先手番升田先生の手を考えます。
第1問
馬を作られても先手良しでしょう。
A 47金 B 56歩 C 36角
第2問
技をかけて先手有利に。
A 52歩 B 43歩成 C 34歩
第3問
升田先生は逃しましたが、この図は先手優勢になるのです。
A 51銀 B 51桂成 C 52歩
第4問
正しい応手は?
A 96玉 B 88金 C 88角
先手番升田先生の手を考えます。
第1問
馬を作られても先手良しでしょう。
A 47金 B 56歩 C 36角
第2問
技をかけて先手有利に。
A 52歩 B 43歩成 C 34歩
第3問
升田先生は逃しましたが、この図は先手優勢になるのです。
A 51銀 B 51桂成 C 52歩
第4問
正しい応手は?
A 96玉 B 88金 C 88角
今日の棋譜20221222
1953年2月、丸田祐三先生とNHK杯決勝です。
升田先生の先手で角換わりです。
前局で学んだので、逆を持って68玉69金型で棒銀へ。
丸田先生は74歩78金73銀。もう早繰り銀が棒銀対策になると知っていたとは。
升田先生は端攻めが有効ではないと悟ったか、3筋のほうに目を向けます。
64銀35歩、35同歩同銀86歩同歩85歩と進めば相早繰り銀のようになるのですが、丸田先生は35歩を取らずに44歩。
58金右に55角でしたが、37銀35歩46銀で角が死ぬから失敗でした。が、46角の合わせで助かり
45歩55角同銀。これは1手得をしたということに。
34歩同銀38飛
33金に35歩というのは、銀を引いてゆっくり指そうということですが、
43銀37銀に46歩同歩27角。丸田先生は馬を作りに行きます。
39飛54角成に56歩、取れば66歩で銀ばさみです。
64銀36銀の図は先手もちでしょう。馬を作られても1歩得ですし。
44歩には玉を囲っておく方が良さそうなのですが、升田先生は45歩同歩49飛。
44金37桂33桂。18角と打って無理矢理45歩を取るのではだめなのでしょうか。
29飛には46歩の突き出しが不気味です。銀取りはこの18角ではなくて26飛と受けるしかなかったか、というのは35金同銀47歩成同金18馬同香38角の筋が怖いからですが、
47歩成同銀18馬のほうで
18同香に36歩同銀38角、ではなくて35金だったので24歩。36歩23歩成37歩成は、まだまずいような気がしますが、実は先手良しなのでしょう。
24同歩同飛22歩に44歩
54銀55歩同銀右52歩。歩の手筋で乱して
52同飛43角は厳しく、先手有利。飛を右に逃げると52歩、42ならば54角成同歩53銀があるので、丸田先生は13角。先手玉をにらんだ好位置ですね。
52角成同金31飛、これは42玉で困りそう、ではなくて11飛成24角22竜で取り返せるのか。やはり先手有利です。
41歩には14飛が正解だったようです。33飛成は24飛にひもを付けたのですが、36歩を打たれてどうするか。36同銀同金同竜24角や35竜37歩成同竜24角はまずいので
升田先生は13竜同香22飛成としましたが、
37歩成43桂61玉32竜
42金35竜47と同金。銀金交換で竜ができているので、わずかに駒得なのですが、
49飛の金取りは2手すきでした。83角を打って
72銀74角成とひもを付けましたが、65桂は金銀両取り。ほかには56桂(同金59角)もありました。
65同馬同銀55竜
47飛成に65竜の余裕はなく、79玉46角。竜を消されるのは痛いですね。先手劣勢です。
46同竜同竜82角の図では、飛桂交換の駒損です。
49竜59歩同竜88玉71歩と進んで後手優勢は変わらず、ではなくて、51桂成同玉71角成で先手の勝ちだったでしょうか。もどって59歩に同竜としないで71歩が正しく、51桂成同玉71角成61金43桂を同金同歩成同竜と取れたのでした。こういうのを秒読みの中で発見するのは大変です。
91角成39飛79香
86歩に81馬で勝負。81同銀には73銀の詰めろです。
87歩成同銀86歩同銀まで進んで
丸田先生は43金同歩成81銀、これで76銀からの詰めろになっているから後手の勝ちだと。危ないことをしていると思います。
77金打(75金のほうか)54角
52銀72玉84桂73玉75金。攻防の手が出て先手勝ちになったのか? (次の85桂を打たれないように後手から85歩を打って難しいようです。)
79竜に85桂82玉83歩91玉と押し込んで
升田先生は79金同飛成93桂成と必至をかけます。先手玉が詰むかどうか。
69角78飛、持ち駒が歩だけでも後手玉に受けはないです。(72金同桂成で必至)
78角成同金89竜。ここは88角しかなかったのですが、
