怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

ドナウ川は緑色

2008年07月25日 | 風景
うちの近くに流れる川は、あの有名なドナウ川だ。
ドナウ川といえば、日本で教育を受けた人なら大抵知っているあの名曲美しく青きドナウを思い出すだろう。

私は冬にここに来てから、ずっとこの川の色を観察している。
冬場の灰色の空に緑色のドナウ川、陰鬱さ満載で、いやなものだった。

春になって、日差しが変われば、青色になるのではと期待した。
下は六月下旬に撮影したもの。






しぶとく、緑色を続けている。



これは、安携帯で撮ったもの。
なんだか、灰色の水・・・・
左端に光るのは博物館になっているお城。カメラが悪すぎて、不気味な効果が醸しだされてしまった。

そういうわけで、結論は、ドナウ川は青くない、緑だ、ということ。

では、どうして、あの曲名は青、になっているのだろう?

ドイツ語の題名を訳すとき「緑じゃまずかろう」と翻訳の人が思って、日本語は青にしたとか・・・いや、ドイツ語の原題も、青だ。
An der schönen, blauen Donau   右から2番目の語が、青、という意味。
正直に訳されている。
ふう~。

作曲者の住んでいたところは、確か、ウィーンではなかっただろうか?
もしかして、あの辺りに行くと、水色が変わるのかもしれない。
誰か、ウィーンで見たことある人に訊かなくては。
う~ん。

はたまた、作曲者は百数十年前の人なので、そのころのドナウ川の環境は今と違って、青く見えたのかもしれない。
ウィキペディアで調べたほうがはやいかも。
へぇぇ~。

日本では実際は緑色の信号機の色を青、と呼ぶ、その感覚なのではないか、と思い、夫に聞いてみた。
「ドイツでは信号は緑といいます。日本は変ですね。なぜ緑なのに、青というのでしょうねぇ」
夫の言葉をそのまま信じられなくて、辞書を引いてみたらやはり、信号はみどり、と言うらしい。で、信号実物も日本と同様、緑色だ。
緑を青、と呼ぶことはないようだ。
う~む。

わたしの予想では、ヨーロッパでも「緑色の川」より「青い色の川」のほうが美しいイメージがあるから青にしたのでは、と思っているのだけど。

ここでドナウ川を眺めているだけでも、ヨーロッパ人の景観に関するセンスは東洋人より数段にいいと思ってしまう。
水量に合わせて植林されたかと思われる木々、川岸につくられた舞台、向こうに見える古城。
天気のいい日など、橋の上でうっとりしてしまう。
日本人がここに立ったら、誰だって、あのワルツを口ずさむに違いない。
水が緑でも灰色でも構わない、というわけだ!