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北朝鮮の見事なICBM発射

2023年04月17日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。落雷抑制の松本です。

 先日の北朝鮮によるミサイル発射の動画が公開されて、見事な発射風景でした。発射は、コールド・ランチのようで発射筒から高圧のガスで上空に押し出され、筒から全体が出てからロケットに点火されて上昇していきました。これは、ロケットの点火による高熱で発射筒が損傷しないように発射筒から本体が少し上に出るまでは高圧ガスなどでミサイル本体を押し出してから発射するので、発射筒はロケットモーターの熱に曝されないので「コールド」ランチ(冷たいままの発射)と言われますが、地上の発射塔でロケットに点火する方式では、地上への熱の影響を避けるために、エンジンから出る噴煙を地下のトンネルで周囲に逃がし、そのトンネル内部は高熱になるので大量の冷却水をまき、冷却水はエンジンの火炎で高熱で蒸気になりますので、発射塔近辺は真っ白な煙で覆われます。発射塔付近が真っ白になるのは、エンジンが燃焼した煙だけではなく、この冷却用の蒸気もあり、大袈裟な白煙と共に上昇します。発射塔の周囲は「コールド」ではないので、ホットランチと言われます。潜水艦から発射するミサイルも同じく、潜水艦の内部の発射筒の中で点火などしたらその熱で周りに配置されて他のミサイルまで爆発してしまいますから、圧縮空気で潜水艦から押し出し海面に出てからロケットに点火されます。

 北朝鮮がコールドランチに成功したという事は、潜水艦からの発射についても、その技術を完成したという事で、技術的見れば敵ながらアッパレなのです。 ミサイルのエンジンはミサイルの内部にあります邪ら、その推進力を内部で支えて上昇していきますが、コールドランチでのミサイル全体を発射筒から出すまでは、外からの力で打ち上げますから、ミサイルの損傷を与えることなく、その外力をどのように吸収するのか? 打ち出された後、真っすぐに上昇させる全体の重量バランスも大事です。それらの技術的な課題をクリアしているのは、敵ながら見事です。当初は、ウクライナからエンジン技術の提供を受けていたようですが、液体燃料を通り越し、固体燃料にたどり着き、コールドランチまでできるようになったのは大したものです。悔しいけれど、「継続は力なり」。他国が何と言おうと続けることが大事なのです。今回は成功したので発表しましたが、この陰で何回も失敗しているハズです。日本もH3型、一回失敗したからと言って心が折れてはダメです。2度や3度は失敗しても良いのです。最初から完璧にできなければいけないという完璧主義は捨て去るべきです。

 以前、米国海軍の駆逐艦の対空ミサイルは「ターター」と言う甲板上に発射装置が付いていました。甲板の発射塔の下にある水兵の居室は、ターターが発射されるとその熱で熱くなり、居室にいるのが辛いほど熱くなるという水兵さんの手記を読んだことがあります。 現在の護衛艦が装備している対空ミサイルはVLSと言われ発射管を束ねていますが、この内部も海水で冷却されている事でしょう。

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