私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

カメノコテントウ Aiolocaria hexaspilota :わが町にもいたっ!

2023-07-01 07:52:03 | テントウムシ・キノコムシ・ケシキスイの仲間
2023年7月1日(土)

カメノコテントウ Aiolocaria hexaspilota

20230610  12mmほど

地元の沢の周りで野鳥の観察をしていたら
「カメノコテントウいたよ」と、友人が声をかけてきた。
「どうせヒメカメノコテントウのことだろう」と、たかをくくってほっといた。
と、野鳥は種類もわからぬまま尻向けて飛んでいったから、思い出して聞いた。
「カメノコテントウってヒメカメノコのこと?」
「ちゃうよ!」と、ふくれっつらの友人が応えた。
「なにい~っ!」と、あわてて案内してもらったら・・・まだいたっ!


広島県東部の温暖な平地であるわが町にいるとは思いもしなかった。
てっきり、もっと冷涼な地域にいるものと思ってた。
中部地方に暮らしている甥っ子にわざわざ画像を送ってもらってたくらい「わが町にはいない」と信じ込んでた。

それがいたのだから、驚きも最大級!
「なぜ、はやく言わんのだっ!」
「だから、ずっと言ってたっ!」 いちゃもんのような口げんか。

手のひらに乗せ、しばらく観察


日本最大級のテントウムシで、ほぼ日本全土に分布。
ホスト(エサ)は「幼虫も成虫もクルミハムシやドロノキハムシの幼虫や蛹」と図鑑には書かれていて
「クルミハムシやドロノキハムシは一度もみたことがない」から「わが町にはいない」という思い込みだった。
ところが、調べなおしてみると「広島大学デジタル自然史博物館」には「ヤナギハムシもエサにする」と書いていた。
「ヤナギハムシならばわが町にもいるではないかっ!」

手のひらからそっと広い葉へとのせ


短く見える手足(?)をのばし、おっとりと動く姿を見させていただいた。


※20240620追記:カメノコテントウの蛹に出会った。


やはり10mmほどあるテントウとしては大きな蛹だった。


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ウスキホシテントウ Oenopia hirayamai :野良栗は楽しい

2023-06-13 09:37:24 | テントウムシ・キノコムシ・ケシキスイの仲間
2023年6月13日(火)

ウスキホシテントウ Oenopia hirayamai

20230608   4mmほど

梅雨の晴れ間をぬっての生き物探し散歩は、クリやウツギの花がいい。
といってもひと様の栗の木を覗き込むわけにはいかない。
放置林の野良栗を普段の散歩でいくつか見つけておかないと・・・

長いねこじゃらしのような雄花の付け根に緑の雌花も咲き始めてる。

雄花からの匂いにつられ、キイロクチキムシがやってきていた。

ま、コイツはいずれ書くことにして・・・

若葉の裏をさがすと、ウスキホシテントウが眠ってたので
葉を少したわめて起こしてみる。


ムツキボシテントウにとてもよく似てる。
けど、頭部の模様や栗の葉にいたことから、ウスキホシテントウだね、たぶん。
コイツは広葉樹につくアブラムシを食べてくれてるから、農家さんに優しいテントウ。


ほぼ日本全土の平地にいるテントウだけど
「小さなナミテントウ」くらいしか意識してない人の方がはるかに多いんじゃないかな?

おっと、逃げ始めた~っ!


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ベダリアテントウ Rodolia cardinalis と ヨツボシテントウ Phymatosternus lewisii と

2022-10-17 09:54:31 | テントウムシ・キノコムシ・ケシキスイの仲間
2022年10月17日(月)

ベダリアテントウ Rodolia cardinalis

20221014 体長4mmほど

先週のこと、ため池周りの山道を散歩中、葉で休んでいた。


オーストラリア原産の外来種で、1世紀以上も前に世界中へ移入させているそうだ。
外国産の柑橘類とともに侵入してきたイセリアカイガラムシの天敵として、柑橘類果樹園に導入したらしい。
ほぼイセリアカイガラムシしか捕食せず、繁殖力もより高く、しかもこのカイガラムシが激減した後は「共食い」をして極端に数を減らすという。
いわゆる『生物的防除』の先駆けであり、見本のようなテントウムシらしい。
このあたりの歴史に興味が湧いた人は、自分でじっくり調べてみるとおもしろいと思う。

