怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

休暇旅行

2008年08月31日 | 
家の配管工事や太陽光発電機取り付け、浴室改造などが始まってひと月ほどになる。

工事に伴い、物置になっている地下室の整理を義母は続けていた。

数十年前のものを大事にとっておく彼女、いろいろなものを見せてくれた。

そのなかで、私の目にとまったのはこれ。



夫が子供の頃に使っていたフィン。

ちょっとはいてみると、私にぴったり
「使っていいですか?」
義母のものではないのだけど、思わず訊いてしまった私。
足のサイズ23.5cmの私、夫がこのくらいの大きさの頃って・・・
この品、30年位前のもの?
そんなもの、日本だったら、サイズが合わなくなった時点でゴミ箱行きだよね~

翌日、プールに持って行ったとき、夫に見せたら、覚えていた。
「傷がなくてきれいですね、海では使っていなかったのですね」
(海でフィンを使うと、海の岩場を歩くときに傷だらけになる)
と私が言うと、
「両親は庭仕事で旅行をしませんでしたから」
と、少々不満げに答えた。

庭の仕事のために家族旅行が犠牲になった夫の話は以前にも聞いたことがある。
かなり、心に傷を負っているようで、何かの折にはこの話題になるのだ。

いままで記事にしてきた庭の収穫物、単に手入れが大変だけでなく、子供の生活まで犠牲になるものなのだ。

広く知られているとおり、ドイツは長い休暇に恵まれていて、多くの家庭は一家で旅行に出かける。
たまげることには、一週間単位で旅行を申し込まなくてはいけないのだ。
たとえば、スペインの南の島、マジョルカ島10日間、というのは難しい。
1週間か2週間か3週間・・・・から選ぶのだ。
ホテルや航空機の都合上そういうったパッケージになるようだが、それにしてもスケールがでかい。
三日か四日、の単位で慣らされてきた日本の生活がみみっちくみえるものだ。

植物の生育時期の夏場に数週間家を離れることができるのは、庭のない人ばかりになる傾向らしい。


夫も、義姉も、休暇旅行のなかった自分達の子供時代をひどく不幸に思っている様子だ。

先日、義姉から電話があった。
「明日から、三週間イタリアに家族で出かけます~
とのこと。
え~
彼ら、今年二月に一ヶ月の休暇をとり、ニュージーランドを旅してきたばかりではないか

ふふ・・・
気持ちはわからないでもない。
義姉は息子や娘に自分の子供時代の不幸な体験をさせたくないのだろうな。
姪のP子ちゃんは9月からは小学校、学校前の最後の思い出か~
いや、絶対、学校行ってからも休みには旅行に行くだろう~


夫も義姉も庭仕事は全く手伝わないのだそう。
義姉の住むミュンヘンのアパートは戦前に建てられたという恐ろしくクラシックなもの。
ここが大事なのだが・・・庭なし。

そういうわけでドイツの庭のある生活は、維持する強烈な意欲がある人でないと不可能である。
将来、子供達に恨まれようと~