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映画「海底軍艦」~轟天号発進!

2015-06-08 | 映画


映画「海底軍艦」三日目です。
突っ込みだしたらきりがないので、少しテンポを早めます。
この映画の設定によると、ムウ帝国は米原子力潜水艦が圧力で潰されるくらい
深海に沈んでしまったということになりますが、そんな深海に人類が都市を築き、
高度な文明社会を営むことができたなど、誰が想像できたでしょうか。

まあ想像した人がいるからこんな映画ができてしまったわけですが、
それ以前にじゃあムー大陸って何なのよ、ということからいうと、
ムー大陸は、元イギリス陸軍大佐を自称していたジェームス・チャーチワードが、
今から約1万2000年前に太平洋にあった大陸とその文明であるとしたものです。
しかし、決定的な証拠となる遺跡遺物などは存在せず、海底調査でも
巨大大陸が海没したという
いかなる証拠も今のところ見つかっていません。

それどころかチャーチワードの陸軍大佐という経歴も詐称であることがわかっており、
(インターネッツがない時代なのでこういうハッタリがある程度通用したんですね)
つまり一人の詐話師の作り話、ということに今では落ち着いているようです。

が、ウェーゲナーの大陸移動説のように、多くの人々が信じたい、
まあなんというかロマンみたいなものが受け入れられてきた結果、

これだけ有名になってしまったということろかもしれません。

そのトンデモ話を、さらに文字通り深化させてしまったのがこの映画というわけです。



ムウ帝国では日本人が要職に就いているらしく、 公用語は日本語。
皇帝が日本人なら、長老(天本英世)も日本人。
ちなみに天本英世、映画撮影時38歳。

しかし印象に残るおじいさんのイメージと寸分違わず。



長老を警衛する兵士も茶髪の日本人の兄ちゃんです。
1962年当時は奇抜だった茶髪ですが、その50年後、日本が
こんな色の髪の毛の日本人だらけになっていようとは誰に想像できたでしょうか。



「ハーイ」

そこに帰国してきた工作員23号。インディアンのノリですか?
エジプト王朝の人みたいに半裸によだれかけ。

・・・もうね。
わたしこれを見た瞬間、平田昭彦に様をつける気がなくなりました。
「キスカ」や「潜水艦イー57降伏せず」での海軍軍医役、「さらばラバウル」での
若き戦闘機搭乗員役、「太平洋の翼」「太平洋の嵐」
での飛行長役があんなに似合っていた、
陸軍士官学校在籍、東京大学法学部卒の
インテリ俳優にこんな役をさせるんじゃない!

今にして思えば、「地球防衛軍」で、地球外生物のミステリアンの手先となり
地球侵略を幇助していた科学者の役をした頃から、東宝映画は平田昭彦に

妙な役割をさせるようになっていたような気がしますが、それが高じて結局
特撮映画の怪しげな博士役ばかりが晩年のイメージになってしまいました。
いかに本人が望んだこととはいえ、もう少し別の方向はなかったのか。

ちなみに工作員23号がご機嫌なのは、楠見少将たちが神宮寺大佐の元に行くことになり、
これで轟天号の根拠地が割れる!という目処が立ったためです。



「我らの苦しみを地上の奴隷どもに降らせ給え~」

何かと集まってはみんなで変なダンスをするムウ帝国の皆さん。
なんと、よく見たらウェーブになっています。

ちなみにここで歌われる歌は、なんと音楽担当をした伊福部昭本人によって
太平洋諸島の言語で歌詞がつけられたということです。
ありがたや~。


ところで、海運会社の重役である元海軍少将の楠見。
冒頭挿絵でも突っ込ませていただきましたが、そこここで

「敬礼はいいよ、軍隊じゃないんだから」

とかいった端から

「安藤兵曹!」「頑固だな貴様」

などと海軍軍人モード全開です。

戦後、元軍人たちは軍人であるということだけで「戦犯」と言われたり、

公職追放にあったりしてそのことに対し複雑な思いを持って生きてきましたが、
反面、「戦記ブーム」などもあって、多くの人々が媒体で体験を語ってきました。
特に海軍は「サイレントネイビー」が美徳とされる戦前からの風潮ゆえ、
戦中の体験について何も語らない人の方が評価されたりしています。

