中村亮太の活動日記

加古川市のために走り回る中村亮太のブログです

加古川の「コウノトリ」は?

2012-05-23 23:20:54 | 活動
今日は、コウノトリ湿地ネット代表の佐竹氏のお話を聞く機会がありました。

ご存知の通り、コウノトリは現在、豊岡市で繁殖され、放鳥されています。
一度は野生絶滅したものを、再度人里へ戻す取り組みを伺いました。

コウノトリはかなりの大食漢らしく、大量のえさを必要とするそうです。
つまり、自然で繁殖していくには、大量のえさを得られるような豊かな自然が必要
ということです。

そもそも歴史を紐解いていくと、コウノトリが盛んに見られるようになったのは江戸後期。
開墾が進み、水田が広がっていったことが要因だと思われるようです。

しかし、明治時代に害鳥とされました。
原因は「水田に入り、稲を踏むから」です。

その後、害鳥の認定は改訂されましたが、その時には、すでにかなりの数が減っていた
そうです。

そして、戦後の食料増産体勢の中で使用された農薬の影響などにより、昭和49年に
野生絶滅しました。


転機は平成元年。人工飼育によりヒナが生まれました。
そして、平成17年に放鳥されるまでになりました。


しかし、問題は環境です。
放鳥しても、コウノトリが生きていける環境がなければ、結局は駄目になります。

そのため、これまでのような里山作りを、佐竹さんたちはコウノトリを切り口に再生して
いこうとされています。

例えば、コウノトリがたまたま飛来した耕作放棄地(乾燥化していた)を、地域の方々と
協力して湿地化したそうです。

また、根強くのこる害鳥のイメージを失くすため、農家の方と共に追跡調査をし、収穫量に
影響がないことをデータで示すこともされたそうです。

そうして、少しずつですが、コウノトリが生きていける環境が出来てきました。


里山の大切さが、今言われています。
しかし、大切にしようにも、ただ「大切にしよう」だけでは何も進みません。
たとえ一時整備したとしても、維持していくことは、更に労力がかかります。

そこには、地域ぐるみでの活動が欠かせません。
ですが、何も材料が無い中では、活動も進みません。

そこで、コウノトリを切り口に、「コウノトリが生きていける環境を守ろう」ということから
里山保護・再生に繋げられています。


ここには大きなヒントがあります。

何かしら、地域独自の材料をもって、地域の里山を、地域で守っていける可能性があることを
示してくれています。


加古川の「コウノトリ」は何でしょうか?

見つけていきたいと思います。



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