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巨人機アントノフはウクライナ生まれ

2014年03月20日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

ボーイング747、エアバスA380は旅客機としては大きいのですが、輸送機にはこれらを上回る怪物がいます。米空軍のC5Aギャラクシーをも上回る世界最大の巨人機は今話題のウクライナ製なのです。ソ連邦に属していた時には、単なるソ連製としか見ていませんでしたが、ウクライナが独立してみると、かなり多くのソ連の兵器はウクライナで作られていたのです。大陸間弾道弾のSS7、ロケット、ジェットのエンジンも製造は盛んでした。アントノフも歴史ある飛行機屋さんで、西側ではとうに見られなくなった星型エンジンに複葉のAn-2型を1960年代まで5000機(その他中国、ポーランドで12000機)を製造したそうです。このAn-2型、北朝鮮でも多用され、もし、北が南に攻め込むときは、この複葉機が見られるかもしれません。その歴史あるアントノフの作ったAn-225は世界最大で数々の記録を立てています。



どれだけ巨大なのか? 米空軍のC5Aの貨物搭載量が122トンに比べその2倍以上の300トンは搭載可能で、最大の離陸重量600トンを超える巨体です。座席を設置すれば1500名以上は収容できるとは言うものの、この巨体を与圧(加圧して航空でも高めの気圧を保持する)するには流石、大変のようで、与圧キャビンは乗員用として貨物室上部にあり、貨物室は与圧無しだそうです。着陸装置は導体の片側14個、両側で28個、前輪で4個、合計32個ものタイヤが付いています。ウクライナというのは、こんな大きな航空機を作ることのできる国なんです。

ただ、余計なこともしてくれているようで、中国がロシア製の最新戦闘機 Su-33 を手に入れられないとみるや、Su-33の原型機であるT-10-k-3 を中国に売込み、中国はそれを元にJ-15を開発したという事で、この、J-15 こそが中国空母「ワリヤーグ」に搭載される唯一の艦載戦闘機。ウクライナが協力しなければ中国は空母はあっても載せる戦闘機がなかったものを、日本やアジア諸国への脅威の増大はウクライナにとってはどうでも良い事なのです。ソ連の中の連邦共和国であれば、ソ連のコントロールが効いたでしょうが、今や、世界への兵器技術の輸出国にもなっているのです。

この上、ウクライナで混乱が続き経済が弱くなれば、生活に困窮しスカウトされる軍事技術者も出てきます。中国その他発展途上国に軍事技術が拡散するのです。これは既にソ連崩壊の時に多くのソ連技術者が北朝鮮に流れたと言われています。旧ソ連邦の工業製品は、西側に比べるとスマートさに無縁、無骨ですが線が太く、壊れない、悪環境でも耐えるなど発展途上国にピッタリのようです。快適な旅客機は作れないが荷物だけ運ぶならで勝負あり! というのがこのAn-225です。

このウクライナ、経済的には破綻していますからEUに加入しても経済的にダメな国の経済はさらに悪化するだけで、何の救いにもなりません。大西洋の向こう側から米国はクリミアのロシア編入を反対しているようですが、それを言うなら中国のチベット侵略、新疆ウィグルも問題にすべきで中国のする侵略には目を閉じてロシアについての文句を言うのは笑いを誘うだけです。更に情けないのが、米国に追従する日本です。クリミアのロシア編入は中国のチベット/ウィグル侵略よりもまだマトモです。

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