goo blog サービス終了のお知らせ 

ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

艦橋 空母「イントレピッド」

2015-11-25 | 軍艦

先日、2年ぶりにカリフォルニアの空母「ホーネット」博物館において
艦橋ツァーに参加してきたわけですが、ここニューヨークの「イントレピッド」も、
全艦これくまなく博物館であるわけですので、当然ブリッジの見学もできます。

ここは幾つかの艦内ツァーも企画されていますが、たとえばイントレピッドが
海軍の特別攻撃隊にアタックされたということをネタにした?
「カミカゼ体験」というちょっとしたショーが定期的に行われたり、
(これについては日本人としていろいろ思うところもあったので、また後日)
艦内に設えられた立派すぎるシアターで映画を上映していたりといった感じで、
「ホーネット」のような、艦橋のあちこちを説明してくれるようなツァーはありません。

それというのも、ここは「ホーネット」と違って連日大変な観光客が訪れるので、
艦橋などでツァーをしようものなら、流れが堰止められて大変なことになるからです。

艦橋の通路階段は、たった一人しか通れないようなところがあまりに多いんですね。


というわけで、ここはただ写真を撮りながら歩いただけなのですが、「ホーネット」で
ある程度説明を受けていたせいか、だいたいのことは初めてではありませんでした。

偶然ですが、「ホーネット」も「イントレピッド」も同じエセックス級の短船型で、
ほとんど構造も同じであったということもあります。

ちなみに同じ型の空母にはあの「バンカーヒル」があります。
「バンカーヒル」も特攻機2機の激突によって「イントレピッド」と
全く同じような被害を受けています。
また同型艦「ヨークタウン」は、ミッドウェー海戦において、
空母「飛龍」の航空隊と、伊一六八の攻撃に遭い戦没しました。




艦橋に入る前に、巨大なアンテナのレドームが目につきました。
左のパラボラのようなアンテナは、一部が破損しています。



ビウェアは艦橋の壁に大きく書かれており、

「ブラスト、インテイクとプロペラ(pros)に注意」

と書かれています。

ビウェアとブラストの間に明らかにもうひとつ単語があるのですが、
隠れていてどうしても読めません。

ビウェアのちょうど真上に当たるところに窓ガラスが張り出した船室がありますが、
ここは「ホーネット」で得た知識によると

「Auxiliary Conn Station」(補助操舵室)略称AUX CONN


といって、岸壁にアプローチするときキャプテンを必ず含む士官が全員集まる 
(岸壁に面しているから)操舵室だとおもいます。そうだよね?



ダジャレはさらっと流していただいて、艦橋にはここから入っていきます。

「フラッグブリッジ」「ナビゲーションブリッジ」はここから、と書いてあります。
ナビゲーションブリッジはわかるとして、「フラッグブリッジ」とは?
英語のウィキペディアで「ブリッジ」を調べると、軍艦の場合は

「アドミラルズ・ブリッジが旗艦にのみ設けられており、ここで提督は、
座乗している艦の艦長の戦術指令とは独立して艦隊指揮を執ることができる」

とあるのですが、フラッグシップのブリッジを意味してると考えていいでしょうか。

この入り口の近くに解説版があり、それには

「艦隊行動において空母は戦闘隊の”Primary offensive  weapon"であり、
旗艦となるようにデザインされています。
提督は艦隊司令としてこのブリッジレベル(フラッグブリッジ)で
艦隊指揮をとります」

とありました。


 
レーダーと航跡を記すチャートのあるチャートルーム。

「しかしアドミラルは”イントレピッド”の指揮をとるのではありません。
あくまでも”イントレピッドの艦長”が、この一階上にある
ナビゲーティング・ブリッジから報告を受けて指令を出します」


 

上の地図上に航跡を記すチャートだと思いますが名称は知りません。




 

いずれにしても、同型艦と言いながらかなり中の様子は違います。
その時の状況によって艦橋の配備も随分変更されたようです。



「ホーネット」では紙だったマニューバリング・ボードすなわち「運動盤」が、
ここでは透明のプラ板になっています。
「イントレピッド」は旗艦ですからこの真ん中にいたのは当然として、
周りに何の船がいたのか写真を撮ったつもりが、ピントが合わなくて、
拡大してみても艦隊の艦名がひとつも解読できませんでしたorz



