三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

都市型豪雨

2008年08月08日 07時22分01秒 | Weblog


なんとも傷ましい事故が報道されていますね。
首都圏の一部を襲ったゲリラ豪雨。
下水作業中のみなさんが流されてしまったという事件。
うちのスタッフも当日、東京都内で行動していて動けなかったそうです。
雨の降り方がまるで南の島のスコールのようになっていて、
その辺は温暖化の進展を表していると思うのですが、
東京都市圏を見ていて、やはりコンクリート護岸、コンクリート河川
というものの影響が大きいのではないかと思うのです。

コンクリート護岸は、至る所の河川がそのように管理されていて、
それはそれでメリットもあるのだろうと思うのですが、
人間の都合に自然現象をすべてあわせようと言う考えはやはり破綻する。
コンクリート化された河川は、「一気に」増水するのでしょう。
上流地域で集中的に豪雨が発生すると
下流では全然雨が降っていなくても、河川は増水する。
そのスピードがものすごく早くなってきている。
しかも下水道の場合、危険性を目で確認することもできない。
なんとも恐ろしいメカニズムになっているものですね。
で、道路ではないけれど、こういうコンクリート護岸も
定期的なメンテナンス費用もかかってくるだろうと思われる。
大変厄介な問題です。

治山治水という言葉があるように、
河川の管理は、権力が常に「治める」ことを求められる基本要素。
そういう意味で考えると、現代の治水は
この傷ましい事故が象徴的に示すように、大変難しい状況になってきている。
ヨーロッパなどでは、一度コンクリート化された護岸を
再度自然に戻すような工夫をしているということ。
自然的なショックアブゾーブ能力を再生しようという考えなんですね。
はたして、大集中している首都圏地域のような場所で
もう一度そのように考え方を変えて取り組んで行くことができるものかどうか
サスティナブルということを考える意味で、
大変重要なポイントになる事柄だろうと思います。
みんなで大きな知恵を絞って行かなければならない問題でしょうね。
<写真は東京・隅田川の護岸の様子>



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1 コメント

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Unknown (セレステ)
2008-08-08 08:21:13
気象庁のホームページを見ると今年の6、7月の東京は気温、湿度ともに例年に比べ決して高いほうではありません。 特に湿度は1800年代から1900年代の前半6、7月は80%を超える年が多かったのに近年はめったに80%を越えず下がり気味です。 それなのにゲリラ豪雨が増えているのは特にIT化でビルからの発熱が増えたこと、ビルの高層化、寒気の存在が考えられるのではないでしょうか。 確か各地に被害をもたらした突風も寒気が原因であったように思います。
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