加藤直樹著「九月、東京の路上で」をガイドブックに、関東大震災時に多くの人が虐殺された現場を訪ねて歩くツアーの、最初の場所は、逆井橋だった。
旧中川の、素っ気ないほどシンプルな川の出で立ちの中、かかっている多くの橋の、一つ。
同書に以下の記述がある。
一九二三年九月十二日水曜日、未明。逆井橋。王希天はこの逆井橋のたもとで、第一連隊中島大隊長副官・垣内八州夫中尉によって殺害された。殺害を指示したのは同連隊第6中隊長の佐々木兵吉大尉。金子直旅団長の黙認のもとに行われたものだ。遺体は川に投げ捨てられた。(中略)「お前の国の同胞が騒いでてるから、訓戒をあたえてくれ」と言って連れ出し、この逆井橋鉄橋にさしかかったとき、待機していた垣内中尉が来り、「君ら何処にゆく」と、六中隊の将校の一行に言い、「まあ一服でも」と休み、背より肩にかけ切りかけた。そして彼の顔面及手足等を切りこまさきて、服は焼きすててしまい、携帯の拾円七十銭の金と万年筆は奪ってしまった。
殺されたのは、中国人活動家の、王希天。
劇には彼は登場しない。
この劇には、亡霊は登場しない。
「複式夢幻能」のような構造は、とらない。
「九月、東京の路上で」に記されているそのままに、この一冊の本を私たちが共有することで、風景から「感じる」ことが、主眼である。
「九月、東京の路上で」上演情報については、以下を御覧ください。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
「九月、東京の路上で」
7月21日(土)~ 8月5日(日) 下北沢ザ・スズナリ
原作◯加藤直樹
作・演出○坂手洋二
詳しい情報は以下を御覧ください
↓
http://rinkogun.com/Kugatsu_Tokyo.html
旧中川の、素っ気ないほどシンプルな川の出で立ちの中、かかっている多くの橋の、一つ。
同書に以下の記述がある。
一九二三年九月十二日水曜日、未明。逆井橋。王希天はこの逆井橋のたもとで、第一連隊中島大隊長副官・垣内八州夫中尉によって殺害された。殺害を指示したのは同連隊第6中隊長の佐々木兵吉大尉。金子直旅団長の黙認のもとに行われたものだ。遺体は川に投げ捨てられた。(中略)「お前の国の同胞が騒いでてるから、訓戒をあたえてくれ」と言って連れ出し、この逆井橋鉄橋にさしかかったとき、待機していた垣内中尉が来り、「君ら何処にゆく」と、六中隊の将校の一行に言い、「まあ一服でも」と休み、背より肩にかけ切りかけた。そして彼の顔面及手足等を切りこまさきて、服は焼きすててしまい、携帯の拾円七十銭の金と万年筆は奪ってしまった。
殺されたのは、中国人活動家の、王希天。
劇には彼は登場しない。
この劇には、亡霊は登場しない。
「複式夢幻能」のような構造は、とらない。
「九月、東京の路上で」に記されているそのままに、この一冊の本を私たちが共有することで、風景から「感じる」ことが、主眼である。
「九月、東京の路上で」上演情報については、以下を御覧ください。
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「九月、東京の路上で」
7月21日(土)~ 8月5日(日) 下北沢ザ・スズナリ
原作◯加藤直樹
作・演出○坂手洋二
詳しい情報は以下を御覧ください
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