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電気の自由化

2016年02月10日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

何か、スッキリとは喜べない動きです。 通信の自由化については、【音声xアナログ】という技術的な背景が【データxデジタル】へと移行する時でもあり、これを自由化したために通信料金も下がり、通信の周辺ではコンテンツ産業が成長することになり大きな意味がありました。 しかし、電気と言うエネルギー市場が、革新的に成長するような潜在力はありません。 どうあがいても、市場が大きくなるような産業ではないのです。 むしろ、その消費量は下げるべきもので、たくさんの企業が参入しても単なるパイの食い潰し競争にしかならないのです。

元々、原発事故での「東電憎し」、「東電潰し」のような雰囲気の中で、「発送電の分離」と共に出てきた自由化です。 最近の事情は知りませんが、3.11 以前の東電は、民間企業では考えられないほど社員や定年退職した方までを厚遇し、お役所以上にお役所的でした。 ところが、事故後はその反動で必要以上に叩かれているようで、日本の世論が表層的な判断で簡単に動いてしまう恐さも感じます。 外国の例が先進的であると、外国の例を得意げに紹介する議員の薄っぺらいこと。

ただ民営化すれば良いというものではない例がJRです。 JR東海のような東海道新幹線というドル箱を抱える会社とJR北海道のような乗客は少なく距離は長く、線路を維持する事も困難な会社に分割してしまえば、国内のインフラのレベルに偏りが出てしまいます。 過疎と過密の両極端で成り立つ日本では、過密のドル箱で得た分で地方の過疎地域をサポートするような構造は必要なのです。

電気の「発送電分離」の前に、自由化の功罪を見極めるべきです。JRを例にすれば線路管理会社は全国で一元化し、儲けの大きい都会での利益で地方をサポートしなければなりません。 自前で発電も送電も配電も行えないような会社が小売りにだけ参入するのは、「行き過ぎた自由化」であり、形態としてはイビツです。 電力会社が独占してきた弊害もありますが、独占してきたからこそでき上がった電圧/周波数の変動が少なく停電も滅多にない立派な電力設備があるのです。 

「自由化」という錦の御旗を振りかざして、これを食いつぶすような事態は避けねばなりません。 電力/鉄道/道路は、地味ですがこれをを支える基盤が一番重要なのです。 ポイントが貯まるとか、電話と一緒で安くするにするとか、本質と関係ないところでチャラチャラとハシャグものではありません。 電力小売りの会社に加入しても物理的な送電線/配電線に変化がある訳ではなく、そのままです。 簡単に言えば、電力会社の取り分を横取りするだけです。 民間企業の私有財産を他人が使えるように開放しなければならないと言うのは社会主義のような制度です。

「自由」とか「公平」とか、言葉が過大評価されている場合が多く、これを標榜するような動きというのは怪しいものが多いのです。 事は大きくなりますが、「民主化」などと言うオセッカイがどれだけ世界に混乱を招いた事か。 しかし、どんなに混乱しても、裏では儲けている人達が必ずいます。 国民のため、消費者のためと言いながら本当はある一部の方々の利益のためである事に騙されないようにせねばなりません。

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