航空管制室。
監視員がいない状態で不特定多数が見学するため、こういったところには
人が入れないようにアクリル板で囲いがしてありました。
こういうのがないと、皆で艦長の椅子に座るのはもちろん、下手すると、
窓枠によじ登って窓ガラスをぶち破りかねません。

特に近年ではアメリカ人だけでなく、中国人の観光客が増えておりまして(ため息)



その実例がまさに展開しております。
この中国人たちは団体に見えますが、実は全く別個のグループです。
「キャプテンズ・ブリッジ」にぞろぞろと入っていくのはいいのですが、



こういう、明らかに「入っちゃダメ」なところはさすがに通り過ぎるだけですが、



この「補助操舵室」の座っても構わない椅子が出てくるや、
一人一人がまず座り、満面の笑顔で写真を撮り、それを全員がやる、
しかも大きな声で騒ぎながら、という始末なので、この写真を撮るのに
わたしはそれが全員終了するまで辛抱強く待っていなくてはいけませんでした。



こんな感じ。
まあ楽しそうなんでいいんですけどね。

日本人ならそこでふと周りを見回して気をつかうだろうなというとき、
あの人たちって絶対に絶対に1ミクロンも周りに意識が向かないのね。

銀座のデパートで買い物をしている時に30センチの距離から知り合いを呼ぶために

耳元で大声でいきなり叫ばれたので、ビックリして思わず振り返って顔を見ても、
本当に気にしない。全く気にしない。自分が透明人間になったような気すらします。

本当に「人種が違う」「人間が違う」としか言いようのない越えられない壁ですね。



それはそうと、キャプテンズブリッジに備え付けのこの装備の役割は?




アメリカ軍ならではの仕様、「コーヒーカップホルダー」。
多少の揺れではビクともせず、しかもカップを取りやすい親切設計。
これがここだけでなく何箇所かあったので笑ってしまいました。

「ホーネット」には見られないものだったので、これはおそらく当艦のアイデアマンが
コーヒーがなくては生きていけない同僚のために開発設計施工を手がけたもの。



磁石に羅針盤、ふた昔前の最新型テレビモニター。



JL、JS、1JS、21JS、22JS、24JS、81JSと目盛りのついた計器。



ヒーターだそうです。
これは室温のヒーターで、クーラーはなし?

窓越しに広がる景色はハドソンリバーと海沿いの街並み。
この辺りは駐車場とかオフィスビルで、住んでいる人はいなさそうです。




補助操舵室のキャプテンチェアの横にあった計器類とパイプ。



ジャイロスコープ。
製作したのはニューヨークのジャイロスコープ専門会社のようです。



かつて「イントレピッド」で艦長と呼ばれた軍人は全部で30人。
1943年の8月16日から1974年4月22日までの31年の間ですから、
平均すれば一人の艦長の平均在任期間は1年ということになりますが、
就役から戦争終結までの2年間の間に在任した艦長は5人。
ここだけが頻繁に艦長が変わっているのは、やはり戦争のせいでしょう。

ただし、朝鮮戦争の時もベトナム戦争の時も、このような傾向は全くありません。



環境にあった特別な寝室。
フネの上でのヒエラルキーは、甲板を基準とすると、甲板に近い方から
船底に向かって階級は少なくなっていくものですが、
甲板のさらに上、艦橋ともなると、そこで寝られるのは艦長か提督だけです。
部屋に応接用の椅子までおいてあることろをみると、ここは艦隊指令の部屋でしょう。



ここは先日「ホーネット」で母艦搭乗員だったウィル元海軍中尉の案内で
艦橋ツァーをした時、わたしが「ここに立ってください」と操舵を任された()
メインの操舵室。

わたしが立たされたのは左側のドラムのようなのの前です。




艦橋には本当にたくさんの部屋がありますが、乗組員はよくこれだけ
入り組んだ迷路のような艦内を迷わずにあるけるものだとおもっていたら、
やっぱり乗組員でも迷子になったり迷ったりするのだとか。
特に着任してすぐの頃には皆艦内を「旅行」して覚えようとするそうですが、
とりあえず迷ったら甲板に一度出てみるのが確実だそうです。



「イントレピッド」の帽子が置かれてる机は艦長の机。
艦長ですから、おそらくここに座るよりCICにいる時間の方がずっと長かったと思いますが。


続く。 

 



