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工業規格 その3

2011年01月09日 07時47分59秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

前回、電気の配線器具の安全認証規格の遅れの事をお話しましたが、本題の落雷関係に戻りますと、日本の雷保護関連の規格も世界からは遅れています。「新JIS」と呼ばれているJIS A4201規格も2003年に制定されて既に8年目になりますが、この規格の源流であるIEC61024 も1990年のものです。このIEC 61024も2006年にはIEC62305 に生まれ変わっています。「新JIS」と呼んでいても、既に少しも新しくないのが新JISです。

外から見ていて、遅れだけを指摘するのは、いささか無責任な点もありますのでこれ以上、述べません。これは、単に避雷針だけの話ではなく、雷保護には必ず接地をともないますが、電力の配電方式が日本と欧米では異なるため外国で決めたことをそのまま日本に適用すると危険な面も現れ、非常に難しい作業なのです。関係されている方の苦労は大変なものと推察します。

昔、電気関連は通産省、電話関連は郵政省、建物自体は建設省とそれぞれがバラバラに独立した接地系を省令で決めていました。世界では、それらの接地を統合接地ということで、まとめる方向に動いていまして、日本でも同じことが求められていますが。しかし情報系は高速化(10Gbps)で多値コーディングが進み、自然雑音にも敏感なほどの微細な電圧で機能していますし、あまりに物理量の大きさが異なる落雷から情報系まで同じ接地系で扱うことは個人的には関わりたくない仕事です。 それも落雷することを前提とするから複雑になってしまう話です。

弊社のPDCE避雷針ですが、当然、世界で最新のIEC 62305規格に基づいています。雷保護関連のJIS規格も、いずれ A4201 からIEC 62305 版に更新されます。

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