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フィッシャーマンズワーフの一日~旅単シリーズ

2016-01-30 | アメリカ

今サンフランシスコにいるのは間違いないですが、この写真はほとんど
去年の夏に撮ったものです。
本当はこちらで撮った新しい写真をお届けする予定でカメラのセットも
抜かりなく持ってきていたのに、渡航直前にディズニーでうつされた風邪が
来る途中の飛行機で発病し、二日目には立っていられなくなってずっと寝込むハメに。

というわけで、昔の写真を無駄にせずに使うことにしました。



これはゴールデンゲートブリッジ上の海を望む丘陵にある国立墓地です。
アメリカの戦争で戦死した兵士たちが眠っているところです。

去年の夏、この墓地の中を見学し、写真を撮ったのですが、どういうわけか
帰ってきてしばらくしてからチェックしようとしたら、この写真と次のしか残っていませんでした。

同じ時に撮った写真なので、ファイルごと紛失するならわかるのですが、
内部の写真だけが消えるとは、今だに不思議でたまりません。
こういうときにわたしは、何か根本的な技術的ミスではないかと思うより、
ここに眠る霊のどなたかのご意思に反していたからではと考えます。

ここには米西戦争の頃からの兵士の墓があるので、そういう国立墓地の歴史について
個人墓の画像を出さずにエントリを製作しようと思っていたんですが・・・。



かろうじて残っていたもう一枚の写真。
土地の広いアメリカなので、特にこの辺は緑地帯の方が多く、何にも使われていない
スペースが国立墓地の前にもあったのですが、どうやらここに
朝鮮戦争の戦没者に特定したメモリアルゾーンを作る予定をしているようです。

朝鮮戦争・・・・・じつはまだ終わってないんですけどね。



サンフランシスコという町は、ご存知のように下から突き出した半島の形をしています。
半島の北端を向かい岸と連結するのがゴールデンゲートブリッジであり、
半島の東側から向かいのオークランドを繋ぐのがベイブリッジとなります。

ベイブリッジの正式名はSan Francisco-Oakland Bay Bridge、
法律的に正式に言うと、The James 'Sunny Jim' Rolph Bridgeです。

ベイブリッジはサンフランシスコでは高速道路と連結しているため、南側から市内に入ると、
ブリッジに向かう車線ははほぼ一日中大渋滞しているのが常です。

この写真に写っている橋桁はちょうど岸壁の部分で、そこから向こうが海です。
橋の下段はオークランド行き、帰りがサンフランシスコ行きとなっています。

昔、電車が通っていたことがあり、その時には下が電車、上が車専用だったそうです。



ピアを横に見ながら行くと、サンフランシスコのランドマークの一つ、
マーケットストリート突き当たりの時計台が見えてきます。

これがなんなのかわたしは結構最近まで知らなかったのですが、じつは
正確な名前を「サンフランシスコ・フェリービルディング」というそうで、
その名の通り、昔対岸とのあいだを連絡するフェリーのターミナルだったのです。

ベイブリッジが完成したのは1936年、同時に鉄道も橋を渡ることになったため、
フェリーは廃止されて、建物はオフィス使用されていたようですが、
2002年にはパブリックの部分も含めて改修、改装されて保存されることになりました。



シリコンバレーから車で北上してくると、半島を右回りで海に沿っていけば、
ピア(突堤)を表す数字がだんだん大きくなっていきます。 

その39番目、39ピアが、有名なフィッシャーマンズワーフと言われる
観光商業施設です。



週末は季節を問わず大変な人出なので、わたしたちはいつも
日曜日の夕方に行くことにしています。

この大きな看板のところを入っていけば、駐車場があるはず
・・・・だったのですが、行った時間が遅すぎて入庫は終わっていました。

仕方なく、いつも停めるショッピングモールの駐車場に入れます。
ここだと、スーパーマーケットで買い物すれば割引があります。



というわけでやってきたフィッシャーマンズワーフ。
観光地なのでいくらでもテーブルだの椅子だのはあって、休憩もできるのですが、
どう優しい目で見てもホームレスにしか見えない二人が・・・。

二人で何を話すでもなく、目をギラギラ光らせて人々の様子を伺っています。
生きていくために、誰かがうっかり落としたり忘れたりするのを、
全神経を集中して探しているという感じ。

