私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ。タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!さらに地元の生き物探しへ!

ギンリョウソウ Monotropastrum humile :小径のほとりに

2023-05-23 09:22:48 | 植物
2023年5月23日(火)

ギンリョウソウ Monotropastrum humile

20230520  花茎20cmほど

地元里山での生き物探し散歩中、小道のほとりに咲いていた。
付近を観察すると、ここにも


そこにも群落が・・・

友人が教えてくれたポイントとはまったく違う地点で見つけたことがうれしい。

東アジアの寒帯から亜熱帯まで広く分布する従属栄養の植物だ。
従属栄養とは、自ら栄養を作り出す(独立栄養)ことができず他者からもらって生きること。
被子植物なのに『葉緑体』を持たないから真っ白、当然光合成をしない。

まだ、咲き始めたばかりのようで、短い花径のものも


日陰の湿った腐葉土に咲いていた。


ツツジ目の植物だから、もともと葉緑体をもち光合成していたのだろう。
それが『腐生植物』といって、樹木と共生する菌類に寄生し栄養を得るようになったのはおもしろい。
湿度・日陰・樹木・共生菌類というつながりの中で生きてるのだから、持ち帰っても育たないよね。

被子植物なのに、菌類のような生活を目指した変わり者なのもいいね。

私の長年の夢は、「体細胞に葉緑体を組み込めればいいな」というもので
そうすれば日向ぼっこをすれば光合成で栄養を得られるから、食い物に困らない。
食糧問題が解決すれば、あくせく働くこともない。
そうなればヒトも開発だ、発展だ、闘争・戦争だなんてならずに実に平和になるんじゃないかな?
実行できてる動物は、藻類と共生してるサンゴくらいかもしれないけど・・・

花のつくりを素人なりに調べてみた。

ほら、そこらのツツジとよく似た5弁の花だ。

ついでに、秋に咲くナンバンギセルと比べてみた。


コイツも葉緑体のない従属栄養の被子植物だ。


ただ、シソ目だから、分類上まったく異なる植物から進化していること。
そして、ススキなどの根から直接栄養を得る『寄生植物』だから、生活環はまるでちがう。

ま、コイツも変わり者なんだろうけど・・・

ちまたで生物多様性の大切さが当たり前のようにお経のように飛び交う時代。
とても良いことなんだけど、私たちは、この言葉を抽象的な概念のまま唱えてはいないだろうか?
地元でいいから、もっと生き物のこと知らなくちゃいけないんじゃないか?
あまりにヒトの生活と自然とがかけ離れてしまってはいないだろうか?

そんなことを思わせてくれる植物だったなあ。

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コメント
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