最新の画像もっと見る

7 Comments(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
痛いほど、よく分かる‥‥‥ (鉄火お嬢)
2015-11-25 20:36:26
>絶対に絶対に1ミクロンも
ああ、そうなんですよ。それはもう見事なばかりに。空気を読むとか、周囲を見るとか、別に日本人の専売ではなくて、先進国市民ならフツーに身に付いてますけどね。ただねえ、声がやたらでかい五月蝿いのは、あんまり言いたくないけど中国人ばかりでなく、日系以外のブラジル人(日本で生まれ育ったはずの世代も)も2人以上いるとやかましい、1人でもヘッドフォンダダ漏れで列車の中で歌ったりで、うんざり。

>越えられない壁
これがいわゆる「◯カの壁」か(笑)最近は香港や台湾からも帰れコールが盛んになってきたようで。
返信する
コーヒーそしてかの国民 (ハーロック三世)
2015-11-26 00:00:30
コーヒー‥‥

結構アングロサクソンはこだわるんですね。

これは聞いた話ですが、カンタス航空ではパイロットはオフィサー。
そしてそのオフィサーはフライトデッキでもカップ&ソーサーで飲むそうです。

翻って我が国のエアラインでは、万が一にもコーヒーを機器類にこぼしたらという懸念から、紙コップに蓋をつけて、スタバ状態で飲みます。
CAも飲み物は操縦席の間の機器類の上から渡すのではなく、必ず操縦席の外側(何もない)から差し出すように教育されています。

ところでかの国民‥‥
娘とパリ旅行をしたときのこと。
娘が財布が欲しいというのでルイヴィトンへ行きました。
かの国民が折しも爆買い中。

お約束通り、あれこれ商品を出させていじり倒していました。
そのなかの大きめのバッグを品定めしていたおばさんがいきなり何事かわめきながら、店外へ駆け出しました。
ガードマン二人で捕まえて羽交締め。
外にいたお仲間に似合うか聞こうとしたらしいのですが、あまりに非常識‥‥

彼らは爆買いですが、立ったままの応対。

一方こちらは娘の財布1個だけでしたが応接スペースに通されて、まず飲み物を出してくれたのち、ソファに座って商品をゆっくりと見せてくれました。

うんざりだけど、かの国民は金を落としてくれるので最低限の対応をしてやっているといった感じでした。(同じに見られていなくてよかった‥‥)
返信する
艦長と機動部隊指揮官 (雷蔵)
2015-11-26 05:01:51
実際のオペレーションを見たことがないと、空母の艦長と機動部隊指揮官の任務の違いはピンと来ないと思います。

機動部隊の打撃力は言うまでもなく航空機ですが、これをどう使うか、何をいつ攻撃するかを決めるのは機動部隊指揮官で、その指示通りに航空機を準備するのが、艦長です。

機動部隊指揮官が乗っていなければ、艦長が航空機の運用を統制することもあるかもしれませんが、極めて稀です。

ファイナルカウントダウンでは艦長以上の指揮官はいませんが、あのような状況はあまりありません。

Bewareの後は、jet intakeと書いてあります。
返信する
ヒーターとドラム (お節介船屋)
2015-11-26 19:14:49
ヒーター
室温ではなく、窓ガラスの曇り止め用ヒーターのスイッチではないでしょうか?
合わせガラスの間にヒーターが入っていて温めて曇りを除くのではと思います。
ガラスの上部隅に黒い箱が見えますが、その電線の端子箱から推定します。

エリス中尉が操舵室で立たされたドラムのようなスタンドはエンジン・テレグラフと思います。
下記のとおり。
http://www.nexyzbb.ne.jp/~j_sunami76/e_telegraph.html
返信する
コーヒーカップホルダー (昭南島太郎)
2015-11-27 10:29:32
米国人は本当にコーヒーがないと生きていけないと言う思い込みが子供の頃からあります。艦の揺れにも動じなさそうなカップホルダーに乾杯です(笑)。

英国人が紅茶がないと生きていけない、と言う思い込みは在英中に間違いと気がつきましたが。。。(笑)