しかし中には

サイレントネイビーとして語らない」

と当初いいながら、色々なしがらみで結局あっちこっちでしゃべったことになって、
それなら最初からサイレントネイビーなどと公言しなきゃよかったのに、という人もいます。

本当のサイレントネイビーとは、死ぬまで自分の敵兵救助を誰にも話さなかった駆逐艦「嵐」の
工藤艦長や木村昌福(まさとみ)少将なんかのことを言うんじゃないでしょうか。
だいたい自分で「サイレントネイビー」ということ自体が考えればすごい矛盾よね。

話が逸れましたが、この楠見少将もまた、サイレントネイビーとして戦後20年、
自分が海軍軍人であることすら公言せず生きてきたわけですが(たぶんね)、
どういうわけか未だに海軍組織として機能しているらしい神宮寺大佐とその一派と
繋がりができた途端、すっかり”気分は少将”に戻ってしまったようです。

海軍軍人としての誇りはいっときも忘れたことがなかった、ってところでしょうか。(適当)

 

島に向かう船の上でも真琴にまとわりつくカメラマン旗中。
この男がカメラマンとして仕事をしていたのは最初のうちだけ。
国費で神宮寺大佐捜索隊に加えてもらい、そこで何をしているかというと、
こうやって暇さえあれば彼女にちょっかいをかけるだけ。
いったいこの男はなんなんだ~!なんのためにいるんだ~!

(えー、わたしは某所でやらかした高島忠夫とその嫁の悪行を、関係者から
昔聞いたことがあって、それ以来俳優としても大っ嫌いであることをお断りしておきます)

「どうして父はわたしに生きていることを言ってくれなかったんでしょう」

「それは古い愛国心、家庭を顧みるのは女々しきふるまいというわけですよ」

・・・・・違うと思う。
古かろうが新しかろうが、愛国心と家庭を顧みることは両立するぞ高島。
というか、何かにつけて愛国心愛国心とディスるために愛国心言うんじゃねーよ高島。




この船に乗っているメンバーの中で、さらになんのためにいるのかわからない
週刊誌記者の海野は、皆の隙を見つけてピンポン球を海中に投入。
その海面下にはムウ帝国の潜水艦が・・。

工作員として連絡を取っているんですねわかります。




そして島に到着し、密林をカヌーで下って行くとあら不思議。
そこはすっかり昭和20年以前の南洋の海軍根拠地。
下士官兵に誰何されながら天野兵曹の後をついていくと、



なんと岩に作られた司令室。

「轟天建武隊」

となにやら陸軍ちっくな部隊名が看板に書かれ、出てきたのは副長。



おおこれは紛れもなく帝国海軍。

舞台裏を明かすと、東宝ではこの時、同時にあの戦争映画「太平洋の嵐」、

そして「青島要塞爆撃命令」が制作されていたと言います。

この映画に出ている平田昭彦、田崎潤、藤田進、は「太平洋の翼」に、平田と田崎は
この三つのどれにも出演しており、さらに田崎はそのどれもが軍人役でした。


この「海底軍艦」の原作には海軍が海底軍艦を作るというストーリーはないそうです。
東宝の「海底軍艦」スタッフは、ちょうど撮影が行われている別の戦争映画の
ファシリティとか衣装とかが流用できるから、という理由でこの設定にしたのでは?
と今ふと思ってしまったのですが、実際のところはもう誰にもわかりません。



副長登場。

「お待たせしました。司令であります」



はっと緊張する一同。
特に真琴は写真以外で見たこともない父との初めての対面なのです。



神宮寺大佐、初登場。
安藤兵曹を日本に派遣して娘の様子を窺わせていたはずなのに、
娘を凝視するなり目をそらして楠見少将に敬礼。

「少将、お久しぶりです」

楠見はすっかりこのころにはその気になっていたので、
神宮寺大佐の敬礼も「少将」も否定せず、鷹揚に頷いてみせます。


「神宮寺の反乱行動を穏便に処置いただきまして感謝しております」

相変わらずなんのことだかわからない反乱とやらのことを言っておりますが、
ここでも全く説明がないのでなんのことだかわかりません。
さらに神宮寺大佐、娘を紹介されているのにガン無視。

