
まさにこのブログのタイトルをそのまま表現したかのような、ネイビーブルーの集団。
開校記念祭見所の一つ、観閲式の開催です。
この前日、知人と共に訪れましたが、そのときに、
「観閲式と棒倒しは明日なんですよ」
と言われました。
せっかく防大に来たのに、どちらもも見ないわけには行かない!
いわば「毒を喰らわば皿まで」(ちょっと違うかな)の心境で、
次の日、今度は一人で、もう一度記念祭に突入することを決意したエリス中尉。
TOと息子には昼ご飯としてレトルトの海軍カレーを適当に食べるように言い渡し、
ここ小原台の防衛大学までまたもややってきたのであります。
昨日と同じく浦賀に車を止め、開始20分前に
「もうそろそろ人が集まりはじめているかしら」などと、
今にして思えば盛大な大ボケをかましつつ防大に到着してみると、
ひいい~。
もう正面の観覧席はすっかり占拠されてしまっているではありませんか。
浦賀の駅は相変わらずの人気の無さだったので、このような勘違いをしていたのですが、
タクシーの運転手さんによると、一つ手前の馬堀海岸駅はタクシー待ちが百人以上、ということでした。
なんでも防大のHPには浦賀ではなくここが書かれていたためだそうです。
電車路線バスのことなど全く調べず、HPも全く見ずに、適当にカーナビで一番近い駅を探してタクシーに乗る。
エリス中尉のいい加減ないつものやり方の勝利でした。
それにしても何なのこの人出は。
防大生の家族って、こんなにたくさんいるの?
それとも、全く関係ないのに、ただ見に来る(わたしのような)物好きが多いってこと?
周りに座っていた方々。
わたしはこの後ろでずっと立っていました。
同じような年代の男性が多いですが、皆示し合わせたように、
「F-15」「Blue Impulse」「いせ」
こんなマークの付いた「自衛隊キャップ」を被っているのが目に付きました。
観艦式や空自祭、こういう催しが好きで必ず参加しているのか(それって、わたし?)
それとも、かつて自衛隊に身を置いたことがある方々でしょうか。
そんな彼らがシート代わりに敷いていた新聞の片隅。
こんな雑誌があったんですね・・・。
「防衛省編集協力」だって。
戦時中の映画のタイトルには「海軍省推薦」なんてテロップが出たりしますが、
ちょっとそれを思い出しますね。
それにしても「黒鉄の城護衛艦『ひゅうが』同乗記」か・・・・。
この本、取り寄せてみようかな~。
ものものしく、防衛大臣旗を立てた陸自の車に続き、森本防衛大臣登場。
この白いジープ?は、ゴルゴ13対策でしょうか。
右から三番目が森本大臣。
その左が現防大校長の
国分 良成(こくぶん りょうせい)氏。
防大の校長は一般に防大卒ではない学者から選ばれますが、
この国分氏は政治学者で、なんと専門は現代中国政治。
中国共産党問題研究家でもあります。
この前日、五百旗頭氏が国分氏について語っていたのですが、氏は学者としても優秀、
かつ防大の校長として相応しい国防に対する確固たる理念を持っている方だそうです。
このときの挨拶でも、防大生に向ける言葉らしく「諸君」と呼びかけながら
(昔なら諸子、と言うところでしょう)
防大生としてあるべき姿を論旨明快に訓示していました。
森本大臣が防大卒の民間人であることは知っていましたが、
いまだに図りかねるのが、氏が民主政権の防衛大臣を引き受けたということ。
集団自衛権について野党からの質問があったとき、あくまでも答弁を明快にせず、
「がっかりした」と、やはり防大卒の佐藤正久議員をして言わしめました。
しかし、この日、森本大臣は防大生に向かって至極まともな、
というよりはむしろ国防を担う重責を説き、その呼びかけは感動的ですらありました。
具体的な内容はあまり思い出せませんが(笑)
さて、そして自衛隊機各種による祝賀飛行。
うーん。シルエットクイズですね。
左から、OH-1、UH-60J、SH-60JかK?・・・・・かな?(ちらっ)
陸海空から一機ずつ、ってことではないかと思ったんですが。
チヌーク、CH-47J。
F-15だと思います。下からだと垂直尾翼が一枚しか見えないけど。
祝賀飛行の後は防衛大音楽隊入場。
自衛隊の音楽隊とは全く別で、コンサートや公開演奏などもしているそうです。
もしかしたら、ここから音楽隊に入る学生もいるのでしょうか。
国旗並びに校旗の入場。
国旗が入場すると、皆起立を求められます。
ここには国旗国歌を反対する人は基本的に来ないのが当たり前です。
そして、国歌吹奏がされます。
・・・・・ところで、これ、何なんですか?
