なかなか明るいうちに写真を撮れないので、また鉢の写真です。
鉢の種類や、どこで作られたものなのかは分かりません。中国鉢でしょうか?
この鉢を初めて目にしたのは、先日ご紹介した、黒崎先生のお宅にお邪魔した時のことでした。
部屋の隅にぽつんと飾られていました。
中国春蘭の中で翠蓋が一番好きな私は、この鉢を一目見た瞬間に翠蓋が植えられている姿が目に浮かび
「翠蓋を植えたら素敵ですね」と独り言のようにつぶやくと
黒崎先生がニコニコしながら、「この鉢は翠蓋を植えるために存在する鉢だと思ってます」と仰いました。
以前は実際に植えてあったとのことで、見てみたいなぁ〜と想像したことでした。
その時はなんて素敵な鉢だろうとは思いましたが、さすがに図々しい私でも譲ってほしいなんて言えるはずもなく、
また言ってもその可能性がゼロであることは明白でしたから、欲しいという思いすらありませんでした。
あれから二十年・・・くらいかな
四年ほど前だったと思います。華幸園さんから、先生宅に最後まで残されてた鉢が一つ手に入ったけど、
欲しかった目当ての鉢は手に入らなかったとの連絡がありました。
あまり期待せずに見に行ったところ、そこにあったのは・・・
言葉もありませんでした。
昭和57年発行の東洋蘭譜にこの写真が掲載されているのに気付いたのは、
それから少し経ってからでした。
私もいつかこうやって植えて楽しみたいと思います。