今日の棋譜20221113
1952年、対局日不明、棋戦名も不明ですが、丸田祐三先生との対局です。
丸田先生の先手で矢倉です。この年は矢倉が流行しているようですね。
相矢倉では46歩を突く方が古い形で(歴史的には56歩のほうが先なのですが)、銀矢倉を目指します。
升田先生は急戦矢倉が得意でしたから、右銀の動きが早いです。
52金を保留しているので、先手は56銀~67銀の受けが間に合っていません。(68角を保留すれば間に合っていたのですが。)
75同歩同銀67金右、これは升田先生の構想がうまくいっています。
52金右45歩が入ってから86歩で角銀の総交換へ。
高飛車で先手の45歩をとがめようとしています。丸田先生も45歩を取られるのは嫌なので
56銀55歩65銀。これは右銀が守りに就いたので、形勢は互角のはずです。
42金左79玉32玉。互いに玉を囲ったところまでは良いでしょう。
丸田先生は76銀から守っておくのが正しいはず。でも軽い攻めの棋風なので、44歩同銀24歩同歩同飛。これも悪くないように見えるのですが。
23歩28飛56歩。56同歩が正しい応手だと思いますが、57歩と垂らされるのも嫌なのでしょう。
56同銀に39銀。38飛25飛39飛28飛成は後手有利です。
26飛55歩に47銀もまずかったようで、35銀と打たれて飛が狭いです。
16飛49角は67角成のねらい。
88玉48銀成(これが大きい)36銀16角成
16同歩36銀同歩69銀。升田先生はまだ攻め駒3枚ですが、飛を持っているので攻めは続きます。
77金直56歩同歩76歩同金右25飛。思い通りに局面が動きます。
17桂75歩86金29飛成
55角58飛。なかなか4枚目の攻め駒ができない(駒を取れない)のですが、2枚飛車の攻めになりました。
78歩68飛成で詰めろ。
79銀に78銀成。金で取れば詰みなので
78同銀の一手に79竜寄で投了でした。98玉に78竜引などでは粘られますが、88歩を打てば確実な2手すきです。
升田先生の急戦矢倉がおもしろいように決まります。実際は飛角銀だけの攻めなので簡単ではないのですが。丸田先生がじっくり受ける棋風ならば難しかったでしょう。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1952/00/00( ) 00:00:00
棋戦:その他の棋戦
戦型:矢倉
手合割:平手
先手:丸田祐三
後手:升田幸三
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 7七銀(78)
6 6二銀(71)
7 2六歩(27)
8 3二金(41)
9 4八銀(39)
10 4二銀(31)
11 7八金(69)
12 4一玉(51)
13 6九玉(59)
14 5四歩(53)
15 4六歩(47)
16 5三銀(62)
17 4七銀(48)
18 7四歩(73)
19 5八金(49)
20 8五歩(84)
21 2五歩(26)
22 3三銀(42)
23 7九角(88)
24 6四銀(53)
25 6八角(79)
26 3一角(22)
27 6六歩(67)
28 7五歩(74)
29 同 歩(76)
30 同 銀(64)
31 6七金(58)
32 5二金(61)
33 4五歩(46)
34 8六歩(85)
35 同 歩(87)
36 同 銀(75)
37 同 銀(77)
38 同 角(31)
39 同 角(68)
40 同 飛(82)
41 8七歩打
42 8五飛(86)
43 5六銀(47)
44 5五歩(54)
45 6五銀(56)
46 4二金(32)
47 7九玉(69)
48 3二玉(41)
49 4四歩(45)
50 同 銀(33)
51 2四歩(25)
52 同 歩(23)
53 同 飛(28)
54 2三歩打
55 2八飛(24)
56 5六歩(55)
57 同 銀(65)
58 3九銀打
59 2六飛(28)
60 5五歩打
61 4七銀(56)
62 3五銀(44)
63 1六飛(26)
64 4九角打
65 8八玉(79)
66 4八銀成(39)
67 3六銀(47)
68 1六角成(49)
69 同 歩(17)
70 3六銀(35)
71 同 歩(37)
72 6九銀打
73 7七金(78)
74 5六歩(55)
75 同 歩(57)
76 7六歩打
77 同 金(67)
78 2五飛(85)
79 1七桂(29)
80 7五歩打
81 8六金(76)
82 2九飛成(25)
83 5五角打
84 5八飛打
85 7八歩打
86 6八飛成(58)
87 7九銀打
88 7八銀成(69)
89 同 銀(79)
90 7九龍(29)
91 投了
まで90手で後手の勝ち