飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

4年生 道徳科 心と心のあくしゅ

2023年07月07日 06時42分16秒 | 道徳科
4 年生 道徳科「心と心のあくしゅ」の授業案。

1 主題名 相手を思いやり親切に 内容項目 B 親切、思いやり

2 教材名 「心と心のあくしゅ」 (出典 私たちの道徳)

3 本時の学習
(1) ねらい
主人公のとった「声をかける行為」「声をかけずに見守る行為」を比較して考えることに
より、主人公の行為のもととなった思いや考えの違いに気づいたり、本当の親切とは何かを
話し合ったりすることで、相手の気持ちを考えて親切な行動をしようとする心情を育てる。

〇発問 「あくしゅ」にはどんな意味がありますか。
・お互いを尊重する。
・相手を大事にする。
・相手と仲良くする。
・相手と仲直りする。
※題名に着目させる
「心と心のあくしゅ」とは、相手の気持ちを尊重した表現であることに気づく。
導入なので、個人の考えを自由に発表させる。
握手は互いに、手を出さなければ成立せず、一方が手を出しただけでは成立しない。
おばあさんの気持ちを理解したとき、はじめて互いに手を出した状態になることを踏ま
える。

〇指示 今から「心と心のあくしゅ」の音読を聞きます。
主人公のぼく(はやと)の行動に注目して聞きましょう。
・用事があるのに困っているおばあさんを助けている。
・困っているおばあさんに声をかけたが断られた。
・お母さんの話をきいて、なぜ断ったのかがわかる。
・二回目は、声をかけずにみまもることにした。

〇発問 登場人物は誰ですか。
最初の場面(A)では、ぼくはどうしていますか。
次の場面(B)では、ぼくはどうしていますか。
(登場人物)ぼく[はやと]・おばあさん・おかあさん・おばあさんのむすめさん
(A の場面)・荷物を持ちますと声をかけている。
・その申し出をことわれている。
・ちょっと嫌な気持ちなっている。
(B)の場面・声をかけずに見守っている。
・お母さんの話をきいて、こえをかけずにいる。
・最後におばさんの家までついてほっとしている。
※話の場面を A と B にわけて、この後の話し合いをスムーズに進められるようにする。
状況をおおまかにとらえさせるようにする。

〇発問 「声をかけたぼく」と「声をかけなかったぼく」では、どちらの方が親切といえる
だろうか。「声をかけたぼく」」の方が親切と考える人はノートに〇、「声をかけな
かったぼく」の方が親切だと考える人はノートに×と書きなさい。また、それぞ
れの理由を書きなさい。

【〇「声をかけたぼく」の方が親切】
・行動しなければ気持ちは伝わらない。
・自分からは頼みにくいのだから、断れても声をかけた方がよい。
・勇気のある親切だから、声をかけないより親切である。

【×「声をかけなかったぼく」の方が親切】
・おばあさんの気持ちを尊重しているから。
・相手の気持ちを考えない親切はありがためいわく。
・本人が希望していない手助けは、単なるおせっかい。
※全員の立場を明確にする。
決められない子もいると予想されるが、現時点ではどちらかの立場を選択させる。
黒板に自分の名札をはらせて、視覚的に意見の傾向を全員がはあくできるようにする。
少数派から自分の立場と理由を発表する。
できれば全員に自分の立場を明確にさせる。

〇発問 相手の立場の人に意見がある人は発表しましょう。
【声をかける派へ】
・相手のことを考えない親切はよくない。
・実際に断られている。
・もっと声掛けの仕方を考えるべきだ。
【声をかけず見守る派へ】
・声をかけることがまず親切に第一歩である。
・声をかけずに心の中で思っても親切は伝わらない。
・声をかけないのは勇気がないだけ。
※結論はださずに意見だけを発表する。
途中の立場の変更は認める。

〇発問 A の場面(声をかける行為)と B の場面(声をかけずに見守る行為)で共通して
いる気持ちはどんな気持ちですか。
・優しい気持ち
・親切な気持ち
・おばあさんを助けたい気持ち
※思いやりの気持ちの上に親切な行為は成り立っていることに気づけるようにする。

〇発問 では、A の場面(声をかける)B の場面(声をかけずに見守る)で、違っている気
持ちはどんなところですか。
・相手の気持ちを考えている。
・声をかけることがすべての親切ではない。
・待ってあげることも親切のひとつである。
※目に見える親切だけではなく、目に見えない親切にも気づかせる

〇発問 「本当の親切」とは何だと思いますか。
親切とは〇〇〇〇で、本当の親切とは〇〇〇〇だと思う。
このようにノートに書きましょう。
・親切とは「ただ単に相手に優しくすること」で、本当の親切とは「相手のことを考えてす
る優しさこと」だと思う。
・親切とは「自分がしたいことをすること」で、本当の親切とは「相手が望んでいるときに
望んでいることをすること」だと思う。
・親切とは「自分中心」で、本当の親切とは「相手中心」だと思う。
※目に見える親切だけではなく、目に見えない親切にも気づかせる。
○相手を思いやり、親切にしようと することの大切さに気づき、それ を基に今後の自分
の行動につい て考えようとしているか。

〇指示 説明
宮澤章二さんの詩を紹介します。
「行為の意味」

※教師が範読する。
第 4 連だけは復唱する。

〇発問 これからの自分の生活を踏まえて、授業の感想を書きましょう。
【評価】相手を思いやり、親切にしようとすることの大切さに気づき、それを基に今後の自
分の行動について考えようとしているか。 (発言・ワークシート)

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