でも、他人を透明人間と感じさせるぐらい傍若無人で気を使わず、マナーの無い(悪いではありません、無いんです)かの国の人たちはきっと幸せな人生を送っているのでしょうね。。。
返信する
皆様 (エリス中尉)
2015-11-29 00:40:49
鉄火お嬢さん
やっぱりその話題にコメントが入りますか。
今世界中で嫌われまくっている中国人。
嫌われている理由というのにそろそろ気づいてもいいんじゃないかと思うんですが、
気付こうともしないのが国民性なんでしょうね。
日系ブラジル人は実物をあまり見たことがないのでわかりません。
ミュージシャンの友人が、ボサノバとかサンバの曲を野外でやった時に
異様にノリのいい一団がいたのでなんだ!と思ったら日系ブラジル人だったという話を聞いたことがあります。
顔は日本人なのに、全く日本人のノリではなかったそうです。

ハーロック三世さん
カンタスってオーストラリアですよね?
オージーにそういう階級意識?があるとは全く予想外でした。

しかし、ルイ・ヴィトンの中国おばさんの話、凄まじいですね。
お店の人にしたら商品を持って外に駆け出せば立派な犯罪。
知らなかったでは済まされないのですが、その後どうなったのでしょう。
先日はロンドンはバーバリー本店の、よりによってバーバリーのロゴの下で、
中国人の母親が子供に新聞紙の上で用を足させて世界中がその映像に衝撃を
受けたという事件がありましたっけ。
驚くべきは、その最中、呆れた現地の人によっておそらくスマートフォンで撮影されているのに、全く彼女がそれに
動ずる様子もなく、子供の姿を隠そうともしなかったことです。
どこかの空港でも床にさせていたそうですし、最近は日本の温泉でもするそうですし・・・。

ただ、わたしが前回パリに行った10年くらい前は、中国人はまだ全くおらず、
エルメスでは日本人の買い物客を皆地下のフロアに押し込んでいましたね。
今ではきっとそこが中国人用フロアになっているのだと思われます。

フランス人も、日本人客がどれだけまともだったかようやくわかったみたいです。

雷蔵さん
空母の運用はわたしたちは旧海軍と映画しか馴染みがないですから・・。
ファイナルカウントダウンの状況はやはり「映画用」の設定だったんですね。(納得)

お節介船屋さん
ガラスの曇り止め・・・ああ!そうでしょうね。すごく納得です。
なぜあんなところにあるのか、なぜヒーターだけなのか。

エンジンテレグラフ・・・そういえば案内のウィル元中尉がそういっていた記憶が。
(言われてみ初めて記憶が蘇ってきました)

昭南島太郎さん
イギリス人の紅茶好きはいまや伝説ですが、それもいわゆる
「ステレオタイプ」というものだったのですか。
先日何かの軍モノを見ていると、イギリスの軍艦の艦長がサーバーから紅茶を継がせているシーンがありましたが(笑)
少し前までは、銀行などでも「ティーレディ」という紅茶を入れる専門職の女性を雇っていたとこれは読んだのですが、
もうすでにそれは昔の話になっていしまっているのでしょうか。

まあ、何を「マナー」とするかは文化によって違いますから・・。
日本の場合は脱亜入欧で、明治時代から鹿鳴館外交をした国ですから、
「Manners maketh man」のイギリスとそういう意味では気があうのかもしれません。

「マナーが紳士を作る」で思い出しましたが、「キングスマン」という映画で、
コリン・ファース演じるエージェントがこれ言ってましたね。
イギリスのこういう部分が大好きなわたしにはゾクゾクする映画でした。


返信する
英国人と紅茶 (昭南島太郎)
2015-11-29 15:57:03
実は倫敦南部で老人相手に3つの病院で働いていた事があります。
痴呆気味な老人にゲームやガーデニングをやらせたり、昔話を聞かせたり、たまには公園や観光地に連れて行ったり。
午前と午後の食事の間に必ずティータイムがあるのですが、紅茶とコーヒーの好みははっきり分かれてましたね。同僚のイングリッシュはコーヒー党で、彼曰く紅茶はポッシュ(上流階級)か労働者の飲み物だと言っておきながら彼自身貴族の子孫だったのですが。。。
最近は知りませんが、以前日本の喫茶店で紅茶を頼むとカフェティエール(シリンダーの中心に紅茶の葉があって飲む時に取っ手をゴボゴボと押し下げるあれです)で出てくるのですが、あれそもそもコーヒー飲むためのもので来日した英国人はあれにビックリしますね。
あの英国の石灰岩からの硬水で飲む紅茶やコーヒーは大好きです。
常夏昭南島ではビールが美味しいですが。。。(笑)
返信する

post a comment

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。