浦西から浦東を
以前在籍した組織の裏側はまだ古い街並が残っていて、浦東の超高層ビル二本がビルの隙間から見えていた。この時使用したレンズは、CanonFD 35mm f2にレンズ補正付きアダプターを使いCanon EOS 5DⅡで撮影。EOSマウントになる前のCanonNFDやFDレンズは、フランジバックの問題でEOSマウントに付ける事は出来ないので、補正レンズが付いたアダプターを使うしかない。ところが、この補正レンズ付きマウントアダプターが結構曲者で、開放付近で撮影すると本来のレンズ性能からはずいぶんとかけ離れた悪い方向に向かうので相当不人気なマウントアダプターだった。(最近のは幾分改善されたらしい)
線は太いが
このFD-EOS変換マウント(旧型)を使うと線が太くなり繊細な描写はしないし、光源を画面の中に入れると盛大なフレアーが出るので注意が必要で、ハイライトがかなり滲む。でも私の眼は近乱視なので裸眼で見ているのにとても近い。それと、世の中に存在する物はあまり鮮明に見えない方が美しいと自分では思っているので、最近の最新デジタル用レンズにはほとんど興味が湧かないのだ。なので、ある意味経済的にも懐に優しい。ただ、最新のデジタルカメラ用レンズの中で、フジのXシリーズレンズの開放付近の描写は個人的に大好き。
光源が入ると滲む
この補正レンズ付きアダプターを使う場合は、2/3ほどアンダーで撮影しRAW現像の時に露出を持ち上げた方が結果が良いのと、絞りはどのレンズもf2くらいがお勧め。つまりf1.4のレンズであれば一つ絞って、f2からf2半がちょうど良い。私が使っている補正レンズ付きアダプターは初期のタイプなのでおそらくもう売ってないようで、今のタイプはずいぶんと補正レンズの性能が良くなったと聞いている。
Canon FD 35mm f2 補正レンズ付きアダプターを使用しEOS 5DⅡで撮影
レンズ性能を落として使うと違った描写になります。
なので、風情どころではない。
上海で、こんな澄んでいる空は珍しいよ。