カメラと戦争1994年発行
上海ではKindle Fireで本をダウンロード出来ないので、通常は日本に帰国時にダウンロードして上海に持ち込む事にしているのだが、新型コロナウイルスの影響で日本に帰国できないので読みたい本がゼロ状態が続いている。という事で、手持ちを本を読み返しているだが、再び読み返すと忘れていた事や新発見もあり結構面白い。
この「カメラと戦争」は、アサヒカメラのニューフェース診断室に関わっていた小倉磐夫氏が執筆した本で、光学技術が戦争の勝敗を決める重大な技術だった事や、戦後の日本のカメラの歴史がとてもよくわかる内容で読み返してもとても面白い。この本の中に出てくる人物で、実際にお会いした事のある人は、今は亡き貫井堤吉氏。1998年上海に向かう直前にLeica M4 ブラックペイントの修理をお願いしたのが最後だった。私のライカのボディを見て、「これは私自身が修理します」と言っていただいたのを今でも覚えている。
この本とは関係ないが、前世紀に深センで取材した石井次郎氏は、やっぱりライカM型を愛していた人。彼は香港に来る前は北欧でトプコンカメラの修理を請け負っていた人で、当時のトプコンはアメリカの海軍が軍用カメラとして使っていた事や当時のスェーデンではポルノ写真を撮る為には、トプコンのモータードライブ以外はモーターが焼き切れて使い物にならなかった事など、とても楽しめる話を実際に聞けた。
彼が言った言葉で「お礼というのは、恩になった人だけに返すものではなく返すのは誰でもいい」は名言である。石井次郎氏の事を書いた本をもう一度読みたいのだが行方不明なので、ネットで探すとkindleの中にあったので、日本に帰国した時にダウンロードしようと思っている。
☆石井次郎氏を知るには「望郷と決別を」コレ→ https://www.amazon.co.jp/dp/B009DECZAM/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1