彼らにすればこれが「お仕事」ですから真剣です。


そんな彼らがけっこう目を引いてしまうのも、基本、ここにいる人は
楽しみを求めにやってきた人々ばかりなので、他人には無関心だからです。

こういった大道芸に立ち止まって時間を潰すのも、彼らが観光客だから。




上空をヘリが通過したので望遠レンズで撮ってみました。
機種はわかりませんが、まるでコブラのように薄い。



去年このアザラシコーナーに来た時には一面アザラシだらけだったのですが、
今年は数が全く減ってしまっていました。
昨年度の、ざっと4分の1といった感じでしょうか。

しかもどうしてあの2面にだけ固まってるんだろうと思ってよく見ると、
彼らが集まっているのはどちらも低い台です。
他の板もアザラシのために作られたものであるはずなのですが、
上がるのが大儀なのか、一頭もいません。

いったいフィッシャーマンズワーフのアシカに何があったのでしょうか。



特に美味しいというわけではありませんが、眺めが良かったので
今年も一番奥にあるジャパニーズレストラン、hanazenにいくことにしました。

お皿に置かれたお箸がトレードマークです。



窓際に通してもらって外を通る観光船を見ているだけでも楽しいものです。



ここで新しく投入した望遠レンズでアルカトラズ刑務所跡を撮ってみました。



さっきのホームレスではありませんが、人の様子をじっとうかがっているのが
この辺のカモメ。
冗談抜きで、何か食べながら歩いていると、後ろから飛んできて
かすめ取っていくということが結構あるのだそうです。

カモメは悪食というくらいの雑食で、空飛ぶネズミとも言われるくらい、
なんでも食べる鳥です。
その点カラスと似たようなものですが、この辺ではカラスより威張っています。
やはり港町は俺たちの縄張り、とでも思っているようです。



サンフランシスコ湾をみているとよく目撃するのがペリカンの群れ。

こんな感じで海面ギリギリを這うように集団で飛んでいます。
水陸両用鳥なので、何かあったら着水するのでしょうけど、
それらしい光景を海では一度も見たことがないおで、目的は不明です。



集団といえばこんな集団も見かけました。

お揃いの青い服の若い女性たち。
これは間違いなくブライズメイドを勤めた、あるいはこれから務める、花嫁の友人女性達です。

ブライズメイドとは結婚式では花嫁の側に立ち、バージンロードでで花嫁に先立って入場し、
花嫁の身の回りの世話をすることもあります。
白以外のお揃いのドレスを着てブーケを持ち、花嫁に華を添え引き立てるのが役目で、
主に花嫁の友達、姉妹、親族で、未婚の女性が務めます。

ドレスは新婦が用意してプレゼントすることが多く、アメリカにはこれを選ぶ番組
(花嫁が選ぶ服が気に入らなくて泣いたりする回もある)まであります。


彼女たちは色だけを決めて、自分たちでおのおの購入した模様。

風の吹きすさぶ突堤では辛そうな格好ですが、皆皮下脂肪がありそうなので
思うほど本人は寒くはないのかもしれません。



同じ場所を横切っていった全身赤づくめの女性。

この裏手にパフォーマンスをするテントがあるので、出演者であろうと思われます。



このときでだいたい7時過ぎといった感じでしょうか。
ホテルのあった地域は焼けるように暑かったのに、ここは寒く、
厚い雲の上に太陽が輝いていて雲の隙間から光を降らせます。

左手に見える船が去年見学してお話ししたリバティシップ、「ジェレマイア・オブライエン」。



ゴールデンゲートブリッジのところまで行ってきた観光遊覧船が帰ってきます。




そうしている間にも食事は進み、二人で一つデザートを取ることにしました。

「モチ・アイスクリーム」(雪見大福みたいなものかしら)が売り切れていたので、
熱いチョコレートケーキを。

この変なチョコレートの飾りつけは意味不明。
タコかな?(ジャパニーズレストランだし)と思ったのですが、
ウェイトレスは息子の側に置いたので、それは違うようです。
単にセンスが悪い、でOK?



ヨットが帰ってきて、見ている前でスルスルと帆を下ろしました。



一階の広場ではまだパフォーマンスが行われています。
火を使ったジャグラーをしていた女性。



シャッターを使わないで撮ったらものすごく怖い、日本人形のコーナー。



犬や猫グッズだけを集めて売っている店。

「アタック・キャット・セキュリティシステム」

「この建物はイングリッシュ・トイ・スパニエルセキュリティシステムによって守られています」



階段がピアノ。



8時過ぎだけどまだまだ遊んでいる子供多し。
一階いくらでロープをつけたベルトを装着して、トランポリンの上でぴょんぴょんできます。
この女の子はジャンプだけでひっくり返ったりはしませんでした。
実際にやってみると結構怖いものなのかもしれません。



というわけで、8時半ごろ、またベイブリッジのところまで帰ってきました。

ライトアップと、対岸の灯りが美しい。