怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

そんなに小さくない私

2008年07月18日 | ここの生活
先日、夫が若い頃から好きなネーナ(Nena)のコンサートに行ってきた。

ネーナは日本でも一瞬人気があったようだが、今となってはNHKのドイツ語講座で紹介されてしまうくらい「古典」になってしまったようだ。
(本当のドイツの古典音楽を紹介する講師もいるので、それよりまし、とは思うけど・・・)
ネーナが古い人なので、コンサート会場に集まる人々も夫と同世代中心で、中には子供をつれてやった来る人も多い。
アウディ本社の施設を使った野外コンサートで、全席立ち席である。

この立ち席、私には不満だ。
女性の平均身長170センチ近いドイツ人の中に、160センチほどの私が紛れ込むのだから、不公平なのだ。前が見えないではないか・・・
ま、しかたない、わたしはネーナのファンではなく、夫の付き合いで行くのだから。

ヨーロッパの街は、新宿、渋谷のように人ごみがほとんどないので、ここで初めて満員電車状態のヨーロッパを体験することになった。
あれ?
この女の人、私より小さい?
そう思って、何気なく彼女に近寄り、夫に見てもらった。
「りすのほうが背が高いです」
おお!
わたしより小さい成人ドイツ人がいる!
よく観察すると、いるいる~小柄な女性!
背丈も幅も厚みもない、東洋人に近い女性たち。
かわいそうに、服選びに苦労しているだろうなぁ、私は日本に行く機会があるからいいけどねぇ~、などと、少々優越感に浸れることができた。

もうひとつ、このコンサートで発見したこと。

夫が事前に調べた。
「カメラ持ち込み禁止」
ところが、コンサートが始まる前から、皆カメラを持ち出し、ばちばち撮っている。
まじめな夫は、
「わたしたちは賢いです」
などと、始めのうちはカメラを持っている周囲の人々を認めなかったものの、ネーナが現れると、
「携帯電話持って来ましたか?撮ってください!」
と言うので、たまげた。
お~い、おいおい!!!

周囲を見ると、携帯電話で撮影している人も多い。
なんだか、それらの電話、私のものよりずっと高級そうだ。
画面を見ると、わたしのよりずっときれいに撮れている!
大きい!鮮明!ズーム機能もある!
私の携帯電話の画像の悪さは単に「安物」だったからなのだ!
夫に選択を任せたのが悪かったが、安物がこんなに安物だということを知ろうとしなかった私も悪い!
けっして、ドイツの携帯電話会社が粗悪品を販売しているわけではないのだ。

私の携帯、1枚撮影した後、電池切れで撮影不能に・・・・
撮れた1枚も、周囲の人の頭と腕のあいだからネーナがちょこんといるようないないようなもので、まるでだめ。

コンサートそのものは、夫はご満悦のようで上機嫌でご帰還となった。
私は「私より小さいドイツ人がいる」ことと、「私の携帯電話は安物」ということを知ったコンサートだった。