1996年 豫園付近
レンズ回転式のパノラマカメラは大昔から数種類あったが、これらが好きになれなかった理由はレンズが回転する事による歪だった。もちろん当時は120フィルムを使い4x5用レンズを使ったアートパノラマやリンホフやフジなども含め数種のパノラマカメラが存在したので色々とテストしたが、結局この上海の古い街並みの路地を路地らしく記録出来るカメラはレンズ回転式のパノラマカメラNoblex135Uが一番適したカメラだった。当時は上海の路地裏に雰囲気が似ている月島でテスト。
レンズ回転式のパノラマカメラは1996年当時、日本製のWideluxF8やロシア製のHORIZONTがあったが、いずれもレンズの焦点距離が短すぎて広角レンズ特有の歪が目立ち過ぎ使いにくいのが難点。その点、Noblex135Uの焦点距離は29mmと他社のカメラより焦点距離が長ったのと、わずかだが5mmほどレンズをライズ出来たのも選択肢のひとつ。また、シャッタースピードが1秒から1/500まで選べる事が最大の売りだった。ただ、このNoblex135Uの最大の欠点は、レンズを回転させるモーターのトルク不足やフィルム傷など様々な問題あり過ぎのカメラだったので、輸入元には大変お世話になった。その後、この上海の撮影後には手放した経緯ある。そんな中、サブで使っていたWideluxF8は、南極でも使われていた実績があり、一番安定して使えるカメラだと断言出来るが、欠点はシャッタースピードが三種類しか選べない事。
画像は、上海に来たら誰でも必ず一度は行く豫園商城。
Noblex135U
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