飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

インクルーシブ教育

2024年05月26日 05時00分00秒 | 教育論
インクルーシブ教育という言葉は一般的になった。
この言葉を聞いたのは10年以上前だった。
障害の有無にかかわらず、すべての子どもが同じ教育の機会をもつ教育方法のこと。
多様性を認め、個々にあった支援を提供することが求められる。
インクルーシブ教育を学級経営にどのように生かしていくのか。

1 多様性
多様な背景や特性をもつ子どもたちを受け入れて理解しようとする。
先生が子どもたちの多様性に対する理解を深めることで個々の子どもたちに適切な支援を行えるだけでなく、相手を理解しようとする雰囲気が学級に広がっていくようにする。

2 合理的配慮
全ての子どもが授業に参加できるように必要な配慮をすること。
環境の整備や教材教具の工夫などが一般的。
例えば難聴の子に対する配慮としてワイヤレス補聴援助システムを導入する。
教師が装着しているマイクから、直接子どもの補聴器に声をとどけるシステム。
物的なもので支援することはいいが、人的、時間的配慮に関しては担任が対応することがは難しい場合もある。

3 選択肢
学習者自身が自分にあった方法を俯瞰的に考えることで、効率的かつ自己主導的に学習を進めることができる。
自己調整学習の考え方を取り入れている。
いけない考え方として、みんなと同じ、去年と同じ、隣と同じということがある。
一人一人違う子どもたちが自分にあう方法を選択できるのが理想。

4 理解に徹する
人は自分に一番興味がある。
私の話を聞いて欲しい、私を理解してほしいと願っている。
だから、他者を理解しようとする姿勢を大切にする。
その文化がある学級は、異質な考えを否定せず、安心して過ごすことができる。

5 共生マインド
友だちがどんな気持ちでいるのか、友だちが頑張ろうとしていたことを見ていた人はいますか。
クラス全員に全員の理解を促し、個々でスポットライトがあたる瞬間を全員につくる。
これを毎日繰り返すことで、子どもたちの中に他者を理解しようとするマインドが育まれていく。

saitani

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