いい名前ですね(笑)。
以前探訪した、日本で金が初めて発見された地に建てられた社です。
古代史の上で、やはり東大寺の大仏建立はきわめて大きな出来事であり
完成時期にあわせてわが国国土から黄金が採取されたことは
その後のさまざまな歴史の進展にとって結節点的なことだったのだと思います。
黄金山神社(こがねやまじんじゃ)は宮城県遠田郡涌谷町黄金迫(こがねはざま)に鎮座する神社。日本で初めて金を産出した場所である。延喜式神名帳の「陸奥国小田郡 黄金山神社」に比定される。旧社格は県社。
740年代、平城京で聖武天皇が大仏塗金のための黄金を切望していた。当時、日本国内では金は採れないとされ、全て輸入に頼っていた。まさにその時、陸奥国守百済王敬福が管内の小田郡(現遠田郡)で産出した黄金900両を貢上した。天平21年(749年)正月4日のことであった。900両もの砂金を収集し、奈良の都まで運ぶためには1年から2年の歳月が必要であり、実際に砂金が発見されたのは747年頃と考えられる。この黄金発見によって東大寺大仏は無事完成し、小田郡は永年、陸奥国は3年間免税とされた。
というのが、Wikkipediaでの概略紹介。
現在の交通手段では、高速三陸道の松島北インターを下りて大体30分くらい。
地理的には石巻の北方にある感じでしょうか。
古代の律令国家が曲がりなりにも成立したのには、
ここから出た黄金が、かなり決定的な要因だった割りには、
いまここを訪れても、関心はまったく薄くなっている(笑)。
ごく最近、地元の自治体が真新しい歴史館を作って観光の起爆剤にしたいと
考えているようですが、さてどうなんでしょうか?
わたしとしては、ライフワークの基本モチーフにも関わるので、
そのひとつの根源地への手触りの実感が得られたという意味で感慨があります。
いま建てられている神社社屋は、板倉で建てられていて、
それなりには、古色を感じさせてくれますが、
黄金出土の頃には、国家のモニュメントとして六角堂が建てられていたのだそうで、
その復元などもいいのではないかと、
外野的な感想も持ちました。
なにはともあれ、名前がなんともいい(笑)。
訪れて、なにか御利益があらたかに顕れることを深く期待している次第。
・・・合掌(笑)。