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原子炉は地震に弱いのか?

2012年05月15日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

日本は地震国であるから原発は反対との意見がありますが、私はそれは間違いであると思います。

この写真は、私が撮影した海上自衛隊の通常型(ディーゼル+電気)の潜水艦で、急速浮上する様子です。海面から飛び出し、あと数メートル上がり、その数秒後、艦首部分は海中に垂直落下し、海面に叩きつけられ海中に沈んでいきますが、その時の高低差は10m近くあります。機関部は、艦の重心の反対側ですから、下がった状態から次に急速に(衝撃的に)持ち上がります。潜水艦の中は、震度7どころではない衝撃が発生し、水平に収束するまで何十秒か上下への運動が続きます。

米海軍の原子力潜水艦もこの海自の潜水艦に勝るとも劣らない運動性能があり、映像でしか見たことがありませんが急速浮上すれば船体の1/3位まで海面から飛び出します。まるでクジラのジャンプのように4千トンの巨体が躍動します。いくら巨大地震であっても縦揺れの高低差がこの潜水艦のように10mを超えるようなものはありませんし、潜水艦内部ほどの加速度もかかりません。また、原子力空母も艦載機を発進する場合には、風上に向かって最大速度で進みます。海の荒れている場合に、風上に向かって走ると周期的に波の衝撃がある事が想像できます。

この苛酷な環境の中で米海軍は70隻以上の原潜を安全に使いこなしています。衝撃に強いも弱いも設計次第です。原子炉が本質的に地震に弱い訳ではありません。だからと言って、現在の日本国内の原発も地震に大丈夫とは言えませんが、1か所の原発が地震・津波でやられてしまったから、地震国では原発はダメだというのは飛躍しすぎです。大地震で震度9、10になったとしても、その程度の揺れは船に比べれば大したものではありません。福島は揺れを軽視して作った原子炉が壊れただけの話です。

水についても地上の原発では、ディーゼル発電機が津波で水没しただけ、せいぜい水深2-3mで停止してしまいましたが、一方、原潜は水深数百メートルの海中で活動しています。全てのシステムを原潜のように耐圧殻の中に入れていおけば津波などに影響されません。今後はテロリスト対策もあり、ディーゼル発電機のような補助的な機器といえども屋外に露出して配置するのはマズイですね。原潜と比べてみれば地上の原発の振動対策や安全対策は、地上であるから「揺れない」「濡れない」と慢心して作った幼稚なレベルであり、それによって発生した事故により地震国では原発が危険だというのは短絡しすぎです。事故の原因は、作りがお粗末であっただけの話です。

「地震国だから原発は危ない」と言うのであれば、地震で壊れた建築物を見て「地震国には建物は危険なので建ててはいけない」とも言うべきでしょう。日本にいる以上、地震は避けられませんが、その被害を軽減するような方法に挑戦すべきではないでしょうか?

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