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なぜ科学者は平気でウソをつくのか 小谷太郎 フォレスト出版

2023年11月06日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。落雷抑制の松本です。

 COVID-19治験データ、常温核融合、ナノテク・トランジスタ、ヒトES細胞、STAP細胞、118番元素、農業生物学、皮膚移植、、旧石器遺跡などの世間を騒がせた事件について、何故、優秀な科学者が捏造してまで成果を出そうとするのかを解説しているのですが、これだけ(9種類)の話題を新書のたった250ページ程度で解説するとなると、その解説が十分でなく本書自体が怪しい解説のように思えてしまう所が惜しい所です。 例えば、COVID-19 については、日本の大村博士の発明であり、北里大学からは論文も出ているのですから、外国での否定的な例を紹介するだけでなく、小谷先生ご自身の北里大学の論文についての見解もあれば、本書の信憑性も上がるのですが、ダメであるという論文や意見の紹介だけでは単なる見方の一つに過ぎず、人の意見の紹介ではなく、何故、おかしいと思うのかご本人の意見が欲しいものです。

 科学であれば、仮説を実験で立証し、その実験の方法論が正しいか否かを追試で確認できることが重要ですが、実証実験をする事もなく、アイデアだけの話をさも事実の様に説明し、それを学術誌の世界でだけならともかく、商業的な製品の宣伝にまで使う、職業倫理についての見識の劣る大学教員までいるのですから如何にも科学的のような説明がされていても、それは空想の世界の話なのか、あるいは、実証された事実なのかは注意深く確認することが必要です。 例えば、薬品の広告でなら、実証されてもいない効能を宣伝に使用すればそれは問題なのは明らかで、誰にでも分かる話です。 ガンや高血圧に効くという宣伝を何の検証もなしに広告に使用されたら、一般の消費者は、すぐに騙されてしまいます。

 ところが、弊社の製品の様に「落雷がしにくくなる」などという話は、理屈だけで言えば、本当らしい話しはいくらでもできます。 ですから、弊社では実証試験で確認された事以上には話しを膨らませないように注意しています。 この種類の製品の広告を読むときは、「単なる意見」なのか「検証された事実」なのか? そして「検証は、どの様にされたのか?」 について、焦点を絞って読んでみると、「周囲100mから電荷を集める」と言っているが、どの様に「100m」を測定したのか?なぜ、100mであって、98mや102mでないのか?と考えると、この100mというのがウソなのはすぐに分かります。 自然現象が、[メートル法の国」で、分かり易い「100m」という単位で発生するのか? 米国の様にメートル法ではない国では「何フィートなの?」。 日本人にだけ分かり易い単位で自然現象が発生するなどあり得ません。 世界各国に共通である、円周率、自然対数の底 ネイピア数、√2、√3 など、どれも日常生活で割り切れる分かり易い数などありません。 自然界の現象は、各国の文化など超えた領域で発生しますから、それを生活圏の中で分かり易い数字で解説した時点で、大声で「ダウト!」と叫ばねばなりません。 学術論文の世界でしたら「仮説」でも問題ありませんが、商業広告には「仮説」ではダメという当たり前のこと、何故、大学の先生がこの程度の事を理解されないかが不思議です。自分の理論に陶酔してしまうと、世間の善悪の判断などどうでもよくなるようです。


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