飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

学習指導要領と指導案

2020年09月16日 16時15分33秒 | 授業論
新しい学習指導要領の骨格と指導案の関係は次のようになっている。

1 何ができるようになるか←①単元や本時の目標
2 何を学ぶか←②単元や本時の内容
3 どのように学ぶか←学習活動
4 子ども一人一人の発達をどのように支援するか←教示の指導の手立てや支援
5 何が身についたか←学習評価
6 実施するために何が必要か←学習環境や人材など整えるべき条件

このように通常作成される指導案と項目内容ともに合致している。

目標について考えてみる。
これは言ってみれば学習活動のゴールである。
ゴールである以上明確でなければならない。
したがって、以下のような表記では明確にならないから注意が必要である。

・「~して話し合う」
・「~を調べる」
・「グループで~をまとめる」

この問題点は、目標が活動で終わっている点である。
手段が目的になっている可能性もある。
活動があって指導がないという状態も予測できる。

育てたい資質・能力が明確になっていないと評価もできないのが現実である。
では、どのように表記すればいいのか。
それは、「○○を通して、○○する」というようにつなぎの言葉が入り、手段が明確に位置づけられていることが重要。

文末が「思考力・判断力・表現力」の場合。
子ども同士が対話的に話し合うことを通して、自分たちの生活と関連付けて、商品の流通のの働きを考えることができるようにする。
文末が「知識・技能」の場合。
ゴミの分別方法を自分で決めた観点で調べることを通して、リサイクルの特色を理解できるようにする。
文末が「学びに向かう力・人間性」の場合。
グループで~をリーフレットにまとめる活動を通して、○○への関心を高め、自分たちも協力しようとする態度を養うようにする。

最後に学習問題と目標の整合性もとらなけばならない。

1 設定された学習問題が、その目標を実現するための問いになっているか。
2 設定された学習問題を追求することで、その目標を実現できるようになっているか。

saitani


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