この前列の不愉快なマスゴミ野郎は。
そう、マスクした男。あなたよあなた。
仕事中のカメラマンはともかく、あなたは暇なんだからちゃんと立てば?
仕事で来ているマスコミは国旗に敬意を表す必要は無いわけ?
それとも国旗国歌に社是として反対している社の方かしら?
マスゴミと言えば、わたしがカレーをあきらめて二日目のお好み焼き(T_T)を
朝兼お昼兼おやつに食べようと、40分並んでいるときに、横で取材していたテレビクルー。
カメラマンはまあいいとして、このDだかPだかの小汚いジーンズ。これは何?
前面はさらに至る所に、この涼しいのに何カ所も大きな穴が開いていたけど、
穴あきジーンズの流行は平成22年度をもって終了したって知ってた?
社会人ではない、うちの息子の学校ですら、遠足のときのフリードレスコードで、
「ジーンズはOKだが、穴が開いているのは不可」ってちゃんと決まってるんですが?
善良な市民に防大のことを聞いて何をどう報道しようとしているのか知らないけど、
あなたがたはそろそろ市民が自分たちに向けている目が、
なぜほどこれ厳しくなってきているのかを、少しは考えてみる必要があると思う。
わりとマジで言うけど。
さて、国歌吹奏の後、分隊行進が始まりました。
ここは説明無しで、防大生たちの表情をご覧下さい。
女子学生が時々入っていますが、全く同じ格好のため、目立ちません。
思うに、防大が男女同じ制服を採用したのは英断でしたね。
もしこの団体の中にスカートがちらちら混じっていたりすると、美しくないことこの上ありません。
それにこの防大の制服は、不思議と女性にもよく似合います。
自衛隊でも、女性自衛官のあの微妙な制服、とくにバスガイドみたいな珍妙な帽子はやめて、
男性自衛官と全く同じものにするべきだと、わたしは強く主張します。
儀礼刀のサーベルを下げた瞬間。
白いたすきは儀礼用の飾りでしょうか。
時々飾緒を着けた学生がいますが、どんな意味があるんだろう。
この行進に防大音楽隊が奏でたのは・・・、そう、「陸軍分列行進曲」。
続いては「行進曲軍艦」。
そして、全然知らないけど、空自のテーマソングとおぼしき行進曲(笑)
制服の形こそ「海軍兵学校風」ですが、この防大は「統合士官学校」です。
つまり、ここでは将来の陸海空全ての士官が一つの場所で育成されるのです。
この防衛大学建学に当たった初代校長の槇智雄、小泉信三、そして吉田茂の三人は、
戦前の「陸海軍が互いを敵国と認識していたほどの確執」、この百害あって一利もない対立の構図には
近代日本の防衛軍としてきっぱりと別れを告げるべきだ、と言う考えを強く持っていました。
防大で学んだ「同じ釜のメシを食った仲間」。
陸海空の赴任先は違っても、士官たちが互いに「クラスメート」としての連帯を持ち続ける限り、
戦前戦中のようなことには決してならないだろう、という思惑あって統合なのだそうです。
それを象徴するかのように、屋上で見物している、防大卒陸海空の皆さん。
行進が続いているときには全く気がつきませんでしたが、
たとえばこの軍団はたすきを斜めがけしていません。
その代わり、腰に短剣入れのようなものを佩びています。
観閲部隊は、学生一人一人が自主的に運営する「学生隊」を元に
編成されています。
観閲部隊指揮官は学生隊学生長。
この指揮の下、観閲式が行われるのです。
観閲式はこの開校記念祭をはじめとして、年三回行われているそうです。
このあと、観閲式はパラシュート降下、儀仗隊の演技と続いていきます。
ところで、わたしの見ていた向かいの校舎の上には、
ずっとこのように赤い風船が見えていました。
何なのだろう、とずっと気になっていたのですが、
あるとき、このように風船が放たれました。
午後から雨の曇り空でしたが、それゆえ空は白っぽく、こうしてみると、
ほら、日本国旗。
(一応このシリーズも続く)
>この白いジープ?は、ゴルゴ13対策でしょうか。
まさに、そのとおりなのですが、現実には「見せ掛け」のみですね。
>うーん。シルエットクイズですね。
先頭がOH-1、続行する2・3番機がAH-1コブラです。
シーソー方の二枚羽ローターが、HU-1と共通で、この当時ベル社の得意なローター構成でした。
>時々飾緒を着けた学生がいますが、どんな意味があるんだろう。
飾緒を着けた学生が、大隊指揮官の後方の4人だけなのが判りますか?
