サッカールーの何でもござれ

サッカーとオーストラリアに関するサッカールーのエッセイです

イランvs日本、シドニーでのアウエー観戦

2005-03-26 07:26:33 | Weblog
夕べ、というか今朝は午前3時ごろ帰宅してそれから悔しくて目がさえてしまい全然眠れなかった。福西の同点ゴールであのまま引き分けで逃げ切れるかなあと思ったけれど、それほど甘くはなかった。

さて夕べはシドニーの郊外にあるグランビルという町にあるイランレストランで試合を観戦した。この町はイラン人の密集度が異常に高いところで、5千人くらいのイラン人が住んでいるそうだ。シドニーの場合、少数民族が固まって同じ地域に住む傾向があり、トルコ人が多いところ、ベトナム人が多いところもある。

さてレストランの2階のファンクションルームに大型TVを置き、イランからの衛星放送をみた。その会場にはいるわいるわ、イラン人が総勢200人くらい集まり、日本人は筆者のグループの6人だけ。完全なアウエー状態。連れが大きな日の丸持参で行き、それを振ると会場のイラン人から拍手喝さいを受ける。非常に友好的なアウエーである。

イラン人の95%は男性である。女性もいるけど誰もスカーフをかぶっていない。さすがにシドニー在住であればスカーフのような宗教的因習には縛られないようだ。

試合直前の国歌斉唱はコメンテーターの声だけで聞こえなかったが、マハダビキア、カリミには盛大な歓声。最後のダエイには一段と大きな歓声。やはりダエイはイランの英雄である。

試合開始。前半は失点するまでは日本のリズムもよく、厳しいチェックからボールを奪い取る場面が数回あり、おお、なかなかいいじゃないかと楽観したが、セットプレーのすきをつかれてあっさりと失点。場内は「イラン、イラン」の大歓声。全員総立ち。6人だけ小さくなる。はあああ。

ハーフタイムに後半の展開を6人で話し合うも完全なお通夜状態。なんか得点できるにおいがしないし、このままずるずると負けるなあとハーフタイムにして、もう悲観的になる。はあああ。

後半、福西の起死回生のボレーが決まり、6人大喜び。6人以外は無言でしらーとしているので、大喜びしていると英語で「ブーシット」と罵声を浴びる。くそったれみたいな意味かな。このまま一気に逆転だあと気勢を上げる。

早く試合が終わらないかなあと時計を気にしだしたところで、イランの右サイドからカリミがクロス。それをあっさりとヘッデイングで決められ、失点。はあああ。

場内は「イラン、イラン」の大歓声。6人はまたしょんぼり。時間から見てもうだめだなとあきらめる。小笠原なんて焦っているだけで役に立っていない。

試合終了。また「イラン、イラン」の大歓声。6人、そそくさと退散。

この観戦会場を紹介してくれたイラン人にお礼を言い、午前2時半に会場を出て、帰宅。眠いのに悔しくて目がさえて全然眠りにつけない。

3-5-2だ4-4-2という議論よりも、イランにはマハダビキアとカリミがいて、その二人に引っ掻き回されて、日本には同じレベルの選手が中田ヒデだけだということにつきる。またイランは絶対に勝つんだという気迫があった。ボールを追いかける執念が違う。

しかしこれでかなりきつくなったなあ。残りは4試合である。イランの地力からみて、北朝鮮にはアウエーでもホームでも勝つだろうし、ホームでのバーレーンも勝つでしょう。イランの1位抜けは間違いない。それならばイランにはきちんと日本以外の試合を勝ってもらいたい。特にバーレーンには絶対勝ってね。

北朝鮮は30日にイランに負ければそれでアウトである。もう論外。

焦点はバーレーンである。バーレーンは日本とアウエーとホームで2試合。イランとアウエー。北朝鮮とホーム。このうちイランには負けるだろうし、北朝鮮には勝つでしょう。とすると最低でも勝ち点を7まで伸ばす。日本と1勝1敗だと勝ち点10となる。

日本は、バーレーンに1勝1敗だと勝ち点6。バーレーンを上回るためにはアウエーの北朝鮮とホームのイランを両方と勝たなければいけない。勝ち点を11以上取らなければならず、残り4試合で勝ち点8である。つまり2勝2分け以上でなければならない。ホームで2勝、アウエーで2分け。負けは許されないのである。

こう考えていくとかなりハードルが高いことが分かる。でもイランはワールドカップ予選の最後の詰めでいつも負けて出場を逃したり、プレーオフに回ったりするクセがある。仮にイランが30日に北朝鮮に引き分けたりすると混戦になってくる。

どちらにしても日本は目前のバーレーン戦に絶対に勝たなければならない。「負けられない戦いがそこにある」というやつである。

夕べの高原を見ていると鈴木のありがたみをしみじみと感じた。鈴木ならシュートしなくてもボールをキープしてファールをもらってくれる。師匠、早く出てきておくれ。

コメントを投稿