ショックでふらつく真琴を待ってましたと旗中が抱きとめます。




なんだかアットホームな雰囲気の司令室だこと。
この和気藹々とした空間で神宮寺が重大発言を。

「明日海底軍艦『轟天号』の試運転をします。
我々が日本海軍のために立ち上がる時が来たのです」

ん?どこの国と交戦しようとしているのかなこの人は。

楠見少将はムウ帝国との戦いに海底戦艦を使わせてくれと頼みますが、

大佐はすげなくおことわりします。
この海底戦艦をもって、神宮寺は日本を、いや海軍を再興させるべく、
今日まで執念を注ぎ込んで建造に当たってきたのでした。
こんな南洋の島でどうやって?と思うわけですが、それより、
神宮寺は海軍を再興させるためにとりあえず何がしたいのでしょうか。
アメリカともう一度交戦?ソ連をやっつける?



「戦争は20年前に終わったんだ」

しかしこの当たり前のことを神宮寺大佐は受け入れません。

戦後ブラジルに移民していた日本人たちの間では、戦争に負けたことを

認める派(負け組)と認めない派(勝ち組)に分かれて激しく対立し、
ついには殺人事件まで起こるという騒ぎがあったのですが、
神宮寺大佐も頭では認めているがその信念が認めないという状態です。
たとえそうだったとしても、今から我々が何とかしてみせるという勢い。



そこでしゃしゃりでてくるこのでしゃばり男。

「せっかく訪ねてきた娘に優しい言葉一つかけない
戦争基地外とは話したくありません!」

おっと、決め台詞のつもりだろうがその言葉は放送禁止用語だ。

神宮寺「少将、あの男は?」

楠見「真琴を不幸にするような男でないことはわしが保証する!」

ちょ、なに言ってんですか少将。この男の何を知ってるんです少将。
街で見かけて車のナンバーを突き止めて追い回し、することといったら
ずっとお嬢さんの横にスタンバイしてベタベタ体を触っているだけなんですけど。



今から試運転が始まるそうです。



地下ドックの入り口を入っていくと、



合成画像丸出しの海底戦艦環境に立つ神宮寺大佐が。

 

これも合成画像丸出し。
海底軍艦のハッチに海軍式駆け足で入っていく乗員たち。

 

これが海底軍艦でーす。
掘削機が付いていてモグラを彷彿とさせます。
円谷英二は、このころ先ほども言ったように東宝で戦争映画が同時進行しており、
そのため特撮の撮影時間を通常3ヶ月のところ2ヶ月で仕上げたそうです。

道理で・・・・いや何でもない。



ドック内に注水され、海底軍艦「轟天号」は発進します。
そして浮上!


 

糸で吊られているのが丸見えの海底戦艦が浮上どころか空中に浮揚。
水陸どころか水陸空両用、じゃなくて水陸空鼎用?
しかし円谷くん、仕事が荒いよ仕事が。



試運転成功で宴会してるし(笑)



ここで少将が真面目に見ている観客に成り代わり、各種疑問を大佐にぶつけます。
それによると、

反乱の後基地を求めて逃走していた伊403はムウ帝国潜水艦に攻撃を受けた
神宮寺大佐ら乗員は伊号を囮にして脱出した
ムウ帝国潜水艦は誰も乗っていない伊号を拿捕したが、艦内に残された
海底軍艦の設計図を見て、その性能に驚きマークするようになった

つまり、伊号乗員は着の身着のままでジャングルに逃げ込み、そこで
海底軍艦のドックやら海底軍艦やらを裸一貫から造り上げたわけですか。
それはすごい。

しかし、自分たちを襲ってきた新型潜水艦がムウ帝国軍のものだと

神宮寺大佐はいつ、どうやって知ったのだろうか。

ここでまたもや二人の間に海底軍艦を使わせる使わせないの争いが起きます。 



「神宮寺は悠久の大義に生きる信念です!」
「馬鹿っ!」



ここに来てやっと娘と話し合う気になった大佐。
しかし真琴は

「夢で見ていた時の方が幸せでした。お会いしないほうがよかったわ」

と父を責めるのでした。

「この20年お前を人に預けてまで日本再興を考え続けた、その気持ちがわからんか」

「じゃお父様は私の気持ちがおわかりですか?
親に捨てられた子供の気持ちがわかっていれば世界のために働いてくれるはずです!」

ん?なんでそうなるの?
日本のために子供を捨てるのは許さないけど、世界のために働くなら許すってか?
とにかく真琴は

「お父様のお考えはムウ人と同じです。嫌いです、嫌い嫌い、大っ嫌いです!」

と叫んで行ってしまいました。
ムウ人と同じ考え、とは自分たち(日本)だけがよければいいという考えかな?


