ロイス ジャズ タンノイ

タンノイによるホイジンガ的ジャズの考察でございます。

ウイング効果

2012年03月04日 | 巡礼者の記帳
『マーラーの千人』を、サントリーホール無人の客席にてただ一人ライブ鑑賞する。
幻想生活を夜な夜な楽しく、趣味のオーディオ人は取り組んでいる。
以前、オーケストラ最前列に本当に居眠りした失敗から、髷を結った五十万石の大名の品格胆力なければ、ひとりサントリーホールで鑑賞できるものではない。
都電が走っていた時代に五味康祐氏の取り組んだ、気宇壮大オーディオのタンノイ・オートグラフをうらやましく想像したものである。
さきごろそれが都の施設にて再び整備され、抽選でご開帳がおこなわれたという。
天候の緩んだ冬の日、水戸藩から4人の来客があった。
運転の人以外は、水戸街道と奥州街道を、ビールと音楽談義に花を咲かせ一気に北進された。
あたらしく加わった御仲間は、ラックスのCL-35Ⅱによって長い間音楽を楽しまれていることを慎重に、話される。
当方は38FDで、留まってしまったが。
「先日、五味さんの例の装置を、聴いてきました」
――いかがでしたか
「わたしも同じような装置を持っていますが、やはり、オートグラフは期待どうりの良い音でした」
――アンプはマッキントッシュの275でしたか。
「そうです。その日はオーケストラではなく小編成でしたが、すばらしい音で、整備に費やした関係者の努力が充実したものであったようです」
五味さんは、ジャズをお聴きにならなかったので、弦楽編成とピアノ、声楽などに傾注した装置のはずである。
プリアンプの12AX7球は○○を挿して有るのでは?などとさまざまに一刀齋の音を想像し飽きなかった。
オート・グラフを部屋の左右に設置して、ホールのような静寂と音圧体感を得ようとすると、室内の広さはどのくらいを要するのだろうか。
吹き飛ばされそうなオーケストラの迫力も、工夫しだいで茶室のタンノイといえども不可能ではなかろうと考え、小柄なスペンドールやⅢLZによって、地の底から湧くような重低音を体感したいものである。
そこで雄大な音像を得るウイング構造を頑丈な板で造り、ウオールナットの塗装をして衝立バッフルの効果オーケストラはいかに。





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