CanonFL 55mm f1.2 補正レンズ付き
朝早起きして上海郊外のとある工場で打ち合わせに向かう。上海は夏真っ盛りなのだが、例年より幾分涼しいのでまだ40度近くにはならず、風も適当にあるので幾分マシ。
電車とタクシーを乗り継ぎ約一時間かけて工場にたどり着き、社長とCADオペレーターを含め4人で打ち合わせ。その後、工場内を見学すると、ここでは言えない発見が沢山。工場内の一画にエアコンが設置されている場所では、CNCがフル稼働。その場で削りたてのカメラ用パーツを見せてもらう。私たちが作る物は手のひらに乗るサイズなので、おそらくこの会社で作る物の中では一番小さい物になりそう。老板も誠実な人で行動が早いので一安心。
今上海では肉の品質管理が問題になっているが、食品に限らずほとんどすべての物に関しての品質管理がぬるいのが中国。数ヶ月前にネットで見つけた広東省の工場に、3D用電動回転台をサンプルとして一台発注したのだが、届いた物は回転が途中で停まり空回りする粗悪品だった。その粗悪品の動画も送り返品依頼をしたのだが、工場出荷時には問題無かったと言い張り結局泣き寝入りに。 一度支払った金は絶対に戻らないと思った方がよい。
最近はネットで発注も出来る便利な世の中になったが、相手の会社とそこの経営者を見抜けないとドツボに落ちる可能性がとても高いのが中国の製造業。もちろんまともな会社も当然あるのだが、製品の最初のロットと後半のロットに違いがある事も多く、後半のロットが良くなったという話はほとんど聞いた事が無い。昔のフィルムカメラを例にとると、最初の頃は一生懸命作るのだが、その後どんどんと手抜きが始まり、後半の製品は中身の品質が落ちた製品になるそうだ。なので、中国製の同じ機種のカメラでもシリアルナンバーの初期の物の方が値段が高いのはその理由。
品質管理をまともにやれば、ブランドとして「信頼」という一番大事なものを勝ち取れてビジネスも広がると思うのだが、まだやっぱり目先の利益に走る人達が多過ぎる。これでは中国から有名ブランドが育たないし、永遠に製品は二流と言われても仕方がない。
祇園祭の終わった京都は猛烈な暑さです。
わたしの夫は山東の縫製工場の工場長。
大阪本社の部長
「日本人工場長が居るというのは、アピールするのにいい材料」だそうです。
工場ラインの全てをしつこくチェックしても、
なかなか安心できない日本とは別世界です。
こちらは例年だとクソ暑いのですが、どうも今年は冷夏かもしれません。
旦那さんは工場長なんですね。色々と大変そう。
この国の人達には、品質管理なんてやっぱり無理なんでしょうね。