そこで集団的自衛権の行使ですよ。(以下略)



そこに真琴をつけてきて二人の話を立ち聞きしていたお節介正義面ストーカー男登場。

「海底軍艦は気違いに刃物です!
あなたは愛国心という錆び付いた鎧をつけている亡霊です」

この映画は全体的に戦後左翼や特に日教組のような戦後史観に貫かれており、

「国を守るために戦うという考えは間違いであり、愛国心というものは唾棄すべきである」

という意見を刷り込むため盛んに「愛国心」を俳優に連発させていますが、
その反面、武力が「日本」という国単位ではなく「地球」と「地球人」を守るためなら行使されるべき、
とどうも言いたいようなのです。


これってなんか変じゃないですか?
なぜ日本を守るとか日本を愛するはダメで、地球を守るとか地球を愛するならいいのか。
地球を侵略されるから戦うのはよくて、国を侵略される(つまり国益を侵される)はダメ?
襲ってくるのが地球外(地球内か)生物であるムウ人だからやっつけてもいい?




なんだか、牛や馬は食べてもいいけど鯨はダメとかいっている人たちの考えみたいです。



基地外と言われても神宮寺大佐はなぜか怒ろうともせず、
いきなり20年間肌身離さず持っていた娘の写真を、この何処の馬の骨ともわからぬ男に渡し、

「真琴をよろしく頼む」

と結婚を認めるかのような発言までするのでした。
うーん、神宮寺大佐、人を見る目なさすぎ。


続く。








 

 



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16 Comments

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反乱軍だから (雷蔵)
2015-06-08 03:03:14
仕方ないのかもしれませんが、皆さん、戦後二十年間、昇任なしなんですね。

ムー帝国に勝てると思うのか。神宮司。女帝は明日到着?
返信する
円谷英二? (佳太郎)
2015-06-08 10:54:38
糸が丸見えでしたか…
ちなみに糸が見えないようにするにはさかさまにして模型を釣るといいとか。それをひっくり返して使うとわかりにくいと。
そういう糸が見えるような雑な仕事はしないような気がするんですがね円谷氏は…
どうしちゃったんでしょう。
返信する
初めて知りました。 (筆無精三等兵)
2015-06-08 11:07:50
海底軍艦、こんなストーリーだったんですね。
もう、青の6号とかとゴッチャになってました。
今なら、脚本:伊藤和典、監督:金子修介でリメイクしてみて貰いたい。

海底軍艦繋がりで。
先日、呉の「てつのくじら館」に行ってきました。呉総監の生い立ちから掃海任務、潜水艦の歴史や生活まで、映像や模型、実物まで展示されていて、非常に興味深く回れました。しかし入館したのが14時ごろで、丁度、修学旅行と何かのツアーの団体と一緒になってしまい、こりゃ落ち着いて見れないなと、一旦「JMSDF CAFE」で時間を潰し(時間が時間だったので、目玉の「あきしおカレー」どころか、カレーパン、「あきしおクッキー」に至るまで完売、「てつくじラムネ」を堪能しました)、館内が落ち着いてから回ったこともあり、全てを閲覧する前に時間切れ、「あきしお内部見学」も駆け足で通過する羽目になりました。

そのCAFEでのことですが、ツアーの方が隣の席になり、何とはなしに会話が聞こえてきたのですが、どうやら今国会で可否の問われている安保法案が話題になっているようでした。
女性陣は集団的自衛権の行使を「戦争が”できるようになる“」とだけ認識していて、日本が戦争をしかけて自分達が巻き込まれるのではないか、と頻りに心配しているようでした。こういうのを目の当たりににすると、所謂「反日」と呼ばれるマスコミの報道の偏向ぶりや、その情報操作の影響力というものがかなりの物である事が、よくわかります。
救いはその中に唯一の男性が、集団的自衛権の意味、その行使の適用範囲や防衛に対する効果を理解されていて、皆さんに説明していた事でしょうか。(それもややもすると所謂「タカ派」な意見で、女性陣は少々ヒキ気味でしたが。)

