Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

杉並区と全国区

2012-12-04 | Weblog
俳優の山本太郎氏が新党「今はひとり」を立ち上げ、衆院選出馬を表明。自身のツイッターで「杉並で闘う。石原伸晃(自民党前幹事長)さんの選挙区」と述べ、衆院東京8区から立候補する意向を示した。そう、杉並区。私の住むところだ。山本氏は1日の出馬表明記者会見では選挙区について「橋下徹(日本維新の会代表代行)が出るのであれば、ぜひともガチンコでケンカさせていただきたい」と言い、自身のツイッターでも“直接対決”を呼びかけていたが、結局、「野田さんの所は三宅雪子さんがいる。橋下さんは出馬しないという。それで、石原伸晃さん。石原慎太郎さんも意識している。日本を売った、という意味で。他には、細野さん、枝野さん、仙谷さんも考えたが、民主党はもう終り」。誰かを潰すために出る、その相手次第で出るところを決める、と言っているみたいだが、前回同区は、当選の石原伸晃・次点の保坂展人(現世田谷区長)の間が二万票差の接戦だったことも、考慮の材料だったのかもしれない。また、山本氏は「脱原発」の活動を展開、九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の運転差し止めを求める住民訴訟の原告団にも参加している。毎週金曜恒例の官邸前デモに至る一連の東京に於ける反原発デモを昨年夏から仕掛けている「素人の乱」の拠点が高円寺であることも、同区を選んだ理由だろう。そうした層を味方につけるには、一時噂された「未来の党」からの出馬ではなく、実質無所属を選んだ方がより得策と考えたのかもしれない。「全国区の問題」が彼の主眼とすれば、それを杉並という「地域」が、代理戦争というか代表戦争というか、全国から妙な注目を集めて、請け負うことになる。もちろん、そもそも衆院選じたい、この国の行き方を問うものだ。杉並も、お隣の世田谷も、都内の区としては元気のあるところだが、それでも「不況感」は強い。飲食店の淘汰のされ方もすごいし、多くの店や会社も「今年はこれまでと違うひどさ」という。かつての日本であれば、不景気である時に選ぶ方向は、「現状維持」という名の「保守」であった。だが今や、何かを保つという以上に、切実に、「このままではまずい」という切迫感がある。そうした時にどういう判断が出てくるか。より保守に傾くか、根本的に刷新を求めるか。その刷新がどの選択に向かうか。杉並・世田谷の「空気」はどう全国に反映されるか。保坂展人さんから新著「闘う区長」をいただいたので、そうした「現状」の勉強のためにも、早く読もうと思う。
コメント (1)
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