96玉86竜同玉74桂で詰まされています。74同金もだめなので85玉、これは95金同玉86銀~95金までですが、
86金が丸田先生のポカで、94玉まで。
まだラジオ放送の時代(棋譜を読み上げて聴取者は自分で並べるのでしょうが、解説の音声はどうなっていたのでしょうか。リアルタイム進行だと思います。) 持ち時間は60分、切れたら30秒だったそうですが、当時はこれでも早指しで、特に30秒に慣れていないのでしょう、あちこちにおかしな手があります。それを含めて乱戦を楽しめます。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.60 棋譜ファイル ----
開始日時:1953/02/15(日) 00:00:00
棋戦:NHK杯
戦型:角交換棒銀
手合割:平手
先手:升田幸三
後手:丸田祐三
手数----指手--
1 2六歩(27)
2 8四歩(83)
3 2五歩(26)
4 8五歩(84)
5 7六歩(77)
6 3二金(41)
7 7七角(88)
8 3四歩(33)
9 6八銀(79)
10 7七角成(22)
11 同 銀(68)
12 2二銀(31)
13 3八銀(39)
14 6二銀(71)
15 6八玉(59)
16 3三銀(22)
17 2七銀(38)
18 7四歩(73)
19 7八金(69)
20 7三銀(62)
21 2六銀(27)
22 1四歩(13)
23 3六歩(37)
24 6四銀(73)
25 3五歩(36)
26 4四歩(43)
27 5八金(49)
28 5五角打
29 4六角打
30 4五歩(44)
31 5五角(46)
32 同 銀(64)
33 3四歩(35)
34 同 銀(33)
35 3八飛(28)
36 3三金(32)
37 3五歩打
38 4三銀(34)
39 3七銀(26)
40 4六歩(45)
41 同 歩(47)
42 2七角打
43 3九飛(38)
44 5四角成(27)
45 5六歩(57)
46 6四銀(55)
47 3六銀(37)
48 4四歩打
49 4五歩(46)
50 同 歩(44)
51 4九飛(39)
52 4四金(33)
53 3七桂(29)
54 3三桂(21)
55 2九飛(49)
56 4六歩(45)
57 1八角打
58 4七歩成(46)
59 同 銀(36)
60 1八馬(54)
61 同 香(19)
62 3五金(44)
63 2四歩(25)
64 同 歩(23)
65 同 飛(29)
66 2二歩打
67 4四歩打
68 5四銀(43)
69 5五歩(56)
70 同 銀(64)
71 5二歩打
72 同 飛(82)
73 4三角打
74 1三角打
75 5二角成(43)
76 同 金(61)
77 3一飛打
78 4一歩打
79 3三飛成(31)
80 3六歩打
81 1三龍(33)
82 同 香(11)
83 2二飛成(24)
84 3七歩成(36)
85 4三桂打
86 6一玉(51)
87 3二龍(22)
88 4二金(52)
89 3五龍(32)
90 4七と(37)
91 同 金(58)
92 4九飛打
93 8三角打
94 7二銀打
95 7四角成(83)
96 6五桂打
97 同 馬(74)
98 同 銀(54)
99 5五龍(35)
100 4七飛成(49)
101 7九玉(68)
102 4六角打
103 同 龍(55)
104 同 龍(47)
105 8二角打
106 4九龍(46)
107 5九歩打
108 同 龍(49)
109 8八玉(79)
110 7一歩打
111 9一角成(82)
112 3九飛打
113 7九香打
114 8六歩(85)
115 8一馬(91)
116 8七歩成(86)
117 同 玉(88)
118 8六歩打
119 同 銀(77)
120 4三金(42)
121 同 歩成(44)
122 8一銀(72)
123 7七金打
124 5四角打
125 5二銀打
126 7二玉(61)
127 8四桂打
128 7三玉(72)
129 7五金打
130 7九龍(59)
131 8五桂打
132 8二玉(73)
133 8三歩打
134 9一玉(82)
135 7九金(78)
136 同 飛成(39)
137 9三桂成(85)
138 6九角打
139 7八飛打
140 同 角成(69)
141 同 金(77)
142 8九龍(79)
143 9六玉(87)
144 8六龍(89)
145 同 玉(96)
146 7四桂打
147 8五玉(86)
148 8六金打
149 9四玉(85)
150 投了
まで149手で先手の勝ち