
「ブルー初心者」は、演技が終わったら結構な数が潮が引くように帰ってしまいました。
しかし、おそらく本当のファンはこれを楽しみにしているはず。
各機ウォークダウンに続く、全機そろっての帰投です。
前にもお伝えしたように、4番機を欠いたこの日の演技は、
途中で空域にドクターヘリが侵入する緊急事態のため中止になりました。
列線で帰投の準備が始まります。
かがみ込んで目の高さで確認することがどうやらあるようです。
エンジンがかかっても、キャノピーは最後まで閉めません。
「暑いから」という話ですが・・・。
そして一番機からエプロンを移動。
機体ナンバー731っていうと、「あれ」ですね「あれ」。
安倍首相がコクピットに乗って写真を撮ったところ、
「わざと731部隊の同じ番号をつけて挑発している」
と、目ざとく番号を見つけ、被害妄想全開で「軍国化」にこじつけた国がありましたが、
その、件の一番機。
この件に限らず、この国は精神的に稚拙で成熟していない、
まともとはほど遠い外交を最近はよりいっそう押し進めているかに見えます。
最近は世界中で卑日運動を国家首脳はじめ総力を挙げて展開している国ですが、
最大の目的は「日米離間」で、国が生き残るまで「中国につくかアメリカにつくか」
をはっきりさせず二股外交を続けるしかない、という事情があるとわたしは見ています。
防衛大学校に留学している韓国からの留学生は一人一人は非常に優秀で、
日本人学生が「あいつらにはとてもかなわない」と思うくらいなのに、
なぜか二人、三人以上の集団になると途端に「ダメ」になるらしい、と、
防大卒の子弟をお持ちの方が言っておられました。
これはとりもなおさず「民族的メンタルの未成熟」が全ての根源なのだと思うのです。
個人の優秀さはその人間の組織での栄達を約束するかもしれませんが、
他人を蹴落として自分が頂点に登ることだけを皆が考える社会というのは、民度が未熟なままで、
決して社会単位の豊かさや、発展繁栄につながるものとは思えません。
中国人にもこの傾向は明らかにあって、彼ら自身がこう言っています。
「一ケ中国人是龍、一群中国人是虫。一ケ日本人是虫、一群日本人是龍」
幼稚で馬鹿げた韓国の卑日反日も、一群になると途端にお互いが譲らず、
自分がトップに立とうとする「船頭多くして船山に」の成れの果てであると言う気がします。
と、相変わらず話が本題から逸れてしまいましたが・・・。
二番機の後席は両手でご挨拶。
やはり全機キャノピーを開けたままですが、これは「暑いから」というより、
挨拶が観客によく見えるようにという配慮でしょう。
前席は手を振らないパイロットも。
リードソロの5番機。
四番機を欠いて何かと大変だったこの日の飛行を、
相変わらずのソロでそれでも十分盛り上げてくれてありがとうございました。
わたしの後ろの女の子たちも、新聞にインタビューされていた人も、
多いに興奮し、その素晴らしさを堪能したようですよ。
6番機も両手サービス。
白い手袋が一番目立っていました。
そして、エプロンのエンドに向かって進んで行き・・・
発進前に盛大にスモークを噴出(笑)
今日は途中で中止になってスモークを使い切らなかったから、
帰投前に吐き出していくのかな?
最後まで演技できなかったフラストレーションをここで発散しているみたい。
この「大噴出」が起こったとき、広い飛行場にスピンドルオイルの独特の匂いが立ちこめました。
スモークは1番、あるいは5番機の指示によって噴出させますが、
ソロのときは「自分の判断で出していい」ということになっているようです。
東京オリンピックのときに、当時のブルーが、五色の輪を、
カラースモークを出しながら飛びました。
黒のスモークの着色が難しく、完成したのはオリンピックの10日前であったそうです。
カラースモークは1998年まで使用されていましたが、オイルに染料を混ぜるのにも、
終わってから抜くのにも手間がかかり、費用もかさむ上、
染料が機体につくと除去に時間がかかること、 そして何より、近隣住民の
「洗濯物に色がつくと落ちない」
というクレームが大きかったようです。
スモークは二回に分けて噴出されました。
まず、1、2、3番機、そして後発が残りの5、6番機というテイクオフです。
前輪が上がった瞬間をトップ画面に揚げたのですが、もう一度。
これ、なにげに凄くないですか?
前輪の上がり具合が、センチ単位でほとんど同じです。
そして、三番機のパイロットの顔の向きを見て欲しいのですが、
しっかり一番機の前輪を見てますね。
もちろんインカムでの合図があるのでしょうけど、
恐ろしいくらいシンクロした動きが出来るんですね。
まあ、これくらい、数々の演技の難度から見れば基礎中の基礎なのかもしれませんが。
そして、滑走路を飛び立って行ったのですが・・・・・。
・・・・・・あれ?
この写真、何か変なのです。
後ろに移っている建物は、横長の窓が幅、縦長が高さを見る、
監視装置を備えたもので、
「今使っているかどうかは分からない」
ということでしたが、変なのはそのことではありません。
この写真をアップにしてみますと・・・
なぜ
建物の向こう側に
ブルーインパルスの機体が写っているの?