さて、今日は6月8日。陸奥爆沈の日ですね。
てつのくじら館に行った日、先に陸奥記念館に行ったのですが、館内清掃の為に休館(つД`)(HPは確認していたのですが、見落としていたようです。)副砲や艦首の屋外展示品を見て、若鷲の碑、陸奥之碑に恒久平和の誓いを立ててきました。実は、こっちが本来の目的で、てつのくじら館は、折角ここまで来たのだから、という代替案だったという・・・。
陸奥記念館のある周防大島は風光明媚な場所です。海水浴場やキャンプ場なんかも人気で、中にはパラグライダーを体験できる所もあるようです。
皆様、広島近辺にご用がございましたら、ぜひてつのくじら館、陸奥記念館へ足を伸ばしてみてください。

遠出をするとこんなんばっかりな筆無精三等兵。(昭南島太郎さんっぽく)
返信する
SF映画のさきがけ? (昭南島太郎)
2015-06-08 12:42:11
矛盾だらけで突っ込みどころ満載もSF映画のはしりだと仕方ないのかもしれませんね。。。
エリス中尉の忍耐に乾杯です(笑)
私は中尉の的確な突っ込みを楽しく拝読させていただいております(笑)

昭南島太郎
返信する
あ、それと。 (筆無精三等兵)
2015-06-08 13:59:40
この秘密の潜水艦部隊が全員死んだと(カモフラージュ)されていたって設定は、この海底軍艦が奔りですかね?

沈黙の艦隊とか紺碧の艦隊とか。
返信する
陸奥記念館 (昭南島太郎)
2015-06-08 14:21:11
筆不精三等兵さま、郷土広島のご宣伝ありがとうございます(笑)
陸奥記念館が周防大島にあるとは知りませんでした。
早速H/P見ましたが、興味津々です。
次回帰広の際にはぜひ足を伸ばしてみたいですね。

キナバル地震でシンガポールからも小学生が犠牲になり、半旗があがる昭南島より。

昭南島太郎
返信する
年の差! (雷蔵)
2015-06-08 20:32:47
女性のエリス中尉が「海底軍艦」をご存じないのは納得行きますが、皆さんのコメントを拝見していて、どうもご存じなさそうなのは不思議だと思っていましたが、年代を調べて、おっちゃんしか知らないだなと思い当りました。

「海底軍艦」は日本特撮界の第一人者である円谷英二が大事に温めて来た「空飛ぶ戦艦」テーマで、繰り返し映画化・ドラマ化されています。「海底軍艦」が1963年、次のテレビドラマ「マイティジャック」が1968年、円谷英二ではありませんが「空飛ぶ戦艦」のとどめ「宇宙戦艦ヤマト」が1974年。1960年前後の生まれの男子はすべてをリアルタイムで見て来たので「海底軍艦」というと懐かしく、あの女帝のお色気に当てられた人は枚挙にいとまがないはずです。小林哲子さんのみんながブロマイドを隠し持っていました(笑)

「マイティジャック」に至っては、当時、国民的な人気番組だったドリフターズの「八時だよ!全員集合」(土曜夜8時)とガチでぶつかっていました。当時、家族の拒否にあって見られず泣いた男子も少なくなかったと思います。https://www.youtube.com/watch?v=syDiAnfZMhI

「空飛ぶ戦艦」おっちゃんには懐かしいです!
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「少年少女世界の名作文学」で読んだ子も (足軽零戦記者)
2015-06-08 23:13:24
 「原作」の押川春浪作「海底軍艦」は、1967刊行の『少年少女世界の名作文学48 -日本
編4』に収録されています。確か口絵に「電光艇」(原作はこの名です)があって、映画
の艦と似ていた記憶があります。編者は児童文学者の浜田広介で、この時期、この作品を
収録したのはなぜか、興味深いですね。

 ※エリス中尉、6日に「原作」についてコメントしましたが、お気に召しませんでした
か?
返信する
とりあえず (エリス中尉)
2015-06-09 07:49:50
足軽零戦記者さん、6日には雷蔵さんからのコメントしか当方には届いていませんが、
もしかしたら未達になってしまったのかもしれないので、もし宜しかったらもう一度お送りください。

