菅新内閣は話題作りが上手くて、支持率? が高いらしい。まだ何もしていないのだから、この場合は支持率ではなくて期待率というべきでしょう。
菅総理は農家出身の苦労人で、道半ばの安倍政権を継承するというお涙頂戴。河野行革大臣はさっそく縦割り110番やハンコ廃止をぶち上げる。平井氏はデジタル庁設置で省庁デジタル化を推進へ。支持率65~70%以上という順風満帆の船出です。しかし、疑惑について木で鼻をくくったような答弁を連発した男が期待できるかどうか、まだまだ信用できません。
安倍政権の継承と言いますが、さっそく「復興」が抜けていると指摘されて、平沢担当相は「字数とか、いろんなある中で、あれしたけれども」と意味不明な答弁。政府の基本方針に「字数制限」があるとは知りませんでした (笑)。
基本方針で、目指す社会像は「自助・共助・公助、そして絆」だとのことです。政府の役割よりも、自助が第一なんでしょうか? そして 「行政の縦割りや前例主義を打破し、既得権益にとらわれずに規制改革を全力で進める。」と言いますが、韓国に周回遅れのデジタル化、ハンコの廃止、縦割り打破もいいが、それが 「国民のための施策」 でしょうか。国民のために働く内閣、というその 「国民のため」の中身がよく分かりません。
復興のほかに 「女性活躍」 も無くなっていますが、理由がわかりません。まず 「自助」 ということでしょう。
少子化では 「不妊治療への保険適用、保育サービスの拡充」 と言いますが、それでは少子化対策としていかにも不十分でしょう。政府の大方針でこの程度?
外交では、日米同盟を基軸とするとしても日米地位協定の改正は最重要課題です。まるで植民地扱いで、世界の中でなぜ日本だけ改定できないのか。対米追従ばかりではとても期待できません。
新型コロナウイルス対策は、要するに経済を回したいという事でしょう。処方薬やワクチンが開発され安心な状態になれば自然と回復していきます。諸外国を見れば、行動規制を緩めれば再拡大することは明白で、急ぎすぎないことが大切です。またGo-To トラベルでは高額施設に旅行客が集中して庶民的なところは閑古鳥、ということになりましたが、工夫が足りませんでした。しかし菅総理は、抵抗する官僚は飛ばす、と明言していますから満足な議論もできません。まだまだこうしたムダ・無理・ムラが起こるでしょう。
コロナ対策のデジタル化もいいが、学校教育の少人数学級化が基本方針に挙がっていません。自民党が推進決議をしたらしいですが、教育は国の最重要課題です。基本方針に無いのはおかしい。
「基本方針」 といいながら、よく見るとどうも小さいことばかり。しかも国民のための具体的な中身が希薄です。菅氏は総理を狙っていたのに、自分が何をしたいのか、すべきなのか、ちゃんと考えていなかったという事でしょう。そして安倍政権の継承ですから、いろいろな疑惑はすべて過去のこととして葬るつもりなのは確実。腹黒い総理です。抵抗する官僚は飛ばし、忖度は大歓迎ですか? まったく油断できません。
自民党は総選挙をやりたいと言っています。大歓迎です。緊急事態と称してそそくさと簡易に総裁選を行っておいて、議会を解散する? 理屈は後から考えるという、自民党お得意のやり方ですが、どうぞやってください。