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タブレットを使った模擬授業  教育ITソリューションでの感想

2015年05月21日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

昨年と比べると規模や訪問者数は2倍近くになっているのではないかと思います。 特に教材の展示をしている会社の前は模擬クラスが超満員の盛況ぶりでした。 偏屈オヤジとしては、この現象に文句を言いたい!

チャラチャラしたタブレットを子供たちに配り、TVのクイズ番組ではあるまいし、指先でタッチしたり、ナゾッタリ、そんな口当たりの良い人気取りが本当に教育なのか? 授業をする方も、それが商売になると見るや売り込むメーカーも、タブレットを使って授業を進める事が本当に「教育」を進める事になっているのか考えた事があるのでしょうか?

以前、スイスの会社に勤務していた時に彼我の差を感じたのは、スイス人はノートを取るのが徹底しているのです。 聞くところによると小学生の事から、ノートの取り方については訓練されているそうです。 最近の指導方法は知りませんが、少なくとも私の時代には先生の書いた黒板をそのまま写すぐらいの話で、ノートの取り方など習った事はありませんし、今でも、ノートの書き方について書いているビジネス書もありますが、あくまでも対象は大人。 ということは、小学校や中学校の基礎教育の中でノートの取り方など習っている人はあまりいないのではと思います。

これが、タブレットなどを利用して、学習している意識が低くても指先だけで何とかなる時代となっては、自分で「書く」という行為が益々少なくなってしまうでしょう。勉強に際し、紙と鉛筆にノスタルジアを感じるのではジジイ世代の証かもしれませんが、新しいハードウェアを利用する事が「進歩」ではないはずです。 教材など自分で作らず、できあいの物を利用したい教える側の事情、目新し物を作って売りたい売る側の事情、教育を効率的に行えると言っていますが、効率的になるのは「学習」の一部であり「教育」ではありません。タブレットがないと勉強できないなどと言い出す子供さえ出てくるでしょう。そうなると、これは「IT中毒」とでも呼びたくなるような現象です。

そもそも営利企業が偉そうに教育の現場をITで変えるなどと言うのは間違いです。企業内教育であれば有効に使える道具であることは認めますが、「企業内教育」とは「企業内研修」であり、英吾で言えば、Job traininng であって Job Education とは言いません。日本語を正確に使えば、「企業内教育」ではなく「企業内訓練」なのです。 偉そうに「教育」などと言う言葉を使うべきではありません。あのようなチャラチャラした物を振りかざすメーカとそれに踊る教員の方たち、「学習」は任せても「教育」は、任せられないという軽薄なムードが漂う模擬授業でした。 要領よく覚えることだけでなく、退屈なことでもコツコツ行う忍耐力の養成も教育の一部です。 効率だけを優先させるべきではありません。 そこが、企業内研修と義務教育の根本的な違いです。

まあ、デジタル時代に乗り遅れたジジイのボヤキです。

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