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「24時間、365日、常時ゆっくり中和する」 という信じがたい説明

2024年02月29日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。落雷抑制の松本です。

 一年のうちの雷日数は、日本を緯度および経度15分間隔(大略25×27.5km)で区切った地域内における年間雷雨日数をもとに作成した年間雷雨日数分布図(IKLマップ:Isokeraunic Level Map)で表されます。平成29年半の理科年表に示されているのは1981年から2010年までの各月の平均値を合計したものです。これによると雷の多いのは金沢の42日、新潟の34日が突出していますが、10~20日前後で、毎日毎日、雷が発生している訳ではありません。雷雲が接近した時と、雷雲が全くない日は地面の帯電の状況が全く異なりますが、その雷の無い日にまでゆっくりと中和しているというのは信じがたい事です。 雷の無い日の状況が半年後の雷の発生した時にまで影響するというのでしょうか?

 また、「ゆっくり放電」という図には放電試験設備での放電の図が用いられていますが、これは放電試験装置の挙動であって、そこで試験した製品の状況ではないのです。ダイコンやニンジンでも放電しなければ同じ挙動をしまします。 すなわち、放電試験では上下電極の間に電圧を加えますが、通常避雷針が放電した電圧まで加えて、放電しなければそこで試験は終わり、上下電極間に溜まった電荷が自然放電するだけの事なのですが、それを製品の原理として説明するのは「不適切」にもほどがある。。。なのです。 一度でも放電試験設備に足を運び、そこで行われている試験の内容をきちんと理解すれば起こり得ない誤解です。 知る事の大切さは、「知らない」とトンダ恥さらしをしてしまうことを避けるためであり、それ故、勉強することが大切なのです。 この説明、弊社の裁判の中で和解条項の一つとして、被告側は、使用しないとのことでしたが、未だに使用されているものの一つです。

 

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