魔人の鉞

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ずる賢い、菅に総理の資質無し??

2020-09-02 05:16:30 | 菅政権

現代ビジネス 2019年10月18日掲載で、戸坂 弘毅氏が次期首相に最も近い男・菅官房長官、哀しいまでの「中身のなさ」腕力はあるが、志はない』 として菅について書いています。これが昨日今日ではなくもう11か月近くも前の記事だという事で、戸坂氏の慧眼に驚かされます。以下抄録します。(詳しくはリンクから)

『菅の政治家人生を一言で表せば、少なくとも官房長官就任までは、「負け続け」。秋田県の農家の出身である菅は、高校卒業後、働きながら法政大学を卒業した。衆院議員秘書を経て横浜市議会議員に当選し2期務めた後、小選挙区制初の96年衆院選に立候補して、国政選挙に初当選した。

総裁派閥である橋本派でスタートしたが、98年の自民党総裁選では派閥会長の小渕恵三に反旗を翻し敗北。以来菅は派閥を次々と変え、仕える主人を乗り換えてきたことから、いつしか「裏切りの菅」「渡り鳥の男」と陰口を叩かれるようにもなった。安倍周辺からは「菅は自分にとって役に立たないと思えば安倍だって裏切る。経歴をみれば一目瞭然だ」との警戒の声が常に漏れる。

こうした菅に関する数多のマイナスイメージを消し去ったのは、もちろん官房長官としての手腕だ。6年以上の長期にわたり、危機管理と官僚操縦で辣腕を発揮してきた。

政策面に目を移すと、菅は政治家として何を実現させたいと思っているのか、まったく不明だ。

菅自身、親しい永田町関係者に「私には国家観というものがない。しょせん地方議員上がりですから、安倍さんとは違いますよ」と漏らしてきたのだ。

菅が自らの実績として唯一強くアピールしているのが、総務相時代に創設した「ふるさと納税制度」だ。だが、今やこの制度は、返礼品の過当競争や都市部の税収の大幅減など、むしろ弊害が指摘されるようになった。

首相と首相官邸の役割として極めて重要な外交や防衛に関しても、北朝鮮による拉致問題は別として、菅が関心を示してきた形跡はほとんどない。安倍は周囲に「総裁4選を目指す考えはない」と繰り返している。そうなると、菅が総裁選に立候補する決意さえ固めれば、「菅首相」の誕生は現実味を帯びてくる。

表立って菅に盾突く人間は、もはや皆無となった。しかし自らを「国家観がない」と評して恥じない男に、わが国は命運を託すことになるのだろうか。政策や志ではなく、権謀術数と情報操作で霞が関や永田町を操る──その集大成として、首相の座に手をかけようとしている「安倍政権のゲッベルス」の本質を、われわれ国民は改めてじっくりと見極める必要があるだろう。』

 

まったく同感です。総裁選は全党員投票を行わず、石破氏の芽をつぶして、菅を派閥の力学で総裁に選出する。政見も信条も何も分からないうちから、もう決まったも同然というのだから、いかにも自民党らしい。しかし時代遅れ、昭和の自民党です。あるいは自民党の終わりの始まりかもしれない。

ヤッテル感だけの安倍もひどかったが、菅はもっとワルそうだ。加計学園問題で官邸の対応を厳しく批判した前川喜平氏の「出会い系バー」疑惑、甘利明が建設会社から現金受取という週刊誌報道を受けて閣僚辞任に追い込まれたのも、菅のリークといううわさがあるらしい。つい先日まで総裁選には絶対出ない、と言っておいて、真っ先に総裁選を仕切る幹事長・二階に報告して支持を仰ぐ。ずる賢いが、信念はないと見た。無理やり物事を進めるのは意固地であって信念ではない。

011年に旧民主党が党員・サポーターを参加させず、国会議員だけの投票で代表を選出すると決めた際、自らのブログで「与党の代表を選ぶことは、日本の総理大臣を決めること」と指摘。「本来なら候補者が自らの考え、政策を広く国民にも示し、議論を深めるべきものだ」と批判していた。菅氏は31日の会見で、この書き込みについて記者団から「見解はいまも変わらないか」と問われ、「それぞれの政党で決めているルールに基づいて行うべきだろうと思う」と述べるにとどめた。
 
ということです。ソツはないが、まったく何も答えていないも同然。二階に頼んで石破氏が不利になる仕組みにしてもらったのだから、はっきりモノが言えないのは当然でしょう。

経歴を見れば、政党こそ変わっていないが、政界渡り鳥と言われた小池百合子に似ている。あの女にもイライラするが、菅の記者会見の受け答えも通り一遍のニベのないものばかりで、不愉快。上記の総裁選のあり方についても、まったく菅らしい答えです。叩き上げの菅の苦労話などがこれから喧伝されるのだろうが、聞きたくもない。政見や信条、ころころと派閥を変わった理由も追求してほしいものです。

 
コメント
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