人類のために、国家社会のために、階級のために……。そんなことはみんな嘘っぱちだ。人のためにということが偽りなのだ。自分自身のために……それに徹することこそ、ほんとうの生き方だ。そこから生まれた人類・社会・階級でない限り、根なし草でしかあり得ない。必ずいつか挫折するしかないであろう。
野口三千三『原初生命体としての人間 ― 野口体操の理論(岩波現代文庫)』岩波書店、2003年、232頁。
極端な言葉なので違和感もあるし、すべてに同意できるわけでもないが、「自分」がないと、人のためにもならないということだと思うのだ。とくに芸術の世界では、いくら「人類のために、国家社会のために、階級のために」と言っても、最後は個人であろう。
野口三千三『原初生命体としての人間 ― 野口体操の理論(岩波現代文庫)』岩波書店、2003年、232頁。
極端な言葉なので違和感もあるし、すべてに同意できるわけでもないが、「自分」がないと、人のためにもならないということだと思うのだ。とくに芸術の世界では、いくら「人類のために、国家社会のために、階級のために」と言っても、最後は個人であろう。