怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ヨメは一家で最下位の発言力なのは欧州も同じ様子!?

2018年12月03日 | 頑張って食べる
また日曜日は菓子昼食だった。
アプフェルシュトゥルーデル。どうみても食事の献立ではない。ドイツのほかの家庭でもこれを食事にしているのだろうか。ウチだけの奇習かい?

私の皿。

このときのために、わたしはフードシェアリング(お互い余った食材を交換する組織、と説明すればいいかな)でバニラソースを手に入れておいた。ラーマを作っている会社が製造しているものだ。レトルトパックになっているのがここでは斬新に感じた。
嫌いな献立だけれど、こうして食べる工夫をしようという努力はしているのだ。
義父にも勧めると、彼はその商品をこう言った。
「手作りならいいけれど、出来合いの品は毒だから要らない」
こうした発言はいつものことだが、やはり「家族のために」とちょいと気を利かせてみた人物には堪える。
義母は市販のこうした製品は乳糖の関係で摂取できないのはわかっているが、でも他の三人でちょいと新しい製品を試してみるのは、楽しいではないか?

義父の孫が私と同様な行動をしても断るかしら。
「こんな出来合いの品は食べてはいけない」
成長期の子供たちには非常に論理的な忠告だろうが「おじいちゃんに試してもらいたいと思った」という心遣いは踏みにじるだろうな。
もしかしたら、やはり未開な東洋から来たヨメの勧めなど受け入れられない、という考えのほうが大きいのかもしれない。たとえ経済的に発展していても、意識の奥底に存在する人種に対する偏見でバカにされることはしばしばな日本人。GDPを抜いた中国を手放しで「素晴らしい」と受け入れられない日本人と同じ感覚かも。

M雄くんが小さいとき、彼が寿司好きなので彼が来るたびに「寿司を作っていいか」と義母に尋ねたが、一度を除いてその他の場合はすべて断られた。
義父は「たとえ日本食が健康にいいとしても、私は絶対に食べない」と私に何度か言った。
わたし、義両親たちに嫌われている?と悩んだものだが、そうでもないらしい。
日本でこれをヨメ、特に日本人間でやったら、凄まじいことになるだろうな。
こちらの何言ってもあまり気にしない大らかさが、発言まで大らかにさせるのだろう。

アプフェルシュトゥルーデルを食べた後、私はパンにチーズを載せて第二の昼食にした。
義母には不快だろうが、甘いもの昼食は10年経っても馴染めないんだ!








いちいち私の行動を心配してくれる迷惑と嬉しさ

2018年12月03日 | 奉仕活動
定期的に開催されている「おいしいものツアー」に招かれて参加した。
午前11時に朝市が行われている会場に行くと、主催者Bさん、インゴルシュタット市市議会議員とその奥さんから布袋と硬貨型チョコレートを数枚渡された。

Bさんからの挨拶と解説。

すでにBさん夫婦とは長い付き合いの私、簡単な仕事を任された。ツアーの旗を高く掲げて持って歩け、との命令。

印刷された赤いマークは、ドイツで最も古い政党のSPDだ。
そう、この無料行事はSPDの宣伝の様子。
週末の昼に四人揃って食事する機会を大事に思っている義母はこれに参加するのをちょいと嫌がっていた。
特定の政党の催し物に深くかかわるのをちょいと警戒している様子だ。事後に夫に上の写真を得意げに見せたら「何か問題が起こったら私にすぐに電話しなさい」と怒った調子でまくし立てたものだからたまらない。
実際のところ、もう何年も前からSPDの一般公開されている催し物には何度も招かれていて参加している。費用がかかったこと、何かに署名することなど一度もなかった。
心配性のウチ一家だ。彼らに迷惑にならないよう、いろいろな物事を我慢して行動していたけれど、またできないことを増やすのは残念だ。次回からは黙って参加しよう。

さて、まずは軽食を食べさせる屋台へ。
ここで、渡されたチョコレートコインを使う。配られたのはこれ。うーん、伝統食ね。
ナイフ・フォークなどは提供されない。こうした屋台では手づかみで食べるのが普通なのだとか。
話は義両親に聞かされていたが、実際に遭遇する機会はなかった。
手、洗ってないぞー、風邪、流行っているぞー、と恐怖感を感じながらもおいしさを楽しんだ。

次に向かったのはオリーブオイルを売る店。
ここは試食だけだった。店主が自分の店の特徴などを解説してくれる。

チーズ屋。試食だけだったが、おいしかった。かなり興味深い話をしてくれたが(季節によって牛に食べさせるエサが変わるのでチーズの味も変わる、など)ドイツ語の壁はいまだ高く、また、方言で話す人も多く、聞き取りは難航。

さまざまな加工をしたオリーブの店。

こうした料理は世界中に似たようなものがあるな。マレーシアの朝食を思い出す。具はじゃがいもだった。
ここではチョコレートコインで小さいパックのオリーブの実をもらった。

パスタの店。イタリア人青年二人が経営。母国の味をここで披露して生活している。楽しい人生を送ってほしい、などと思ってしまった。

何しろ、話を聞く私たちも、暖冬とはいえ外気温2,3度の戸外にずっといるのはそれだけで体力を消耗する。
足元に暖房器具を置いて商売している人もいるけれど、扱う商品は温まってはいけないものも多い。

肉屋。家族経営で、動物飼育から肉製造までやってこうして販売している。
「Hofladen im Moos」 盆も正月もない・・・おっと、クリスマスも復活祭も、動物の世話をしながら過ごすのだろうな。長期の休暇旅行などめったにできないだろう。
それでもこうした人生を選ぶのは、それなりに意味を見出しているからだろう。
私たち夫婦だって、結婚後一度も休暇旅行などしたことがないし、週末でさえ夫は事務所にこもっているものね。

他の野菜も並んでいるけれど、ここはドイツ国民食、じゃがいも屋。日本の米屋みたいなものだろうか!
おばちゃん一人でせっせと働いていた。暖房一切なし!
じゃがいも6個が入った小袋をもらった。

写真撮影できなかった卵屋、パン屋でも試食や試供品をもらった。
こうした費用は、SPDを支援しているインゴルシュタットの金持ちペータース夫人が負担している。

約1時間半のこの朝市ツアー終了に提供されたこれ、シュナップス。
私は飲めない、と遠慮したが、なぜだか日本風に飲め飲め攻撃をかけられ、仕方なく一口分をもらった。
気分が悪くなるどころか、身体が暖まった。なるほど!寒いときにはアルコールが効果的に飲めない人にも機能するのだな、と知った。