昨年の12月23日に訪ねた際は、満席のため門前払いを食わされた「ル・サロン ジャック・ボリー」、そのリベンジを果たすべく、筆者は、事前に予約した後、12月31日の午前11時丁度にお店にお邪魔した。百貨店内のレストランで、事前予約をさせるように仕向けたのは伊勢丹内のこのお店が始めてであった。受付で、おねーさんに名前を告げると、一番上に筆者の名前が印刷された予約帳が垣間見えた。このレストランの部屋は二種類に分かれており、入り口に近い部分は、サンルームを見渡す感じのカジュアルな区画で、椅子やテーブルにはそれほど金はかかっていないなと言う感じだった。だが、奥の部屋は、サロン風で、アイボリー色の皮製の椅子と、木製のテーブルが置かれ、壁も木製で、ゴージャス感が漂う造りになっており、予約客は全員、この部屋に招き入れられた。伊勢丹に言わせると、「パリのとある街角に佇むジャック・ボリー邸をイメージ」したそうである。テーブルクロスとナプキンは布製だが、おしぼりは使い捨てと言うアンバランスさは、食べログで散々酷評されてはいたものの、改善されないままであった。ナプキンには「ロージェ」の文字が縫い込まれていたので、今年の10月に再開予定の銀座の★★★レストラン「ロージェ」へ客を誘導する伏線だろうか?
ランチメニューは1コースだけで、メインは、生産量が限定されている貴重なシャラン産の鴨肉のロースト(画像1、コンデジではソースの色のリアルさに欠ける)だと告げられた。これに、アミューズ、デザート、紅茶が付属しただけで3800円もするのだから、お値段だけはロージェ張りである。三人のウエイター氏の顔に見覚えがあったのでよく思い出してみたら、どこかのお買い場にいた伊勢丹の社員さんが教育を受けてウエイターをお勤めのようであった。筆者は鶏肉は食べられないが、鴨肉はOKと言う不思議な味覚の持ち主なので、迷わずランチを注文した。まず最初にパンが運ばれて来た。その中に、シュー生地にグリエールチーズを練りこんだ、まるでフォカッチャのような温かいパンがあったが、これが実に美味しかった。ほどなくして、アミューズが運ばれて来た。冷たいかぼちゃのポタージュスープである。う~ん、いいお味である!メインの鴨肉のローストには、胡桃、ベーコン、オレンジ、蜂蜜などを混ぜて作ったグジエールソースが添えられており、極上の味わいである(鴨肉にはオレンジが合う事は覚えておくように)。ジャック・ボリー氏が頻繁に部屋の中を覗いては、お料理の運び具合に抜かりがないかどうかを確認していた。そして、筆者の隣に座った4人家族の所へ行き、流暢な日本語で「お料理の味はいかがですか?」と問うていた。おばさんが「大変美味しゅうございました。私以前ロージェに伺った事があるんですよ」と、ロージェでの食事体験自慢を始め、ジャック・ボリー氏を喜ばせていたが、3800円の中には、そんな見栄張らせ代金も含まれているのである。デザートは、バニラアイス、リンゴのタルト、コーヒー味のバタークリームを練りこんだパイの三種で、紅茶には、マシュマロなどの小菓子まで付いていた。伊勢丹に言わせると、「温かく落ち着いたパーソナルなスペースで美味しい料理と優雅な一時」を過ごさせてもらった筆者は、大小のハート柄色々のハッピーソックスに視線を落とすおねーさんの額を見ながら、気分良くこのお店を去った。
7月4日の日記:今朝、職場の同僚女性から「痩せましたね」と言われた。別に体重に変化はないが、縮小色の水色のポロシャツに細身のクロップドパンツを穿いていたので、細く見えただけである。女性は、「痩せたね」と言われると舞い上がって喜ぶものだが、男がそう言われたら、「お前、何か悪いもん食ったのかあ~、どっか体悪いんじゃないのか?」と言われているみたいで、あまりいい気分はしない。7月だと言うのに、日中は28度まで上がるものの、毎朝の最低気温は22度程度で、毛布一枚だけでは薄ら寒いような陽気が続いており、朝晩はエアコン不要である。日中も稼動しないと暑いが稼動すると寒く感じるような妙な天候である。そのせいかどうか分からぬが、TBSニュースバードの女性アナウンサーは風邪を引いたらしく、声がかすれていた。予報では、明日、7月6日(土)からは最低気温が25度に達する熱帯夜になるらしく、ようやく夏らしくなりそうだ。
門前払いを食わされた時のジャックボリーの入口
12月31日訪問時の店内の様子
かぼちゃのポタージュスープ。コンデジでは光量が少ないと、こんな赤茶けた色になる。
パン、手前がグリエールチーズを練りこんだパン
デザート
紅茶
お代は4179円!
ソックスのクリスマスbox。真ん中が可愛いハート柄のハッピーソックス!