まだ、在来種や生態系への影響とか生物多様性とかいった概念が乏しかった時代に導入されているのに
まったくそれらの話を知らぬまま、一度も意識して見てこなかったことに驚いた。
外来種導入が在来種へほぼ影響を与えてこなかったせいかもしれない。
ただ単に、虫素人の私か知らなかっただけなのかもしれない。

すぐ近くに蛹も1個見つけた。

羽化不全のままひからびかけていた。

と、この時点で、てっきり「ヨツボシテントウ」だと思っているのである。
昨年6月、栗の若葉にとまっていたのを撮影してて

ヨツボシテントウ Phymatosternus lewisii

20210611 体長4mmほど

撮影がいまいちうまくいかなかったとお蔵入りにしていて

(コイツはいろんな樹木でアブラムシを食べているらしい)

「撮り直すのにちょうどいい機会だ」と記録して、帰宅後調べてみたら


・前翅の黒紋の形がベダリアはかぎかっこ状、ヨツボシはだ円状
・胸部の色がベダリアは赤と黒、ヨツボシは黒一色と
「まったく違うテントウムシじゃないのか?」と再び驚いて、今に至っているというわけ。

おまけと書くとテントウムシに失礼なのだが
フタモンクロテントウ Cryptogonus orbiculus かな?

20210611 体長3mmほど

前翅の片方の紋が渦巻状になっているから違っているかもしれないけれど。
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キイロテントウと不運なドングリ

2021-12-10 16:44:03 | テントウムシ・キノコムシ・ケシキスイの仲間
2021年12月10日(金)

キイロテントウ 5mmほど

20211206

最近の散歩中の楽しみは樹皮表面にいるチャタテムシなどの小さな虫。

この日は、よく目立つキイロテントウが越冬に備えてたのか、樹皮に2匹いて


「すまぬすまぬ」と、1匹つつき起こして・・・


葉につく菌類を食べてるみたいで「益虫」とか「幸せを呼ぶテントウ」とか言われてるけど
それは、あくまで「人間のご都合」にすぎないと思ったりもする。

野菜など栽培してる方たちならともかく
自然界では、葉を食べるテントウもいて、虫や菌を食べるテントウもいて
それなりにバランスがとれればいいような気がするから。

そんなことより、この『不運なドングリ』を見てやっちくれいっ!


なんてとこに挟まってんだっ!
しかも、逆さのまんまじゃんっ!
芽が出ようにも「重力屈性」に逆らわんといけん・・・

幸運とか不運とかは、こんな「だれにも起き得る偶然性」に基づくもんじゃないんかな?
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今年出会ったナミテントウたち:天への道Ⅴ

2021-11-13 17:28:16 | テントウムシ・キノコムシ・ケシキスイの仲間
2021年11月13日(土)

ナミテントウは、体色と斑紋が違ういろいろな型がある。
しかも、それは人間のABO式血液型を少しややこしくしたような遺伝をするらしい。
メンデルの「遺伝の法則」に従いつつ、対立遺伝子が複数あり、しかも中間形質を表すみたいなのだ。

こういうウンチク(「ン」を今日はつけんぞっ!)をかじってたりすると
近くの散歩でもテントウムシ探しの楽しみが増えるんだよね。

今日は、今年出会ったナミテントウたちのご紹介。

黒地赤丸の二紋型


黒地赤変形の二紋型


黒地赤変形の四紋型


黒地赤丸の二紋型と四紋型のご結婚

さて、どんな子が生まれるんだろう?

黒地赤多紋の斑紋型


赤地黒多紋の斑紋型


他に、黄色の斑紋をもつヤツとか斑紋が全くないヤツもいたりするらしいから
来年も、また楽しみにしつつ野を歩こうか。

ま、個人的には『黒字の無犯型』がいいねえ・・・(そんなナミテントウおらんけどな)
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