これは大隊幕僚の配置で、旧軍の「参謀飾緒」とまったく同じ意味です。
>もしかしたら、ここから音楽隊に入る学生もいるのでしょうか。
残念と表現すべきかどうか判りませんが、過去、現在、一人もいませんし、おそらく将来にもいないでしょう。
クラブ活動的な防衛大のブラスバンドの技術で、自衛隊音楽隊の中で通用するようなことはありません。
>その代わり、腰に短剣入れのようなものを佩びています。
「たすき」状のベルトは、腰ベルトの指揮刀や拳銃のホルスターを支えるベルトです。サーベルは右肩、拳銃は左肩に「たすきベルト」が掛かっているのが判ると思います。
「短剣入れ」は、銃剣の鞘です。
彼らが担いで(担って)いる銃(64式小銃)には銃剣が装着されているのが判りますでしょうか?
しかし、2日連続での防衛大訪問とは。。。。。。。<m(__)m>
あの。。。。。。。。。
海上自衛隊の場合、女子隊員の制服はセーラー服でもよいですか?
とは言っても、米海軍はセーラー服ですね。。。。。。。
ん!? 「JAG」の「コース兵曹」を思い出してしまった!!!!
※多分、誰も判らない意味不明のコメントでした。
「二日続けて防大とは・・・」
これ、明らかに呆れてますね?
いや、自分でも呆れてます(わら)
一日目だけで全てが済めば問題は無かったのですが、講演会に連れて行っていただいた一日目、見るべきイベントはすでに終わってしまっていたのですよ。
第一、観閲式も棒倒しも儀仗隊も、明日あることがわかっているのに「今日行ったから見なくてもいいや」なんて思えますか?
いや、普通の人ならそう思うんでしょうけど・・。
女子隊員にせーらーふく!
な・・・なんて素晴らしいんですかその考え!
全く思いつきもしませんでした。まさにコロンブスの卵です!(ちょっと違うかな)
女子隊員がセーラー服を着用することによって海自の萌え化はいっそう進み、
二次元の世界にしか興味が無かったオタたちが、その麗しき光景を一目見んと応募が殺到、
たちまち海自は男女同数の青春の花園に!
セーラー帽、セーラー服の上着にラッパズボン。
これですよ。
世界からは「さすがセーラーフク発祥の地、日本の軍隊である」と絶賛されることでしょう。
あ、そーだ。思い出しました。JAGも観ないといけないんだった。
(と言った調子で自分を追い込んでいくエリス中尉であった)
絶対的及び究極的に賛同いたします!!!!!
小銃ではなく、帯刀、拳銃は指揮官のみができる服装です。
小銃ではなく、帯刀、拳銃は指揮官のみができる服装です。
一糸乱れずきりりとした学生たちが行進する姿は文句なしに美しく感動しました。
ところでいコメントをいただいたついでに書いておくと、
本文中「軍艦、陸軍分列行進曲、空自の知らない曲」
などと失礼なことを書いておりますが、この空自の曲は
「航空自衛隊行進曲・JASDFマーチ」といって、あの黛敏郎作曲であったことがその後わかりました。
ついでに、以前黛の「黎明」について名曲だ!と書いたことがあるのですが、
こちらはなんと防大のために作曲されたのだそうです。
うーん、空自よりこちらの方がかっこいいぞ。