返信する
皆様 (エリス中尉)
2015-06-09 09:24:53
佳太郎さん

円谷作品にしては糸が見えてしまうなど特撮が荒い、と指摘したのですが、
これはもしかしたらデジタル映像で鮮明な画面であるからこそ見えるのであって、
もしかしたらopen reelの映画、そしてフィルム式のビデオの時代なら分からなかったのかもしれません。
特撮は、ある程度「映像に捕らえられない部分」に頼っている前提の技術ですから。

雷蔵さん
そう、20年間元の階級のままなんですよね・・。
それを考えると、終戦時に技術少将だった楠見さんなど、20年後には70歳半ばになっていないとおかしいんですが・・。
ここまで帝国海軍を標榜するのなら、独自に昇進などやっちゃわないと、
二十歳そこそこの1水が40歳過ぎても同じ階級というのはさぞかし不満が出ることでしょう。
最後のシーンで豪天号の乗員が登場しますが、20年前には幼児だよね?という人たちもいました(笑)

筆不精三等兵さん(あれ?コメントネームが元のまま・・・)
てつのくじらは行ったことがあり、ここでもご報告しましたが、陸奥記念館はまだありません。
今後の課題と心得ております。

わたしは昨日、「台湾で生まれて8歳の時に終戦になり引き揚げてきた外科医の息子」
という方とお話しする機会があったのですが、この方もネットをやらず新聞とテレビだけの情報源、
さらにかなりの「歴史通」を自認されており、安倍首相の「政策が岸啓介の影響を受けている」
「何人かの右が周りを固めている」ことからさかんに「怖い」を連発しておりました(笑)
実際に戦争を肌で知っていると、どうしてもこうなるんですよ、とは言い訳?しておられましたし、
自民党支持ですとはおっしゃっていましたが。
わたしは年長者なので特に論戦はしませんでしたが、「岸啓介は戦犯を逃れた」というその方の意見に対しては
「しかし戦犯という概念そのものが、日本が負けたからアメリカに押し付けられたものですよね」
と一言で反論させていただきました。
それに対してその方は「戦犯というのは間違った選択ばかりをして日本人が何十万も死ぬことになったから」と言い訳?されておりましたが、
じゃあ原爆を落とされたのもその責任は日本にあって「戦犯」がその責任を問われるのですか?
と聞きそうになり、ぐっとこらえました(笑)

もっともなようで、こういう人たちの考えは完璧にメディアの考えを踏襲しており、
「日本」だけで思考の全てを完結させていて、「世界の思惑」「アメリカの意図」がどうであったかを
全く考慮せずに「戦犯」「右」「軍国化」などという言葉を選んでいることを再認識しました。
「こんな本買ってきたんですよ」と見せてくれた一冊が孫崎享の戦後史だったりした時点で
「あ~あ」と察してしまったわけですが、「今の若い人たちは歴史を知らない」とかいうので、
どんなことかと思ったら「歴史で近代現代を教えない」「受験にも出ない」
おそらく今の若い人たちのほうがいろんな面から歴史を見ることを知っていますよ、
とわたしは心の中で反論しました。
女性はさらにその与えられた情報の中から「戦争になる」みたいな報道の「煽り」を
感覚的にそこだけとり出して拒否する人が多いですね。
わたしの母なんかもその口ですが、本当にこんな人(自分から情報を求めようとしない)を
説得するのは、しかもそれが家族だった場合、不可能に近いと最近悟りました。

昭南島太郎さん、
この「ツッコミ芸」を改めて評価してくださって、大変感激しております。
こういうエントリになると俄然「自分が楽しんでしまう」のですが、果たして読者の皆様が
どう評価してくださるか、(少しだけですが)気になってはいたところでしたので・・。

昭南島でも地震があったのですか。
最近あちこちで起こりますね。

足軽零戦記者さん、浜田広介って、「はまだひろすけ」ですね。
わたしはこの名前の本(編纂だったかな)に覚えがあります。
押川春浪の原作は、少年雑誌に書かれただけでなく「名作」として編纂されるようなものだったんですね。
今調べたら「押川春浪・軍艦全集」に収録されていたので、古書を購入してみました。
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