう。既にそれを見越して、メーターが間に合わない場合どのように料金設定をするか、という議論まではじまっている。来年1月からだというのに今頃そんな議論を始めている。怠慢か、のんびり屋さんなのか。どういう国だろうね。
 良いこともある。メーターの検針係に2000人が新たに雇われるらしい。漏水、貯水地の整備など仕事はうんと増える。経済立て直しに少しは役に立つだろう。面白いのは、料金の議論に、無料にするのはどれほどの使用量までか、という検討がなされていること。日本だと、それは基本料金と言って、「安い」けれど有料。決してタダにはしない。アイルランドでは、水道料が新たに課されて「崖っぷち」から落っこちてしまう家計がないように、という心配りをしている。どっちの国が豊かなのかな。
 それにしても、毎日雨が降り、水不足とはおよそ縁のなかった国、だから水はタダでも大丈夫だった国が、とうとう水道料金をとることになったか、とちょっぴり残念な気もする。 
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