ボンクラ学生のための、楽できる(かもしれない)第二外国語選択講座 ロシア語編

2018年03月02日 | コラム

 前回(→こちら)の続き。

 第二外国語はなにを選ぶべきかで、私は人生の先輩として、こういう真理を示した。

 

 「フランス語はやめとくのが無難」

 
 オシャレなイメージで軽く選んでしまうと、後悔は必至。

 こんなもん、どうせ身に付かないんだから、わざわざ自分でハードルをあげることはない。

 一応ことわっておくが、私は別に

 

 「フランス語は役に立たない」

 「つまらない言語」

 

 と言っているわけではない

 当講座の主眼はあくまで

 

 「単位が取りやすい(私の時代には取りやすかった)かどうか」

 

 にあるだけで、フランス語(もちろん他の諸言語も)自体を、くさしているわけではありません。

 ラクできるかどうか、というだけのちょぼこい話なのです。念のため。

 では、フランス語以外ではどんな言語があるのかと問うならば、次に聞いたのがこんな意見。

 

 ロシア語取るヤツ超絶勇者



 これは、私にもなんとなく、わかるところはあった。

 というのは、私もドイツ語学習者の端くれとして、千野栄一先生の『外国語上達法』。

 また講談社現代新書の『外国語をどう学んだか』、など様々な「外国語学習法」読んだのであるが、そこに共通して書かれていることが、


 「ロシア語って、マジ激ムズ



 ロシア語といえば、まず文字がわからない。

 我々がなじみがある外国の文字といえば、漢字ローマ字であるが、そのローマ字アルファベットでも、ドイツ語のウムラウト(aとかuの上に点々がついているアレです)を見ただけで「げ、なにこれ」と拒否反応を示す人もいる。

 そこに、あの宇宙の言語みたいなキリル文字

 反対にしたみたいなのとか、どうやって読むんやーと、まず第一印象からして取っつきにくい。

 おまけに文法は難解だし、名前が男女で変化するし、とにかく学びにくいことこの上ない。

 なんといってもおそろしいことに、ロシア語は栄えある

 

 「世界三大難しい言語」

 

  に入閣しているのだ(他の2つは諸説あるが、ハンガリーマジャール語日本語、次点にギリシャ語などが入る)。

 おまけに使うところもない。

 今どきトルストイドストエフスキーもないもんだし、共産主義もお亡くなりになった。

 そんなもん、だれが勉強しますねんと。

 しまいには、外国語学習者には

 

 「ロシア語ノイローゼ」

 

 というのがあるとの噂まで聞かされたもの。

 あまりの学習のしんどさに、学生がついには精神的にやられてしまうらしい。

 ちなみに留学生の話によると、彼らには

 

 「日本語ノイローゼ」

 

 というのもあるそうな。

 漢字敬語男女の話し言葉の乖離など、とにかくややこしい日本語学習タメをはれるというのだから、ロシア語ってもう大変。

 このような経緯があるので、ロシア語は一番人気がなかった。

 嘘か本当か、私の代はこの話が広まりすぎて、履修者少なすぎでクラスが開けなかったとか。

 それくらいに、敬遠されていたのだ。かわいそうだなあ。

 そんな中、わざわざロシア語を取るヤツは酔狂というか豪気というか、とにかく勇者である。



 「敵が強ければ強いほど燃える」


 という、少年マンガ的性格でないと、やめておいた方が無難であろう。

 ところが、世の中にはそんな勇気ある者というのがいるもので、友人トサボリ君は、数少ない絶滅危惧種のロシア語履修者であった。

 彼曰く、


 「勉強はたしかに大変やけど、数が少ないから先生らは、すごくやさしい



 とのことで、

 

 「けっこう点数には下駄はかせてくれた」



 なるほど、困難の中、あえて少数派に飛びこむとそういう展開もあったか。

 そら、先生もうれしいよなあ。



 「ロシア語を取ってくれてありがとう



 涙ながらに、間違いだらけの課題でも「」をくれたそうだ。

 まさに、人情の勝利であるといえよう。



 (中国語編に続く→こちら




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