だって、この建物ですが、
滑走路の向こう側に建っている
んですよ?
物理的にあり得ませんよね?
もう一丁アップ。
いかにも古びていて、実際ここはもう使われていないらしいのがよくわかりますが、
どうしてこんなことになってしまうんですか?
参考までに、滑走路の向こうにあることがよくわかる画像。
もう一度問題の写真。
こういう現象って、デジタルカメラだと起こるものなんですか?
なんだか凄く気持ち悪いんですけど、どなたかこの現象の解明していただける方、おられませんでしょうか。
エリス中尉、15、16枚目の写真に答えがあります。
手前の滑走路と平行している向こう側の滑走路から飛行機が離陸していませんか?
建物はその間にあるようです。
Google mapで確認すると、手前のはもしかすると誘導路なのかもしれません。
間にそれらしき建物があり、その向こう側が滑走路のようです。
かなりのズームアップになっているので遠近感がなくなり、飛行機が大きく写っているため、手前から離陸したように見えるのでしょう。
これだけのズームアップなのに、画面が少しもぶれていない中尉の腕前が素晴らしいです!
これはですねえ、動体歪み、撮影した画像の上下に時間差があるせいだと思います。
つまり、自動車や電車の窓から縦の線のあるものを撮ると斜めになった経験ないですか?
http://photozou.jp/photo/show/179182/45453588
こんなのです。これは携帯のカメラですけど 画面の上の方に行くにしたがって時間が後の方なんです。
それをインテリジェントな(小賢しい)補正をかけてやるとこんな風になるかな?
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と書いてみたんですが ク〇真面目なニコンが歪を残すかな、というのもあり、写真を再度拝見すると 建物右側のアンテナのポールかなんかも 「飛行機より手前」 に写ってますよね。
うーん、こうなると現場へ行ってみるしかないな、来年は入間に行くか、ではらちが明かないので、Googleから 航空偵察を敢行しました。
入間の滑走路は概略南北、問題の赤白塗り分け小屋は滑走路の中央西側に在ります。
そのさらに西にエプロンがあります、滑走路より東には弾薬庫や掩体壕のような土手に囲まれた建築群があります。
つまり 西から東にかけて、
(エプロン)、(小屋)、(滑走路)、(弾薬庫)
となっています。 基地祭の見学者スペースはエプロンに設けられることが多いと思いますが、
そこからだと 滑走路の 「手前」 が小屋となります。
逆に東の弾薬庫側からだと、滑走路より遠くに小屋が見えることになります。
さらに小屋の屋根上の塔は小屋の東側についているので
これが画面左に見えるには、北西から撮ったように見え、そちらはエプロンです。
エリス中尉、当日は滑走路のどちら側に展開して、布陣されたのか、教えてください。
よろしくお願いいたします。
事と次第によっては軍法会議ぢゃ。(笑)
どちらもグーグルアースを見て同じような結論にたどり着いていますね。
つまり、滑走路の手前に建物があるという。
考えても見なかったのですが、わたしはエプロン手前の前列にいたので、
建物の向こうに滑走路のある可能性を全く考えもしなかったのですが、
そうか・・・。
この小屋は、「滑走とタキシングを監視するために使われていた」ということなので、
位置としてはどちらもを見ることのできる中央にあっても不思議はないですね。
なーんだ。
気味悪がったりしていたけど、わかってみれば膝裏かっくんされたような気分です。
それにしても、婆娑羅大将に教えていただいたことが面白かったです。
「時間のせいで動体ゆがみ」という現象、あるんですね。
というわけで、単にわたしが滑走路についてわかっていなかったということにすぎなかったのですが、
このあるまじき勘違い、軍法会議は逃れられませんかやっぱり。
件の建物は、GCA局舎と言って、地上から着陸してくる航空機を誘導するための、精密誘導レーダーの局舎です。
建物の左の方に見える横長の窓状の部分が左右を、縦長の部分が高度を観測するためのアレイレーダーなんです。
この日は、弱い南風でしたので、滑走路「17」からのテイクオフでしたね。
わたしは、横の人がその通りの説明をしているのをふんふんと聴いていたのですが、
いい加減な理解をしていました。
GCA局舎は、ということは現在も使われているんですね。
最初に「変な写真」を疑っていたときに、いかにも
「幽霊の出そうな無人の雰囲気」
などと思い込んでしまっていました。
やはり軍法会議ものですかわたし。
そして、ここに至って驚くべき専門家の証言が・・・・・!
「弱い南風だったので滑走路17からのテイクオフ」
うーん、元パイロットとはそういうことを自然に考えながら航空祭を見ているものなんですか。
mizukiさんや婆娑羅大将のように「不思議に思ったらまずグーグルアースでチェック」
というような冷静さすらなかったわたしには、別次元過ぎてちょっとした衝撃です。
パイロットではありませんが、旅行好きなので滑走路番号のルールだけは知っています^^
ちょっとググって出直してきます。